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醜男
夾竹桃(キョウチクトウ) キョウチクトウ科キョウチクトウ属の常緑低木。インド原産。中国を経て江戸時代中期の1725年(享保9年)に日本に渡来した。挿木による増殖が容易なため広まった。日本にはこのキョウチクトウと、明治時代入った地中海沿岸原産の西洋夾竹桃(セイヨウキョウチクトウ)が栽培される。庭木や公園樹として植えられる。生長が早く大気汚染に強いので高速道路の路側帯などにも植えられる。葉は1ヶ所から3枚出る三輪生でプロペラのような独特のつき方をし、根元から枝先にかけて幾重にも重なる。花期は6~9月。盛夏に次々と花を咲かせる。紅色八重のヤエキョウチクトウが普通で、シロバナキョウチクトウ、淡黄色のウスキキョウチクトウなどがある。果実は袋果。細い線形で直立してつく。種子は線形で淡褐色の短毛が密生し、それに続くように長い毛がある。あまり結実しないがよく探せば見つかることがある。枝葉に猛毒を含む有毒植物。下痢、嘔吐、めまい、腹痛、冷汗などが起こり、心臓麻痺を起こして死亡。一部の昆虫は本種を食草とし、毒成分を体内に取り込むことで捕食者から身を守る。 名前は漢名の音読み。葉が竹の葉や夾(はさみ)の刃に似ていて、花が桃の花に似る、あるいは花色が桃色なのが名前の由来。 出典『樹木の事典 600種』『葉っぱで見わけ五感で楽しむ樹木図鑑』『草木の種子と果実』『薬草の呟き』『樹木の名前』
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醜男
島梣(シマトネリコ) モクセイ科トリネコ属の常緑または半常緑高木。沖縄、中国~インド原産。亜熱帯から熱帯の樹木で、今までの関東では気候に合わなかったが、近年の気温の上昇によって街路樹でも冬を越せるようになった。街路樹や公園樹だけでなく、新しく建った家の庭やマンションの敷地によく植えられている。葉は光沢のある奇数羽状複葉で、小葉が5~9枚つく。関東では半常緑で、黄葉して落ちる葉も多い。花期は5~7月。雌雄異株。枝先や葉腋に大きな円錐花序を出し、白色で芳香のある小さな花を多数咲かせる。果実は翼果。へら形で、樹冠が白くなるほど多数つき、遠くから見ると花が咲いているように見える。秋に褐色に熟して落ちると、くるくると回転して風に乗る。 和名のシマは自生地の沖縄を意味する。トネリコの語源は主に2説ある。1つは、樹皮を煮て膠(にかわ💬動物の骨・皮・腸などを煮て固めたもの。接着剤に使われる)状にしたものを墨に混ぜて練ったものを写経に使用したことから『共練濃(ともねりこ)』からトネリコに転じたというもの。もう1つは、トネリコの樹皮につくイボタロウカタカイガラムシ(通称イボタロウムシ)が分泌する蠟物質から作られる蠟を、戸の滑りを良くするために使用したことから、『戸に塗る木』がトネリコに転じたというもの。 出典『葉っぱで見わけ五感で楽しむ樹木図鑑』『樹木の名前』
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醜男
小車(オグルマ) キク科オグルマ属の多年草。湿地や田のあぜなどに生える。茎には軟毛があり、上部で枝分かれする。根生葉や下部の葉は花の頃には枯れる。茎葉は披針形〜長楕円形で、先端は尖り、基部はなかば茎を抱く。花期は7~10月。枝先に黄色の頭花を1個ずつつける。頭花は直径3〜4㎝。総苞片はほぼ同長で、5列に並ぶ。痩果は長さ約1〜1.5㎜の円柱形で毛がある。冠毛は長さ約4.5㎜。中国では頭花を健胃、利尿などの薬用にする。 放射状に整然と並んだ舌状花を小さな車に見立てたのが名前の由来。 出典『野に咲く花』『夏の野草』
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醜男
銀梅花(ギンバイカ) フトモモ科ギンバイカ属の常緑低木。地中海沿岸原産。葉は光沢のある明るい緑色で対生する。花期は5~10月。香りのよい白い梅に似た5弁花が葉腋に1つずつ上向きに咲く。多数の雄しべが長く伸びる。果実は液果。球形で直径1.3㎝ほど。秋に黒く熟し、香りと甘みがあり、食べられる。 葉と果実に香りがあり、香水の原料や入浴剤などにする。スパイスとしても利用される。葉の抽出液を歯周病の際のうがい液に用いる。 出典『樹木の事典 600種』
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醜男
川緑(カワミドリ) シソ科カワミドリ属の多年草。山地の草原に生える。草全体にハッカに似た特有の香りがある。茎は四角で高さ0.4〜1mになり、上部で枝分かれする。葉は対生し、卵状披針形で長さ5〜10㎝、鈍い鋸歯がある。花期は8~10月。枝先の長さ5〜15㎝の花穂に、紫色の唇形花を多数密集してつける。花冠は長さ8〜10㎜、下唇は3裂し、雄しべ4個は花冠から突き出す。萼は筒状。 名前の由来は不明。生薬として知られた草で、開花期の地上部を刈り採って天日で乾燥させたものが生薬の藿香(かっこう)。煎じて感冒に使われていた。中国では生産目的で栽培している。 出典『山に咲く花』『野草の名前』『薬草の呟き』
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醜男
弟切草(オトギリソウ) オトギリソウ科オトギリソウ属の多年草。日当たりのよい山野に生える。高さ30〜60㎝。葉は対生し、長さ3〜6㎝、幅0.7〜2㎝の広披針形で黒点が多い。葉の基部は円形〜心形で、やや茎を抱く。花期は7~9月。花は黄色で直径1.5〜2.5㎝。花弁と萼片には黒点と黒線がある。葉の形、黒点の有無などに変異が多く、多くの変種や品種がある。果実は蒴果。卵形で長さ1㎝ほど。先がやや細まり、熟すと3つに裂け種子を出す。種子は円柱形で表面には細かい突起が規則的に並びやや光沢がある。本種は止血、腫れ物、傷の鎮痛などに薬効がある。葉をもんで出た汁を傷口に当てる民間療法は現在も行われている。なお、成分のヒペリシンは紫外線を強く吸収するため、オトギリソウを食べた牛や馬、羊が日光に当たると強い皮膚炎を起こして脱毛することがある。 弟切草(オトギリソウ)の名前は、兄が弟を斬殺した説話が由来。平安時代中期、鷹匠晴頼(せいらい)という男がいた。狩で鷹が傷つくと、薬草でその傷を治した。人々が薬草の名前をたずねても決してその名前を言わなかった。しかし、この秘薬が弟切草であることを弟によって漏らされてしまった。晴頼は怒って弟を斬殺したのが名前の由来。その時の血しぶきがオトギリソウの葉や花弁に黒点として残っているとか。黒点は色素を含む油点。 出典『野に咲く花』『草木の種子と果実』『薬草の呟き』『野草の名前 夏』
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醜男
鬼百合(オニユリ) ユリ科ユリ属の多年草。中国原産で、古い時代に鱗茎を食用とするために渡来したといわれる。古くから栽培され、人里近くにしばしば野生化している。茎は高さ1〜2mになり、暗紫色の斑点がある。茎の上部にははじめ白い綿毛がある。葉は互生し、披針形〜広披針形で先は尖る。葉には柄がなく、基部に黒紫色の珠芽(むかご)ができる。花期は7~8月。茎の上部に直径10〜12㎝の花を4〜20個つけ、横向きまたは下向きに咲く。花被片は強く反り返り、橙赤色で濃い色の斑点がある。鱗茎に豊富なでんぷん質が含まれ、ヤマユリ、コオニユリとともに食用や薬用とされる。コオニユリとその改良種の鱗茎は『ゆり根』として食用に流通している。 よく似た小鬼百合(コオニユリ)は山地のやや湿ったところに自生する。オニユリより全体にひとまわり小型で、よく結実する。珠芽をつけず葉も細い。 『鬼』という修飾語は、植物名において基準となる植物に比べてかなり大きいもの、派手であったりトゲトゲしいものを指すのに頻繁に用いられている。オニユリは他のユリ類に比べて大型なため名前にオニがついたという。花に入る斑点模様を赤鬼の顔に見立てたともいわれる。漢字の『百合』は、ユリの鱗茎が百枚もの鱗片葉が重なり合っているように見えることから名付けられた。また、多数の濃色の斑点が虎の子模様にも見えるため英名をタイガーリリーという。 出典『野に咲く花』『散歩の草花図鑑』『薬草の呟き』『生薬単』
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醜男
岩煙草(イワタバコ) イワタバコ科イワタバコ属の多年草。いつも水がにじみ出ているような薄暗く湿った岩場に群生する。葉は楕円状卵形で長さ10~30㎝。根際につき、岩から垂れる。花期は6~8月。高さ10~30㎝の花茎を出し、20~30個の花を咲かせる。紅紫色の花は星形で径約15㎜、中心に雌しべが突き出す。筒部に黄橙色の斑紋がある。雄しべは5個あり、花柱を取り囲む。果実は蒴果。広披針形で萼よりも長く、ときに先端に細い花柱が残る。種子はごく小さく、狭長楕円形で両端は尖る。若葉は山菜として古くから食用にされ、イワヂシャ、イワナなどと呼ばれた。少々の苦味が独特の風味として喜ばれ、胡麻和え、芥子和え、汁の具、天ぷらによく合う。葉を干したものは胃腸の民間薬として利用されている。 ナス科のタバコの日本での栽培は、1607年に薩摩国(鹿児島県国分市、現霧島市)でスタートした。原産地は南米のアンデス高原で、スペイン人によって欧州へ持ち込まれ、安土桃山時代にポルトガル人やスペイン人が来訪した際、タバコやタバコ苗が日本に渡った。タバコは大形の草で、高さ1~2mある。葉も大きく、長楕円形で長さ30~50㎝。一方、イワタバコは春から夏にかけて大きな長楕円形の葉を展開させる。葉に網目模様がありタバコの葉に似る。岩場に生えることからイワタバコの名がついた。 出典『里山の植物 ハンドブック』『山に咲く花』『薬草の呟き』『野草の名前 夏』
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醜男
犬槐(イヌエンジュ) マメ科イヌエンジュ属の落葉高木。中部地方以北に自生する。庭木や公園樹にもされる。葉は小葉が7〜11枚つく奇数羽状複葉で、小葉の裏面には軟毛が密生するが、表面はほとんど無毛。花期は7~8月。枝先に数本の花穂が立ち上がり、小さな蝶形花がびっしりとつく。基部から順に咲いていく。材が美しいので床柱などに使われる。樹皮は染料や薬用。 エンジュの古名は恵爾須(えにす)。これが訛ってエンジュになった。本種はエンジュにそっくりだが、花つきがびっしりで豆果がくびれないキヌサヤ形。品がないといわれてイヌエンジュになった。犬は当て字で『否(いな)』『異な』『もどき』『似て非』などの意味。 出典『樹木の事典 600種』『樹木 見分けのポイント図鑑』『樹木の名前』
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醜男
木大角豆(キササゲ) ノウゼンカズラ科キササゲ属の落葉高木。中国原産で江戸時代初期に渡来した。畑や庭に植えられ栽培される。民家の庭先に大木を見かけるのは、昔ながらの薬木であったことを伺わせる。地方の古い街の庭にこの木を植えている家は、ほとんどが昔は漢方医だったか漢方薬店だったのだという。また時に、川岸などで野生化したものが見かけられる。葉は桐に似た円形で秋に黄葉する。花期は6~7月、枝先の円錐花序に多数咲かせる。花は淡黄色、花弁の先が5裂した漏斗状で内側に濃紫色の斑紋があり、裂片の縁はちぢれている。果実は朔果。長さ30~40㎝のササゲに似た長い果実が枝から垂れ下がり晩秋に熟す。果実の中の扁平な種子は両端に長毛がついていて風にのって遠くまで飛ぶ。種子は荒廃した河川敷などで芽を出すとすぐ生長し育つと10mの高木になるが、高さ1m前後でもう花を咲かせて実を結び種子を作る。よく似たアメリカキササゲは北米原産で街路樹にされ、白い大きな花を咲かせる。 果実は梓実と呼ばれ利尿薬に利用した。10〜11月、果実が熟して弾ける寸前の蒴果をとって天日で乾燥させる。種子のなくなった鞘は薬としての品質が落ちるとされている。 名前は、細く垂れ下がる果実が野菜のササゲに似ていて、木だからキササゲとなった。ササゲの語源は、莢が上を向いていて、物を『捧げる』手つきに似るとする説や、莢を小さな牙(キバ)に見立てて『細々牙(ササゲ)』となったという説がある。キササゲを植えると雷が落ちないといわれ、雷電桐、雷の木とも呼ばれた。生長が早く避雷針の代わりになるという説がある。 出典『秋の樹木図鑑』『薬草の呟き』『樹木の名前』『生薬単』
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醜男
姫岩垂草(ヒメイワダレソウ) クマツヅラ科イワダレソウ属の匍匐小低木。昭和初期に渡来したペルー原産の帰化植物。リッピアの名で流通する園芸植物。世界中でグランドカバープラントとして絶大な人気を誇る。わずかな断片さえあれば再生・増殖を可能とする。海外では牧草地や耕作地で莫大な経済的損失を引き起こすほどの問題種とされる。日本では発芽能力をもつ種子は結実しないとされてきたが、種子繁殖も行っているようだ。断片でも増殖できることから、河川などの水系流域での拡散が強く懸念される。法面緑化に使用されてきたため、広域で見られる。従来の生態系への重大な影響が懸念され、環境省の生態系被害防止外来種リストで重点対策外来種になった。 日本の海岸には同じ仲間のイワダレソウが自生するが、こちらの花穂はより長く太め。イワダレソウの名前は、海岸の岩に垂れるように群生する姿が名前の由来。 出典『帰化&外来植物見分け方マニュアル 950種』『散歩の草花図鑑』『野草の名前 秋冬』
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醜男
大根草(ダイコンソウ) バラ科ダイコンソウ属の多年草。山地の道端や林縁などに生える。全体にやわらかな毛が密生する。根生葉は羽状複葉で、長さ10~20㎝。頂小葉がとくに大きく、側小葉は大小不揃い。縁に鈍い鋸歯がある。茎葉は3裂する。花期は6~8月。花は丸みのある黄色い5花弁で直径1.5~2㎝、多数の雌しべと雄しべがある。痩果が集まった集合果は直径約1.5㎝の球形。長い雌しべの花柱が突き出しているが、その途中が関節状になり、S字形に強く曲がっている。これによって動物や人の衣服について散布される。 根生葉が大根の葉に似ているのでこの名がある。大根は古い時代に地中海沿岸から中国へ渡り、奈良時代かそれ以前に中国から日本に渡来したと思われる。江戸時代に『大根(おおね)』を音読みした『ダイコン』の名前が一般的になった。 出典『四季の野の花図鑑』『野に咲く花』『野草の名前』
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醜男
牡丹臭木(ボタンクサギ) シソ科クサギ属の落葉低木。中国南部原産で観賞用に栽培されるほか、野生化したものも見られる。地下茎で繁殖する。葉は丸みがあって茎に向かい合って付き、長さ8~20㎝ほどと大きめで、縁に鋸歯がある。花期は7~8月。ピンク色の筒状の小さな花が半球形に集まって枝先につく。花冠の先は5裂し、雄しべが長く突き出て目立つ。花には芳香がある。 名前の由来は中国名の『臭牡丹(クサボタン)』による。葉をもむと仲間の臭木(クサギ)によく似た独特のにおいがあり、ボタンのように花序が大きいことに由来する。 出典『色と形で見わけ散歩を楽しむ花図鑑』『樹に咲く花』『由来がわかる木の名前』
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醜男
蓮(ハス) ハス科ハス属の多年草。インド、エジプト原産。先史時代にインドから中国を経て日本に渡来したとされるが、京都府の洪積層から果実の化石が出土しているため日本自生説もある。池や沼、水田などで栽培される。池の底の泥の中にある太い地下茎が蓮根(レンコン)で、そこから花茎と葉柄を伸ばし、水面に花と葉が出る。花期は7~8月。早朝に開き、午後3時近くに閉じる。これを繰り返して4日目に散る。花托に雌しべが多数埋まり、柱頭が外に突き出て、花托の上は粘液でぬるぬるしている。果実は痩果で、蜂の巣状の果床の穴で熟す。種子の寿命は3000年ともいわれる。 ハスには観賞用(花バス)と食用(レンコンバス)があり、観賞用のハスのレンコンは食用には向かない。 ・園芸品種は江戸時代からつくられ、現在日本では約70品種が知られている。古代ハスとして有名な大賀ハスは、1951(昭和26)年に千葉県検見川の遺跡の泥炭層から出土した約2000年前の種子を、植物学者の大賀一郎博士が発芽させたもので、気品ある大型の美しい花が咲く。 ・ハスの地下茎は夏から秋にかけて先の方が肥大する。これがレンコンで、各地の池や畑で栽培されている。本格的に栽培されるようになったのは明治時代以降である。古くに渡来した在来種は収量が少ない。現在の主流は明治時代初期に導入された中国種と備中種で浅根性、地下茎の肥大性も強い。杵島は早生、多収、耐病性を目標に中国種と備中種の交雑後代から育成された。揚げ物、蒸し物、酢の物に利用される。食物繊維が豊富でビタミンC、鉄分が多い。種子も食用、薬用に利用される。 花後、花弁のない花托はジョウロの形に肥大し、花托に穴があく。その形が蜂の巣に似るので『ハチス』と呼ばれた。日本最古の歴史書『古事記』や日本最古の和歌集『万葉集』では『蜂巣』の名で登場している。平安時代後期頃から短縮され『ハス』になった。 出典『都会の草花図鑑』『野に咲く花』『食材図典』『野草の名前 夏』
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醜男
糊空木(ノリウツギ) アジサイ科アジサイ属の落葉低木。山地の明るい場所に生え、庭木にもされる。大形の葉はアジサイやハコネウツギに似るが、葉柄が長いことで区別できる。葉柄は赤みを帯びることが多い。葉先は細く尖り、縁に細かい鋸歯がある。花期は7~9月。両性花を装飾花が囲む花のつくりはガクアジサイと同じだが、本種は両性花の柄が長く、花が高くなるのが特徴。装飾花の花弁に見えるのは4枚の萼片。初めは白色だが、後に淡紅色や淡緑色になる。秋~冬も枯れた装飾花がよく残り、小さな果実が褐色に熟す。果実は蒴果。長さ4~5㎜の楕円形。上部に花柱が残り、熟すとその根元が裂開して種子を出す。材は硬く、傘の柄やステッキなどに利用され、根材で作るパイプは有名。 樹皮から和紙を漉くときに使う糊を採ったのが和名の由来。幹の内皮をはいで刻み、水に浸すとトロトロするのが糊材に用いられた。腐りにくく、現在も紙漉きに使われる。茎が中空でウツギの名がつくがアジサイの仲間。 出典『葉っぱで見わけ五感で楽しむ樹木図鑑』『樹木の事典600種』『里山の花木ハンドブック』
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醜男
乞食苺(コジキイチゴ) バラ科キイチゴ属の落葉小低木。日当たりのよい山野に生える。葉は互生、奇数の小葉(花のつく枝のものは3枚、つかない枝のものは5〜9枚)からなる複葉である。茎・枝などに暗紅色の腺毛が密生し、先の曲がった刺がまばらにある。花期は5~6月。白花を横向きにつける。6〜8月に直径15㎜の楕円形の苺をつける。熟すとやや黄色味を帯びた赤色になる。食べられる。見た目はイチゴだが味は桑の実やナワシロイチゴに似ている。 名前はコシキイチゴの転で、実の形が穀物を蒸す甑(こしき💬米・豆などを蒸すための鉢形の土器。現在のせいろうに当たる)に似ているためとされる。別名は袋苺(フクロイチゴ)。果実が袋状に中空になることが名前の由来。 出典『牧野日本植物図鑑』『木の実のガイド』『樹に咲く花 離弁花①』『図説 花と樹の事典』『植物和名の語源』
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醜男
藪茗荷(ヤブミョウガ) ツユクサ科ヤブミョウガ属の多年草。林内など湿り気の多い日陰に生える。茎や葉はざらつく。花期は8~9月。茎の先に白い花が輪生状に数段つき、両性花と雄花がまじってつく。花は開くとその日のうちにしぼむ一日花。果実は球形の液果。秋に藍紫色に熟す。表面に光沢があり、乾いても裂けないため長い間残る。種子は灰色で砂粒ほどの大きさ。 葉がミョウガに似ていて、薮に生えることが名前の由来。ミョウガの仲間ではないので食べられない。葉を揉んでもミョウガの葉のような香りはない。 出典『野草・雑草の事典530種』『野に咲く花』
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醜男
山百合(ヤマユリ) ユリ科ユリ属の多年草。山地や丘陵に生えるほか、観賞用に栽培される。日本の美しいユリで『古事記』や『万葉集』にも登場する。鱗茎は大きい。茎は高さ1~1.5m。葉は長さ10~15㎝、短い柄がつく。花期は7~8月。花は直径22~24㎝と大きく、強い芳香がある。花は数個から多いものでは20個ほどが横向きに開く。つぼみは下向き、花は横向き、果実は上を向く。花被片は長さ10~18㎝、白色で赤褐色の斑点があり、中脈に黄色いすじが入り、先は強く反り返る。花粉は赤褐色で、付着するとなかなかとれない。ユリの仲間は雄しべが6個あり、細い花糸の先に線形の葯がTの字形につく。果実は蒴果。長さ約6㎝の円筒形で3室に分かれ、中には400個ほどの種子がある。種子は長さ約1㎝の扁平な半円形で、周囲に翼がある。果実は晩秋に3裂し、風に揺らされると種子を飛ばす。鱗茎(百合根)は苦味がないので食用にされた。 華麗な花姿はヨーロッパの人々を魅了し、ヤマユリやカノコユリを原種としてオリエンタル・ハイブリッドと呼ばれる園芸品種群を生み出した。カサブランカなどがあり、切り花として流通している。 ヤマユリの『ヤマ』は『山』のこと。『ユリ』は、古代の東人は『由流(ゆる)』といい、これが『由利』とか『由理』になった。由利(由理)になった時、『ユリの花が咲くと頭でっかちになって、風がなくても揺り動く』といって、由利(由理)と『揺り』を結びつけてしまった人がいた。それで、ユリは『揺り動く』ことが名前の由来になってしまった。なお、ユリは漢字で『百合』と書く。この百合というのは『地下の鱗茎(球根)が多数(百ほど)の鱗片で重なり合っているので百合と書く』。これが通説。しかし、中国から渡来の百合根の乾燥品『百合(ひゃくごう)』から百合という言葉を引用したとの説もある。 出典『山に咲く花』『野に咲く花』『里山の植物 ハンドブック』『野草の名前』
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醜男
薮萱草(ヤブカンゾウ) ススキノキ科ワスレグサ属の多年草。有史以前に中国から渡来し、食用、薬用として栽培されていたものが野生化したといわれる。道端や土手、林縁などに生える。根は所々紡錘状にふくらむ。葉は広線形。花期は7~8月。花茎は1mほどになり橙赤色の花を数個つける。雄しべの何本かが花弁化して八重咲きになるのが特徴。個体によって花弁化の状態は様々。 同じく古い時代に中国から渡来したヒガンバナやシャガなどと同じで結実しない。地下の根の分根によって殖える。また、朝開いて夕方にしぼむ一日花で、翌日には別の花が咲く。 同じような所に生える一重の花はノカンゾウ。葉の幅などでも区別される。 名前は、薮に生えるホンカンゾウ(中国、ネパール、タイに分布するユリ科の多年草。漢名は萱草)という意味。中国ではカンゾウを見て憂いを忘れるという故事があり、『忘れる』に萱の字を当てることから萱草と称する。日本でも身につけると恋しさを忘れさせてくれる草であり、紀貫之の歌にも登場する。 出典『野草・雑草の事典530種』『夏の野草』『都会の草花図鑑』
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醜男
大葉擬宝珠(オオバギボウシ) キジカクシ科ギボウシ属の多年草。山野の草地や林内などに生える。庭や公園などで観賞用に植えられている。根茎は太くて短く、横に這う。葉は大きく、長い柄がある。葉身は卵状楕円形で先は尖り、基部は心形。裏面の脈が隆起し、脈上に小さな突起が少しある。花期は7~8月。花茎は高さ0.6〜1mになり、白色〜淡紫色の花を横向きに多数つける。花は筒状鐘形。花の基部には緑白色の苞がある。花は下から上へ咲きのぼり、花穂は長くなる。果実は蒴果。種子は扁平な楕円形で片側に翼がある。 ギボウシの仲間は学者の間でも分類に諸説があり難しいグループのひとつだが、本種はその中でも最も普通に見られる。本州の日本海側の山地に生えるものは花茎がそれほど高くならず、葉が粉白を帯びるものが多い。これをトウギボウシと称し、オオバギボウシをトウギボウシの亜種または変種とする考え方もある。 若葉はウルイと呼ばれる山菜で、柔らかく美味。ウルイはアイヌ語起源の言葉。最近は栽培され、販売もされている。塩少々を入れた熱湯で茹で、水で晒して絞り、酢味噌や胡麻和えにして食べる。生のものを天ぷらにする。煮浸しにしても美味しい。 日本の伝統的な木造の橋に欄干がある。欄干の柱に葱坊主の形をした飾りがついている。これを『擬宝珠』という。ギボウシの仲間の蕾はどれも、この擬宝珠と似ている。それでこの仲間にギボウシの名前がついた。擬宝珠の『宝珠』とは、竜王の脳から出た頭の尖った火焔形の玉をいう。これは仏教語で如意宝珠ともいって、どんな願いも叶える不思議な珠のことである。橋の欄干の柱を如意宝珠に似せて(これを擬という)つくることで、橋の安全や、橋を渡る人々に幸せがもたらされるように願う。さらに、この橋を邪悪な鬼たちが渡らないよう祈るとか、擬宝珠にはこのような橋の製造者の思いが込められていた。本種は葉が他の仲間の葉より大きいので『大葉』がついた。 出典『野に咲く花』『四季の野の花図鑑』『色と形で見わけ散歩を楽しむ花図鑑』『薬草の呟き』『野草の名前 夏』
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矢車薄荷(ヤグルマハッカ) シソ科ヤグルマハッカ属の多年草。北アメリカ原産。暑さ寒さに強く育てやすいハーブ。観賞用として花壇に植える。茎は断面が四角形で直立し高さ0.5~1mに達する。葉は対生し卵状披針形で長さ約15㎝。花期は6~10月。茎上部に数個の花からなる頭状花序を開く。花色は緋紅色のほか白、桃、紫色などで、花冠は筒状で2唇に分かれ長さ4〜5㎝、包葉は紅色を帯びる。 モナルダには、唇形で緋赤色の花を茎先に固まって咲かせタイマツバナの和名があるディディマ、桃色の大きな苞と黄色い花が美しいプンクタータ、ヤグルマギクに似たピンクの花をつけヤグルマハッカの和名があるフィスツロサなどがある。 民間療法では殺菌、鎮静など。また、通経作用、子宮刺激作用による月経の調整。妊娠中の使用は危険。授乳中も使用は避ける。苦味と辛味があり、タイムに似た芳香を持つ。乾燥させた葉をハーブティーに。また、精油として利用。ミカン科のベルガモットオレンジとは同名別種。 和名は松明花(タイマツバナ)。花を放射状に咲かせる様子を松明の火に見立ててこの名がついた。属名のモナルダで呼ばれることもある。北アメリカ原産の香料植物で、ミカン科のベルガモットと香りが似るため、ベルガモットと呼ばれることもある。 出典『薬用植物辞典』『日本大百科全書』『花の事典 970種』
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醜男
冬瓜(トウガン) ウリ科トウガン属のつる性一年草。東アジア、インド原産。茎、葉には白色の粗毛が密生する。花期は6〜11月。花は雌雄異花で、着生、開花状況は品種により異なる。果実はうり状果。偏円形から円形、円筒形、果皮は緑から濃緑色で、白斑が散在し、表面は白く見えるほどの果粉がつくが、つかない品種もある。大きなものは長さ30㎝以上に、重さは10kg以上になることもある。 ウリ科の植物は世界に600種以上があり、主に熱帯から温帯に分布する。その中には野菜や果物として食用とされるものが多く含まれる。キュウリ、カボチャなどは日常生活に欠かせない野菜として、メロンやスイカなどは果物として多量に消費される。日本各地に散在的に栽培され、西南暖地では重要な野菜であるトウガンも古くから栽培されており、『本草和名』(918年頃)に記録を見ることができる。いくつかの品種が栽培されるが、日本のものは重さ10kg以下で、果肉は厚く、白色は多汁である。夏野菜としての需要が主体であるが、貯蔵性に富むため、いわゆる端境期野菜としての見方が強かった。近年は周年的消費傾向が強まり、しかも小玉化され鮮度が要求されてきている。種子とわたを除いて利用する。96%が水分の低カロリー食品だが、ビタミンCは豊富。ダイエット食品として評価は高い。煮つけが主体であるが、汁の実、黒砂糖漬けなどに利用される。中国料理でトウガンの果肉をくり抜いてスープと具を入れ、蒸した料理は有名。漢方では種子を冬瓜子(トウガンシ)と呼び、利尿のために用いられてきた。 名前は中国名を音読みしたもので、はじめ『トウガ』となり、後にそれが転じてトウガンとなった。冬瓜の由来に関しては、夏に収穫した果実をそのまま冷暗所に置けば冬まで(もしくは冬を越して春まで)保存できることからとする説や、果実の白い粉を白い雪に例えたものとする説もある。 出典『食材図典』『野菜園芸大百科 特産野菜70種』『野菜の花写真館』『野菜・山菜ハンドブック』『生薬単』
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醜男
亜米利加塊芋(アメリカホドイモ) マメ科ホドイモ属のつる性多年草。北アメリカ原産。日本には明治時代中期に渡来し、主に花を観賞するために栽培された。花期は6~8月。葉腋に淡赤紫色で芳香のある藤状花房が開花するが、結実しない。淡褐色の洋梨状に肥大しネックレス状に連なった塊根を食べる。掘り出して乾燥させると1ヶ月ほど保存できる。豆類ではあるが、基本的にはイモ類の調理方法でよい。茹でて軽く塩をふっておつまみに、素揚げ、ホイル焼きなど。ホクホクとしてさつまいもとじゃがいもの中間のような味。現在は青森県東部地方や南部地方で食用に栽培される。鉄分・カルシウム分の豊富さから将来が期待されている。 アピオスは英語の日本語読みで、ギリシア語の洋梨の意味。和名のアメリカホドイモはアメリカ原産であることと、日本自生のホドイモと区別するために名付けられた。 近縁のホドイモは北海道から九州にかけて分布し食用となる。花は淡い緑色を帯びつつ、翼弁がほのかな桃色を帯びる。ホドイモは漢字で書くと『塊芋』。地下に美味しい塊があるものを『ホド』といい、ヤマユリ、カタクリ、ウバユリなどの自生種はもちろん、ジャガイモやサツマイモもかつては『ホド』と呼ばれた。東北地方などでは食用として現代でも『ホド』と呼ばれるが、本種であるほど利用価値は高い。自生種としての『ホド』もホドイモとして残るが、その数は少なく、山野ではなかなか出逢う機会がない。3都県で絶滅危惧種に指定されるに過ぎぬが、実態はもっと少ないかに思われる。 出典『野菜と果物の品目ガイド』『帰化&外来植物 見分けマニュアル950種』『食材図典』『野菜・山菜ハンドブック』
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醜男
牛蒡(ゴボウ) キク科ゴボウ属の二年草。原産地はユーラシア大陸。起源ははっきりしないが、自生種はヨーロッパ、リベリア、中国東北部などに広く分布する。日本には中国から伝来した。初期には薬草として利用された。野菜としての利用は平安時代以降とされる。なお、縄文時代初期の貝塚からゴボウの存在が確認されており、縄文時代に既に存在したとする説もある。根を食用としているのは日本及び、かつての名残でわずかに台湾及び韓国である。中国では薬草として、また若葉は少しではあるがヨーロッパでサラダとして利用されている。葉身は心臓型で、表面は淡緑色、裏面に白い淡毛がある。葉柄は30〜50㎝以上と長く、根生葉である。越冬後の春、高さ100〜150㎝ほどの花茎を出し、アザミ状の花茎をつける。根は30〜150㎝ほどに伸び、外皮は灰黄〜淡褐黄色、内部は極淡黄色を帯びた灰白色である。花期は7~8月。春に種子を撒くと翌年の夏に枝を分枝してその先にアザミに似た花を開く。 ゴボウといえば金平ごぼうが馴染み深い。元禄時代(江戸時代中期)にできたという。他に、煮物、天ぷら、鍋物などにされる。近年では細切りにした根を湯掻いてサラダにもする。ゴボウの根はあくが強く、変色しやすいので切ったあとによく水にさらして利用する。長時間の水さらしによるクロロゲン酸流出に留意する。香り・旨味と歯触り、魚肉の消臭効果を活かすのが調理のポイントとされる。栄養価の高い皮部の除去は最小限に留める。切り口などの黒化はメラニン色素の形成によるもので、水にさらすか酢などで防ぐことができる。鉄鍋を用いると酸化で黒化するので使用しない。ゴボウの根を多食するとニキビができやすく、種子や葉を食べるか煎じて飲むとニキビを治してくれる。 牛蒡は牛旁とも書き、中国から伝来した時の日本語読みが和名となった。『蒡』は『丸い葉が両側に広がる菜』のことといわれている。『牛』は一説には形がウシの尾に似ているため。かつては牛蒡を『牛房』、つまり『牛の房(ふさ)、牛の尾』とも書かれていたという。別説では、牛は単に大きいものを形容するもので、大きい菜類という意味だという。別名の一つ『悪実(アクジツ)』は、トゲの多い果実の様子が『格好の悪い実』とみなされたため。他の別名『馬蕗、旨蕗(ウマブキ)』は、葉が同じキク科のフキに似ていて、馬が好んで食べることにちなんでいる。古くは岐太岐酢(きたきす)や宇末不々岐(うまふふき、馬蕗とも)と呼び、いずれも『強い根』を意味するとされる。 栽培品種にはいくつかの分類がある。 ①短根型 京野菜として知られる堀川ゴボウがある。中心部にできる空洞に肉などを詰めて煮物としたりする。他に、近年増加しているサラダゴボウは長さ30〜40㎝ほどで播種後100〜120日くらいに収穫される。 ②長根型 現在の一般的な品種。晩生の『滝の川』とこれがさらに改良されたいくつかの品種がある。 ③葉ゴボウ型 若ゴボウとも称する。根は15〜20㎝と短く、通常は若い根と葉柄を利用するが、葉も利用する。 出典『野菜・山菜ハンドブック』『食材図典』『生薬単』『薬草の呟き』
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