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ポットマム(流通名:ガーデンマム)は小さい花がまとまって咲くのが特徴の洋ギクです。背丈の短い品種なので、鉢植えで育てるとボリュームのあるきれいな鉢を作れます。
今回は、ポットマムを上手に育てるポイントを紹介していきます。
ポットマムとは、鉢植え(ポット)でも育てやすい大きさに品種改良された洋ギク(マム)のことを指します。当初は欧米で品種改良されたものを指しましたが、最近では矮化剤を用いて小さく育てたスプレー菊も含めて「ポットマム」と呼ばれています。
鉢植えや花壇向きで、こんもりとまとまるフォルムと鮮やかな八重咲きの花が人気で、愛好家が多い花です。
ポットマムは、一年を通して日当たりの良い屋外で育てることがポイントです。キク科の花は「短日植物」と呼ばれ、昼が短く夜が長い環境下で花を咲かせることが特徴です。夜は街灯や部屋の明かりが当たらない場所で管理しましょう。
ポットマムは蒸れや泥はねから病気になりやすいので、水やりや雨によって泥がかからないようにすることで病気を予防できます。
鉢植えは地面から離れた場所に置きましょう。地植えの場合は、地面から一段高くなった花壇や傾斜地など水はけのよい場所を選び、足元にマルチングを敷くことで泥のはね返りを防ぎます。
ポットマムは、水はけがよく肥料持ちの良い弱酸性の土を好みます。市販の菊専用の培養土に、錠剤の防虫剤を加えてよく混ぜて使いましょう。配合する場合は「赤田土5:腐葉土3:酸度調整済みのピートモス2」に、元肥を加えたものを使用します。
元肥には、緩効性肥料を使います。リン酸分の多い緩効性化学肥料(N-P-K=6-40-15)が適しています。植え付けの時に、用土によく混ぜ込んでおきましょう。
新芽が伸び始める春先の3月〜10月まで、緩効性化学肥料を与えるのが基本です。鉢植えのポットマムは、蕾が大きく成長する10月に液体肥料を併用するのがおすすめです。
地植えで育てる場合は、3月〜10月まで緩効性化学肥料だけで十分です。
地植えで花壇などに植える場合は、高畝にして水はけを良くするのがポイントです。
ポットマムがかかりやすい病気が2種類あります。また、きれいな花には害虫がつきやすいので、注意が必要です。
ポットマムは、枯葉病とサビ病に注意が必要です。枯葉病はセンチュウによって葉が枯れてしまう病気です。被害が出た葉は見つけ次第取り除いて清潔に保ちましょう。
サビ病は、葉に斑点ができ、ひどくなると枯れてしまう病気です。新芽の伸びる春から初夏に殺虫剤を散布すると発病を防げます。
ポットマムにつきやすい害虫は、主にアブラムシ、ヨトウムシ、キクスイカミキリなどです。アブラムシとヨトウムシは年中発生する害虫なので常に注意が必要です。
キクスイカミキリは4月下旬から発生します。成虫がキクの新芽に産卵するために茎を噛んだ傷に卵を産みつけます。茎が傷つけられるので、しおれたり枯れたりしてしまいます。
被害を受けた新芽は放置せず、茎ごと長めに切り取って処分しましょう。ヨモギなどのキク科の雑草が近くにあると、発生が多くなるので取り除いておきましょう。
摘心は、育ちすぎる前に芽の先端を摘み取る作業です。ポットマムの摘心は軽めに、時期は8月を越えないように早めの時期に行うことがポイントです。
切り戻しは、伸び過ぎた枝や茎を切り取り、株を短くし、樹形を整えることを指します。ポットマムの切り戻しは、花が咲き終わった11月頃に行います。地面から15cm程度を残して、そこから上の部分を切り取りましょう。
基本的に年に1回の作業です。切り戻しを年に数回行うと、花の数が減ってしまうので注意が必要です。
ポットマムの挿し芽に適した時期は5月〜6月です。挿し芽とは、株の一部を切り取り、発根させて増やす方法です。
太く元気な新芽を選んで、先端から5cmくらいカットします。切り口に発根剤をつけて清潔な用土にさします。日陰で管理すると2〜3週間で移植可能な苗になります。しっかりと根が張ったら、鉢植えや庭に植えてみましょう。
鉢植えように品種改良された洋ギクで、草丈が低く花つきが良いのが特徴です。
茎がしっかりしているので、切り花に適しています。
雨に強く、庭うえに適した品種です。
この3つは花が別でも、同じ商品名で販売されていることが多くあります。
ポットマムは秋に開花します。キクは自然に開花する時期によって名前が分けられており、夏菊、夏秋菊、秋菊、寒菊に分類されます。
ポットマムの花言葉は「高潔」「清らかな愛」「気持ちの探り合い」です。
花色や咲き方に様々な種類があり楽しい花なので、ぜひ育ててみてくださいね。
秋には可愛い花を咲かせてくれます。
GreenSnap編集部