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秋になるとどこからともなく上品な香りが漂いますね。オレンジ色の花を無数につけたキンモクセイです。キンモクセイの花は香りだけでなく、シロップにして食べられるということを知っていましたか?
今回はキンモクセイの花の特性だけでなく、食用としてのキンモクセイの花の収穫時期やシロップの作り方についてご紹介いたします。
キンモクセイはモクセイ科モクセイ属の常緑小高木樹です。9月下旬頃から10月中旬頃にかけて橙黄色の小さな花を密生させて咲きます。強い芳香があり、とくに夜間になると近くに木がなくても香りが漂うほどになります。
キンモクセイはモクセイと呼ばれる種の変種といわれており、中国語の「桂花」は、モクセイ(キンモクセイ)の仲間を総称した呼び名です。乾燥させたキンモクセイの花は昔は痰切りや歯痛の薬として用いられておりました。現在でもさまざまな料理の香りづけに用いられています。
キンモクセイの花びらでジャムやシロップを作ることができます。キンモクセイの花を摘み取って、砂糖水と一緒に煮詰めます。ジャムというより蜜に近い感じですが、お星さまのようなキンモクセイの花がたくさん浮いたジャム、見た目もかわいく、柑橘系で美しく爽やかな香りがほのかに漂う上品なジャム(シロップ)です。
ちなみにキンモクセイの花をシロップと一緒にそのまま食べると、リンゴのような甘酸っぱい味がするそうで、シロップをお湯に溶かして飲むと淡い香りが鼻を抜けるという、なんとも上品な味わいを堪能できます。
(200ml程度の容量の保存瓶3個分)
乾燥させたキンモクセイの花 …100g
砂糖 (上白糖)… 100g
水600ml
塩 …1つまみ
酒 (桂花陳酒、なければコアントローやグランマルニエなどのオレンジのリキュールなど)…200ml
1.乾燥させたキンモクセイの花を水に晒してごみを取り除き、ある程度水を吸わせたら、ガーゼなどで水気を切っておく。
2.フライパンに砂糖をいれて弱火で加熱する。砂糖の粒がなくなるまでとろとろに溶かす。
3.砂糖が溶けたら1.の乾燥キンモクセイと酒を加え、火を止めてよくかき混ぜる。粗熱を取って冷ました後、消毒した清潔なビンに入れて完成。
金木犀の花を摘みます。摘むのはなるべく花びらだけを。小枝が入らないように気をつけましょう。摘んだ花はすぐに調理します。摘んだその日に作れない場合はジップロックに入れて軽く空気を抜いて封をし、冷蔵庫で保管します。翌日までに使いましょう。
砂糖水に混ぜて煮詰める際、5分以上煮込むと香りが飛ぶだけでなく、風味もおちてえぐみが出るので注意しましょう。
瓶詰め後、完全に冷めたら冷蔵庫で保存してください。未開封の状態ではあれば3ヶ月は保存可能です。開封後は1週間を目安に使いきりましょう。長期保存したい場合は瓶詰めせず小分けにジップロックなどに注ぎ入れ、空気を抜いた状態で密封し冷凍庫で保存します。これで半年は保存できます。
シロップやジャムに使うような食用でキンモクセイの花を摘む際は、なるべく花びらだけを摘むようにし、小枝などが入らないように気をつけましょう。
また摘んだ花は摘んだ日のうちに調理し、すぐに調理できない場合はジップロックなどに入れて軽く空気を抜いた状態で冷蔵庫で保管します。その状態であっても翌日までには使いましょう。
キンモクセイの花の開花時期は9月下旬から10月頃で、収穫するなら晴れて空気が乾燥した日を選んで収穫しましょう。
キンモクセイの花のシロップですが、作り方はそれほど難しくありません。煮詰める時間や保存方法などに注意して一度作ってみましょう。できあがったシロップはパンに塗ったり紅茶に混ぜたりして爽やかな味や香りを楽しみましょう。
GreenSnap編集部