アフリカの人が楽器を鳴らしながら行進していました。
わたしは学校で習った縦笛で、あとに続きました。
アフリカの人たちに比べて、わたしは背が小さいので、まるで子供のようでした。
アフリカの人は、足下の蟻を踏まないように歩いていました。
とても視力が良いのです。
わたしには無理なので、アフリカの人に助けられた蟻たちは、次々と最後列のわたしによって踏みつけられていったかもしれません。
わたしには蟻など見えないので、確かめようもないことでした。
そして、通り過ぎたあとの蟻の安否など気にもとめないアフリカの人たちでもありました。
過ぎたことは気にしない、そんなふうだからアフリカの人たちは、ずっと行進を続けていけるのだと感じました。
お手本にすべく、わたしは縦笛を思い切り高音で吹き鳴らし、ストレスを発散させながら、あとに続いていきました。

〜コルジリネと真昼のうつつ〜