島根県「足立美術館」と鳥取県「植田正治写真美術館」を巡る旅行記です。庭師と写真家。美への熱い想いと妥協のない仕事ぶりに、心奪われました。
大阪を4時に出て8時到着。
島根県「足立美術館」。
新館の横を通り本館へと向かう。
開館前の庭師さん。
入口から圧倒されるのは余白の美。
どんな出会いが待っているのか。
9時開館よりも30分早く入館。
紅葉が見頃。
足立美術館の庭は「苔庭」「枯山水庭」「池庭」「白砂青松庭」の4つで構成される。まずは「苔庭」。
スギゴケを中心にスナゴケ、ハイゴケが育てられている。
徹底したお手入れの美しさ。
山陰らしい低く垂れ込めた雨雲から冷たい雨が降る。苔の緑がいっそう引き立つ。
白砂の海に浮かぶ苔の島。
足立美術館は「横山大観」や「北大路魯山人」の作品を収蔵する。
一幅の絵画として
静かに息づく。
石蕗が黄色い火を灯す。
妥協のない仕事。
ここが「枯山水庭」。
曇り時々雨。
向かいの山に霧が立つ。
緻密に計算された借景。
日本一の庭園。
赤に緑、白と灰色。
糸のような雨が落ちる。
縁取られて
絵になる。
庭師さんはその一部。
中庭の小さな森を抜ける。
一点の曇りもない。
雨が激しく。
雲が切れる。
流れる。
雨に濡れた赤は紅になる。
陽がさす。
みるみるうちに輝き出す。
燃える紅。
レトロな喫茶室。
静かな時。
「池庭」を後にして、最後の「白砂青松庭」へ。
西の空はまだ暗く。
だからこそ木々たちは輝く。
風が流れる。
雲が切れる。
濡れた石が美しい。
澄んだ碧。
心踊る。
束の間の時間は過ぎ
去る時間と共に再び雲空。
日本一の庭師たちに想いを馳せ、旅立つ。
車で1時間。中国地方最高峰1709mの名峰「伯耆富士」大山へやってきた。
眼下に美保湾。
ドウダンツツジが赤く燃える。
ここは大山牧場「みるくの里」。
遅めの昼食「鳥取牛のステーキ丼」♪
今日は大山の中腹でキャンプ。チェックインをする。
キャンパーはほとんどいない。
登山口にある温泉へ。
紅葉とお地蔵様。
君の名は?
杉の大木の横が温泉。
この先にある。
露天風呂が最高だった! 夜がくる。
晩ご飯、具材に蕪となめ茸とウインナー。
ノドグロの味噌鍋として。
歯を磨きながら空を見上げると満天の星。
オリオン座が見え、木星が輝く。
おやすみなさい。
2日目。
おはようございます。
濡れたくぬぎの落ち葉に朝日があたる。
今日は晴れるかな。
車中泊。小川テントのカーサイドシェルター。
寒くて澄んだ空気が好き。
少し歩く。
設営。
夜もいいけど、朝の焚き火が好き。
いつまでも見てられる。
が、撤収して麓まで下りてきた。
ここが二つ目の目的地「植田正治写真美術館」。フランス芸術文化勲章も受賞した世界的写真家「植田正治」氏の作品を収蔵している。
建築は「高松伸」氏。大山が最も美しく見られる地に建てられた。自然との調和と緊張。まるで植田氏の作品のような美術館。
コンクリートと曇り空が溶けあう。
一枚のガラスには、植田正治作品でよく見られるハットのシールが貼られている。
それを使って遊ぶ。
色んなポーズをしてみる。
撮影用にステッキや
赤い風船や
傘がある。
楽しく遊んだあとは
隣のハム工場でホットドッグとコーヒー。素敵な出会いをありがとう山陰! 「さようなら。」 次は春に来ます。