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パキラは日陰や乾燥に強く、初心者でも育てやすいため、園芸店だけではなく雑貨店などでも人気が高い観葉植物です。パキラは成長が早いため、定期的に剪定が必要ですが、その剪定した枝葉を使って新しい株を増やすことができます。なお、その枝は土より水耕栽培で育てると根が出やすく成功する確率がアップします。
今回は、そんなパキラの水耕栽培(水挿し)の方法をご紹介します。
パキラの水耕栽培は剪定と同じ時期である、5〜7月頃に行うのがおすすめです。
パキラは熱帯生まれの植物のため、寒い時期には成長が止まってしまいます。夏の暑い時期や、冬の寒い時期、季節の変わり目に剪定を行うと植物に負担をかけてしまうので、避けた方が良いでしょう。
まずはパキラを剪定して、水耕栽培で育てる苗をつくりましょう。幹から15cm以上伸びた緑色の若い枝を選んで切り落としてください。
また、水に挿しやすいよう枝の長いものを選び切り落としたら、挿し穂(切り落とした枝)の先を斜めにカットして、水分を吸収する面積を大きくしてあげましょう。
水を張った容器に剪定したパキラの挿し穂をつけましょう。最初から大きな器につける必要はないので、ペットボトルや小さな花瓶など指し木の先端が2、3節水に浸かる程度の容器を選びましょう。
このとき、発根促進剤を適量水に混ぜておくことが、発根させるコツです。
剪定したばかりのパキラの枝葉には根がないため、充分な水分を吸い上げるための力がありません。
そのため葉を半分に切り、葉から蒸散する水分量を減らしてあげることで、水を吸い上げる量と蒸散する量のバランスがとれます。
また、水に浸かる部分に葉が残らないよう、余分な下葉は取り除いておきましょう。水に葉が浸ったままの状態だと葉が傷んでしまうため、容器中の水も腐りやすくなってしまいます。
発根するまでは明るい日陰程度の場所において、毎日水を変えて管理しましょう。発根して生育が安定してきたら、レースカーテン越しの日当たりのいい場所においてください。
最低でも3日に1度程度、水を入れ替えてあげましょう。容器の中の水を全て捨てて、新鮮な水に入れ替えてあげることが大切です。水耕栽培で育てるときには水の交換が重要です。怠ると水が腐ってしまい、根が腐ってしまう原因にもなってしまいます。
また、暑い時期は1日1回水を変えてあげましょう。夏場はすぐに水が生ぬるくなってしまうので注意が必要です。水が温まってしまった場合はすぐに水をかえ、明るい日陰で育てるようにしましょう。
こまめに管理してあげることで、根が出ないなどのトラブルを防ぐことができます。
水道水にはミネラルが含まれていますが、観葉植物が成長するための栄養としては不十分です。水耕栽培用の肥料を与えることで、成長を助けることができます。水を入れ替えるタイミングで肥料も一緒に入れてあげましょう。
直射日光が当たらない、窓際のカーテン越しなどに置いてあげましょう。しっかり光合成させることで成長を促し、発根させることができます。
パキラが発根するまでの期間は、季節により多少変わりますが挿し木を水に浸してからポツポツと白い粒が出てくるまでに2週間、根として伸びてくるまで3週間ほどが目安です。
透明な容器で水耕栽培をすると、発根した根がぐんぐん伸びていく過程も楽しめますよ。
根が出たパキラは、苗木の間は水耕栽培で育てることもできます。ただし、木が大きく育ってくると、水だけでは不安定になったり、根がくさりやすくなるため、ハイドロカルチャーに植え替えるのがおすすめです。
土でも育てられますが、いきなり土に植え替えるとうまく根付かなかったり、根が腐ってしまうことがあります。土への植え替えは、根が十分伸びて成長してきてから行うのが良いでしょう。
今回は水耕栽培でパキラを増やす方法をご紹介しました。土に挿して育てると根が張る様子が見えませんが、水耕栽培で育てると根が張り成長していく様子が見えるので日々の楽しみが増えますね。
意外と簡単にパキラを増やすことができるので、ぜひパキラの水耕栽培に挑戦してみてくださいね。
榊原斗武
GreenSnap編集部