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ユリのような見た目の鮮やかな黄色い花を咲かせるニッコウキスゲは、栃木県日光市の霧降高原や長野県の霧ヶ峰、尾瀬国立公園などで群生が見られることで有名です。
ニッコウキスゲは朝に花を咲かせ夕方にはしぼんでしまう特徴がありますが、自宅での栽培のポイントや似た花との見分け方、花言葉などを紹介します。
ニッコウキスゲは中部以北の山地や草原、海沿いの草地に自生している多年草です。国外では朝鮮半島や中国、シベリアなどに分布しています。
ハイキングや登山で賑わう6月~8月に、草丈40cm~80cmほどのニッコウキスゲは大群落をつくり、あたり一面を鮮やかな黄色で染めます。
ニッコウキスゲはやや繊細な性質があり、外来種の植物や雑草に負けてしまうことがあります。ニッコウキスゲが群生しやすい場所では、管理者やボランティアによって外来種の駆除が行われています。
また、夏の山菜として私たちの食卓に並ぶこともあるニッコウキスゲの花芽や花蕾は、鹿などの野生の動物に食害される場合もあり、防護柵で囲われていることもあります。
ニッコウキスゲは漢字で「日光黄菅」と書き、葉が笠萓(カサスゲ)に似ていて栃木県日光市にある戦場ヶ原に多く自生していることに由来します。日光地方の固有種というわけではなく、北海道や中部以北の本州各地に分布しています。
近年ではニッコウキスゲの名で広く知られていますが、元々は「禅庭花(ゼンテイカ)」とよばれていました。湿った土地の花という意味の「セッテイカ」が転訛した説や、ニッコウキスゲが多くみられる戦場ヶ原が中禅寺の庭園のようだといわれこの名がついた説があります。
ニッコウキスゲは初夏の6月~8月に開花を迎えます。ニッコウキスゲの群生を見に訪れる場合、場所によっては開花時期に差がでるため、事前に公式HPなどで開花情報を確認しておくとよいでしょう。
ニッコウキスゲは、直径7cmほどのオレンジ色を帯びた黄色い花をラッパ状に咲かせます。花びらの数は6枚で、茎の先に6個~8個ほどの蕾をつけます。
花後につける実はさく果で、熟すことで種子がはじけ飛び、どんどんと繁殖し群生していきます。
ニッコウキスゲは株元から細長い線状の葉を生やし、葉の表裏はつるつるとしていて毛がありません。花後は葉を茂らせることで根に養分を蓄え、地下茎(根茎)で冬越しします。
ニッコウキスゲに似ている花は多いといわれていますが、花の大きさや咲き方、開花時期などによって見分けられます。
ヒメカンゾウは、カンゾウ種のなかでも比較的花が小さいことから名付けられました。ヒメカンゾウの草丈は25cm~40cmほどで、ニッコウキスゲよりも全体的にやや小さめです。5月~7月頃に花期を迎え、低く地面に添うように花を咲かせます。
トビシマカンゾウ(飛島萓草)は山形県酒田市の飛島(とびしま)で発見されたことが由来です。新潟県佐渡島大野亀にはトビシマカンゾウの群生地があり、佐渡市を象徴する花として指定されています。
ニッコウキスゲとよく似ていますが、トビシマカンゾウの方がより多くの花蕾をつけ、草丈も1m~2mと全体的にニッコウキスゲよりも大きいです。花期は5月~6月で、ニッコウキスゲよりもオレンジ色が強い花を咲かせます。
ムサシノキスゲは、高山で自生しているニッコウキスゲが低く乾燥した土地に降りてきた変種です。花の見た目や性質はニッコウキスゲよりもノカンゾウに近いといわれています。
現在ムサシノキスゲが自生しているのは都内の浅間山のみといわれており、開花時期は5月でやわらかな芳香も楽しめます。また、ニッコウキスゲは一日で花を咲かせ終わりますが、ムサシノキスゲは翌日まで咲いているのが特徴です。
ニッコウキスゲは乾燥を嫌い、やや湿った環境を好みます。元来ニッコウキスゲは高山などの涼しい場所に自生しているため、夏の高温多湿には気を付けましょう。自生地のように風通しと日当たりのよい環境で栽培してください。
春の暖かい3月~4月または10~11月に、有機肥料などの元肥を混ぜ込んだ肥沃な用土に植え付けましょう。ニッコウキスゲは種をとばして増えやすいので、株間には余裕をもって40cmほど確保しておきましょう。
ニッコウキスゲは湿気を好むため、乾燥させないよう用土の表面が乾いたらしっかりと水やりします。冬も地下茎で養分を蓄え翌春の開花に備えているため、休眠期も水やりを続けてください。
ニッコウキスゲは頻繁な鉢増しや植え替えを行わないため、定期的に緩効性肥料や化成肥料を与えましょう。
ニッコウキスゲは種から育てると、開花まで数年かかります。3月~4月または10~11月に、植え替えも兼ねて株分けで増やすのがおすすめです。
ニッコウキスゲには「日々を新たに」「晴れた日の喜び」「心安らぐ人」などの花言葉がつけられています。日が昇ると花を咲かせ夕方には花を閉じるように、新しい花を次々と咲かせていくニッコウキスゲの姿が目に浮かぶような花言葉ですね。
また、ニッコウキスゲは2月25日の誕生花でもあります。
ニッコウキスゲはカンゾウ種のように新芽や花蕾を夏の山菜として楽しめます。美しい群生だけでなく、おひたしや天ぷらにして味わってみてはいかがでしょうか。
橘