こぺんちゃんさんのお出かけ先,アリッサム,パンジー・ビオラの投稿画像

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2023/02/04

🏷こぺんちゃんBLUESと

🏷短編こぺん18のコラボぴょん🧚

君の心に花は咲いているか

番外編−−clock the wind 🪂

テニス部に所属してる僕だけど、進学校の授業の進み具合は早い

面白くない授業

上下二段ある黒板は教師のチョークを削る音で、文字が埋まっていく

黒板を見てノートにとってまた黒板にとってノートを見て📒

珍しく部活が早く終わった

部室前に友達の鍵の里が待っていた

ちょっと付き合えよと言うか言わないうちに歩き出してる

なんだ恋愛話かよと、、カラカッタて、言ったけどやつは後で奢るからと、、スタスタ歩いてる

雑木林が、風の合間に気まぐれに光る太陽で眩しい

手をさえぎりながら、、
ほとんど時が止まってるような文房具屋に僕は連れて行かれた

なんだよ　もっと大きな書店が駅通りの方にあるじゃんか

顔だけ右の方に見やっても、鍵の里は、黙って文房具やのガラス戸を開ける

奥に入り込むような店は苦手なんだと
ちょっとムカついた俺は、それでも瞬間に何かを思い出す

ノート📒ペン、ファイル、封筒、レターセット、消しゴム、シャープペン、水彩色鉛筆、、絵筆🖌
おびただしい種類の色彩なのになぜか心に風が流れた

「おいちゃん方眼紙ね📔」

「んﾝ」メガネのおじちゃんは、俺のことはわかったんだか、どうだかって感じで鍵の里と何やら世間話をしてた

野球⚾なのか、将棋なのか～

ガラス戸を開けて「そいじゃね」と鍵の里は言う

ちょっと無愛想で無口な風なのは、
ちっともあいつらしくない

いつものおちゃらけはどこに行ったんだろう🪂

ところ変わって俺らはありふれたコーヒー店に居た

個性も何もない店だ

鍵の里は、紙の袋を開けてさっきの方眼紙を取り出した

そしておもむろに何かを描き始めた

コーヒーのクリームが甘いなと思いながら覗き込むと

「これ見ろよ　俺の将来の事務所の設計図だよ」

今頃になって、コーヒーのあま苦さが、目にまで伝わってきた

やつの将来の夢は建築士だ

知ってたはずだったのに、なんだか、将来ってやつに顔を殴られた気がした

何気ない、コーヒー店のドアを開けて　　冷たい風がブレザーの辺りをゆすった

あの古ぼけた文房具屋に、僕は何故かもう一度訪れる予感がした

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