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ハハコグサとは|特徴や似た花、おすすめの食べ方は?

畑や田んぼの道端で、すっと伸びた茎の先に小さく黄色い球が集まったように咲くハハコグサを見たことがある方も多いのではないでしょうか。

雑草のひとつとして見過ごしてしまいがちですが、この記事を通してその生態と歴史に触れてみましょう。

ハハコグサとは?どんな花?

ハハコグサ(母子草)は草丈20~30cmほどですっと伸びた茎の先に、黄色いつぶが集まったような花を咲かせる野草です。

古来、ハハコグサは日本各地で自生している野草ですが、縄文時代に朝鮮半島から渡来した史前帰化植物の一種とされています。

学名
Gnaphalium affine
科名
キク科・ハハコグサ属
分布
日本全域、中国、インド、マレーシア
分類
二年草(または越年草)
花期
4月~6月
別名
御形(おぎょう、ごぎょう)、這子草(ほおこぐさ)、仏耳草(ぶつじぐさ)、鼠耳(そじ)、餅花(もちばな)

ハハコグサと御形

ハハコグサは春の七草のひとつで「御形」ともいわれます。ハハコグサは「ひとがた」として使われていたので、御形と呼ばれるようになりました。

御形、人形とは

御形とは身体の穢れを浄化する役割をもち、人形(ひとがた)という意味もあります。紙で作られた人形を川に流し、穢れをおとす風習です。

ハハコグサの名前の由来は?

ハハコグサは植物全体が白く柔らかい毛で覆われており昔はこれを「ほうけ立つ」といい、転じてホオコグサと呼ばれていました。その後さらに転訛してハハコグサと呼ばれるようになったのが名前の由来として有力です。

また、白い毛が植物を覆う様子を母親が我が子を包み込むことになぞらえハハコグサと呼ばれるようになり、漢字で「母子草」と書くようになったともいわれています。

ハハコグサの花の時期や特徴

開花時期

ハハコグサは4月~6月の春から初夏にかけて咲きますが、秋にも花をつけることがあります。

花の特徴

草丈10~30cmほどの茎の先端に、頭状花序で小さな球が集まったような黄色い花を咲かせます。花の中央にある筒状のものは両性花で、その周辺にある糸状のものは雌花です。キク科の植物によくみられる舌状花は、ハハコグサにはありません。

花が咲きおわるとたんぽぽと同様に、実の部分に綿毛をつけ風にのって種子を飛ばし繁殖します。

葉や茎の特徴

ハハコグサは根元からロゼット状に生える根出葉と茎から生える茎葉の2つから成ります。

冬の寒い期間は葉がロゼット状になっていて、茎は短い状態です。あたたかい春になるにつれて根出葉は枯れてへら型の葉をつけ、茎をぐんぐんと伸ばして花を咲かせます。

ハハコグサのやや厚みのある葉は全体的に白く柔らかい毛に覆われており、これは害虫からの食害を防ぐためのものだと考えられています。

ハハコグサに似ている植物

チチコグサ(父子草)

チチコグサはハハコグサと同じくキク科ハハコグサ属の二年草(または越年草)です。チチコグサも白い綿毛が生えていますが、可視部分には生えておらず植物本来の緑色に見えます。

名前の由来

ハハコグサは黄色い花を咲かせますが、対してチチコグサは茶色い花を咲かせます。見方によってはハハコグサと比較し、チチコグサの方が地味といわれることから「母」と「父」になぞらえて「父子草」と名前がついたといわれています。

花の特徴

花のつきかたはハハコグサと同じですが、チチコグサは茶色い花をつけ、苞葉は星形のように広がります。花期は5月~10月で、ハハコグサよりもやや長く咲き続けます。

葉や茎の特徴

チチコグサもハハコグサと同様に根出葉と茎葉がありますが、ハハコグサとは異なり花期も根出葉が残ります。またチチコグサは横にひろがりやすい性質があり、這うように茎を伸ばして増えていきます。

ハハコグサの食べ方


春の七草のひとつであるハハコグサは若い葉や茎が柔らかいので、お粥や草餅、天ぷらなどで食べるのがおすすめです。

開花が近くある程度成長したハハコグサを美味しくいただくには、葉の裏側の毛を丁寧に下処理したうえで調理するとよいでしょう。

ロゼット状だった茎が伸びきる前の若い苗を細かく刻んだり粉末状にしたりし、もち粉に混ぜ込むことで草餅や草団子をつくれます。

草餅はヨモギではなくハハコグサが使われていた

草餅といえばヨモギを練りこんだものが一般的ですが、昔はハハコグサの若葉で作られていました。ハハコグサで作られた草餅は「母子餅」といい、桃の節句のお祝いにも食べられていました。

しかし「母と子とすりつぶすのは縁起がよくない」「ハハコグサで作られた草餅の色が悪い」などといわれ、次第にハハコグサではなくヨモギが使われるようになりました。

ハハコグサの効能

ハハコグサは古来、鼠麹草(そきくそう)とよばれ生薬としても利用されてきました。へら型の葉に薄く毛が生えている様子がネズミの耳のようであるといわれ、黄色くつぶつぶとした花は麹に似ているとされたことから「鼠麹草」の名前がつけられました。

開花している時期に茎から植物全体を採取し、よく水で洗って乾燥させたものをお茶として飲みます。お茶の薬効には咳止めやのどの痛みに効くといわれ古くから活用されてきました。

ハハコグサの花言葉

ハハコグサの花言葉には「いつも想っています」「忘れない」「無償の愛」などがあります。

ハハコグサは漢字で「母子草」と書き、母親が我が子に無償の愛で尽くす姿や子を想う強い気持ちがハハコグサの花言葉の由来とされています。

道端に生える野草にも素敵な花言葉がついていると知ると、ハハコグサへの印象も少し変わってくるのではないでしょうか。

ハハコグサを食べたり花言葉を楽しもう

3月の桃の節句には若葉で「母子餅」とよばれる草餅を食べ、のどの不調には乾燥させた全草をお茶として飲むなど、ハハコグサは古くから私たちの生活に身近な植物でした。

あたたかくも強い想いの込められた花言葉をもつハハコグサを道端などで見かけたら、ぜひ足をとめて眺めてみてくださいね。

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