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こんにちは!三上真史です。
植物のお悩みQ&Aの第4弾は、GreenSnapで一番多くのユーザーさんが育てているというバラです!
今回もGreenSnapユーザーさんからたくさんのお悩み相談をいただきましたので、お答えしていきます!
バラを育てている方なら一度は経験するお悩みだと思います。最初はうまくいっていたのに、段々と花が咲かなくなってくると心配になりますよね。
正直言いますと肥料不足、水の過不足、根詰まりなどこれまでの育て方や環境によってさまざまな原因が考えられるのですが、その中でも今回は特に花つきに影響する日光について書きたいと思います。
バラはあれだけ大きく立派な花を咲かせますので、とても多くのエネルギーが必要なんです。
バラ園に行かれたことがありましたら想像しやすいと思うのですが、太陽燦々な場所で元気に育っていますよね。
そうなんです、基本としてバラは日当たりを好むということなんです。
ただ間違ってはいけないのは、日光は好むが高温は苦手だということ。そのため高温多湿な日本の夏はバラにとってとても過酷で、葉焼けや、鉢植えの鉢が高温になることによる根のダメージには特に気をつけなければなりません。
言わば僕たちと一緒なんです。天気がいいと気持ちも晴れやかで元気になりますよね。日を浴びて過ごすことで元気いっぱいになるわけですが、真夏は日焼けもしますし蒸し暑くて耐えられません。僕たちが快適な気候はバラにとっても快適、過酷な状況はバラにとっても過酷だということ。
つまり真夏の高温は気をつけなければなりませんが、元気に花を咲かせるためには基本はしっかり日に当てることが大切だということを忘れないようにしましょう。
まだ苗木のような枝葉が充実していない株の場合は、単に葉への日当たりだけでなく、株元にも日が当たっているかどうかも大切です。
シュートと呼ばれるバラの土台となる太い枝は株元から伸びてくるため、できるだけ株元にも日が当たる場所で、たくましくしっかりとしたシュートを伸ばした株に成長させましょう。
こちらもとても多くいただいたお悩みです。先程のお悩みにも繋がるのですが、生育がそれほど問題なく葉が茂っているにも関わらず花が咲かないようでしたら、ブラインドという症状が出ているかもしれません。
ブラインドとは、本来は花をつける枝でありながらつぼみをつけずに伸びてしまういわゆる、花がつかない枝先のことです。せっかく大切に育てているのにつぼみがつかないとなると不安になってきますよね。
でもまずはご安心ください。これは一概に悪いというものではなく、バラ自身が体力温存のため何らかの理由でその枝の成長を止めてつぼみをつけないようにしている状態と言えます。つまり病気ではありません。
ですので葉が混み合っていなければ、そのまま光合成するための枝葉として残しておいても良いですし、いやいや、やっぱりもっと花を咲かせたいんだということでしたら、一季咲きのバラでなければ、ある処理をすることで花を咲かせることも可能です。
ブラインド処理は簡単で、ブラインドになっている枝を見つけたら、5枚葉(ブラインド枝から分岐した、5枚の葉がついている小枝のこと)を3つほど残して、その上で切りましょう。
これだけです。そうすることで新たに枝が伸び、今度はしっかりとつぼみをつけて花を咲かせてくれる可能性があります。
最初にもお伝えしました通り、花を咲かせるのはバラにとってとても体力を使うことなので、まだ株が小さいときはあえて花を咲かせずに株自体の成長に栄養を集中させるというのも一つの栽培方法です。
ちなみに僕はまだ苗木のときは、つぼみを全て取って花は一切咲かせず、花をぐっと我慢して株を充実させるようにしています。
花後は剪定をしましょう。方法はとても簡単です。まず春ですが、花が終わったらその花が咲いていた枝の半分くらい、5枚葉を残してその上で切るだけです。うまくいけば二番花を咲かせることができますよ。
株が充実して元気いっぱいに育っているようでしたら二番花、三番花と咲かせてお楽しみくださいね。
秋にも花が咲く四季咲き性のバラの場合は、秋は基本的に一度花が咲いたら今年の花は終わりと考えてください。春のように二番花、三番花は期待せず、一番花が終わったら剪定をして、来年の春への準備をスタートさせましょう。
切り方は、来年の株を充実させるため、葉が多く残るように春の花後の剪定よりも枝を長めに葉をなるべく残して切ってくださいね。いわゆる浅めの剪定というものです。
このように切ることで、休眠期となる冬前までは出来るだけたくさんの葉で光合成させて、来年の春に向けて力を蓄えておきましょう。
バラの育て方というと、季節ごとのポイントや剪定方法の違い、専門的な用語もあったりしてどうしても難しく考えがちです。
ですが、どうしてそうなるのかというバラの性質を知り、バラの気持ちになって考えれば、実はとてもシンプルで、一気に育て方が分かってきます。
僕も何度も失敗しては、なぜだろうと突き詰めて行きました。
皆さんもぜひ諦めずにチャレンジしてバラ栽培のコツを掴んでくださいね。愛情を込めて育てた分、見事に応えてくれるのがバラですので。
三上 真史