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モンステラはアメリカの熱帯地域が原産のつる性植物で、おしゃれな観葉植物として人気があります。モンステラにはガジュマルやポトスなどと同様に気根と呼ばれる部分があり、生長するために大切な役割を担っています。
モンステラの気根の処理や誘導方法などについて紹介していきましょう。
気根とは、モンステラが生長するとともに地上の茎から伸びる、茎とも根とも別の器官のことです。
モンステラにとって、気根は下記のような多岐にわたる役割をはたしています。
一般的に根っこと呼ばれる地中根とは、伸びる位置が地中か地上かの違いだけで、役割自体はよく似ていますね。
モンステラの気根は生長するために必要な器官のため、基本的には切るべきではありません。
それでも見た目的に気根を切りたいときは、必ず茎の根本から切り、全ての気根を切るのは控えましょう。
気根を全て切ると、モンステラが倒れたり生育不良を起こすこともあります。また、気根を中途半端に切ってしまうと切り口から分かれて伸びる場合があるため、より全体のバランスも崩れてしまう恐れもあります。
モンステラの気根を切る場合は、全体的なバランスを見ながら不要な気根を茎の根元から取り除くことが大切です。
また、モンステラの葉などには皮膚がかぶれる成分を含んでいるため、モンステラを触る時は手袋をすることで安全に作業できますよ。
モンステラの気根を切りたい、不要だと思う方も多いかもしれませんが、じつは気根を増やしたり誘導して、あえてユニークな株姿を楽しむ方も多いです。
モンステラに気根がいっぱいはえると、株の健康はもちろん、より野趣に富んだエキゾチックな姿を楽しめますよ。
とくに気根が地中に潜って株が安定してくると、これまで地中に埋まっていた幹の部分を地上部に露出させて、「幹立ち(幹上がり)」という樹形に仕立てることもできます。
気根をふんだんに伸ばしてモンステラを幹立ちさせるには長い年月がかかるので、かなり希少です。人気も高く、一本ものとして高額で取引されることもあるほど、ファンが多い樹形なんですよ。
モンステラの気根を伸ばすには、気根に霧吹きをかけて水分を与えることが大切です。
また、支柱を立てて気根が何かに巻きつけるような環境にしてあげることも、気根を伸ばすことにつながります。
あとは日当たりや地中の水分・栄養など、基本的で正しい育て方をしていれば、年月とともにどんどん気根が伸びていきますよ。
モンステラの気根が伸びてきたら、そのまま垂らしてもいいですが、地中に埋めることで株の安定感が増します。
モンステラの気根を埋めるときは、植え替えのときに一度土を全てとり除いて、根っこと一緒に支柱に巻きつけるようにして土に埋める方法が一番簡単です。
支柱はできればヘゴ支柱を使用することをおすすめします。ヘゴ支柱とはシダ植物であるヘゴから作られた支柱のことで、モンステラが巻き付きやすいとされています。
モンステラの気根には柔軟性がありますが、長くなってしまうと誘導しにくくなるため、短いうちから誘導してあげてください。
植え替えと同時にできなくても、気根が短いうちから地中に潜るように土に挿したり、向きを誘導させておくと、いづれ根と同じようにモンステラをしっかりと支えてくれます。
モンステラは基本的に挿し木で増やすことができるのですが、挿し木で使用する茎は葉が2~3枚程度残っていて気根が生えているものを選ぶと、より成功率があがって増やしやすくなります。
挿し木は土に挿す方法や水挿しなどの方法がありますが、土に挿し木する場合は気根を埋めてあげることで気根が普通の根になります。
熱帯地域が原産のモンステラは、気根が生えることで独特な雰囲気が醸し出されます。今回紹介したように、気根にはモンステラが生長するために大切な役目があるため気根をうまく利用することでモンステラも元気に育ってくれます。
気根はあまり馴染がないかもしれませんが、モンステラにとっては重要な部分なので気根も手入れしながら育ててみましょう。
三上真史
GreenSnap編集部