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シソ科の多年草であるミントは、すっきりとしたフレッシュな香りが人気のハーブです。お料理やデザート作りに使われるだけでなく、アロマテラピーやサシェなど、さまざまな活用方法があります。また、害虫の駆除にも効果的なので、害虫スプレーや害虫キャンドルとしても利用されています。
今回はそんなミントの種類や見分け方、それぞれにおすすめの使い方などをご説明していきます。
園芸コーナーに置かれているミントは、ペパーミントやスペアミント、ブラックミントハーブがほとんどですが、実は認定されていないものを含めると600種類以上の品種があるといわれています。種類によって見た目や香りが異なるミント。大きく分けて2つの系統に分けることができます。
ペパーミントは、ヨーロッパで自生し、アジアや北米などの広い範囲で栽培されています。交雑種であるペパーミントは、主成分がメントールなので、鎮痛や殺菌作用などが期待できます。
ペパーミントは葉は先がとがっていますが、全体的に丸いフォルムをしており、草丈は約55~80㎝ほどに生長します。
スペアミントは「オランダハッカやチリメンハッカ」とも呼ばれています。香りがきつくすぎないので、そのまま食べることもでき、モヒートなどにもよく使われる種類のミントです。
夏には白色〜薄桃色の花を咲かせ、少ししわのよった柔らかい葉をつけます。スペアミントの爽やかな香りは、ガムや歯磨き粉などに使われることもあります。生け花のようにお部屋に飾るのもおすすめです。
ミントの種類は大きく分けるとペパーミント系とスペアミント系の2種類に分かれていますが、数え切れないほどたくさんの種類があります。その中でも、特に人気の種類をご紹介します。
アップルミントは名前の通り、ハッカとリンゴをブレンドしたようなユニークな香りが特徴で、ハーブティーとして利用されることが多い品種です。
耐暑性、耐寒性がともに強く、生命力も強いので、ガーデニング初心者の方も挑戦しやすいミントのひとつです。ペパーミントやスペアミントよりも優しくまろやかな香りなので、強い香りが苦手な方も気軽に生活の中に取り入れることができます。
丸葉ハッカとも呼ばれ、丸い小さい葉が特徴です。
パイナップルミントは「斑入りアップルミント」とも言われます。葉にクリーム色の斑模様が入っていてインテリアとしても人気があります。名前の通りパイナップルのような甘い香りがするので、お子様のデザートなどにも使うことができます。
オレンジミントはアメリカを原産とする、シソ科ハッカ属のハーブです。フルーティーなの香りがするオレンジミントは、お料理の香り付けや、スイーツに添えるなどしてオレンジの香りを楽しみます。シャーベットの上に葉っぱを一枚のせるだけで、いつもと違った味を楽しむことができますよ。
キャットミントは「自由な愛」という花言葉があります。猫のように自由気ままに世界を楽しむ姿をイメージしてつけられたのかもしれません。パステル紫の花はラベンダーのような見た目をしており、横に広がるように生長していくので、おしゃれなグランドカバーに適しています。
ペニーロイヤルミントは葉が細く、丸い形をしており、横に広がって生長する特徴があります。タイルや石の隙間に植え付けるグランドカバープランツとしても栽培することもできます。
ペニーミントは食べられない種類のミントとされています。その理由は、ほかの種類のミントに比べると、害虫駆除として抜群に効果を発揮します。
特にカメムシやノミなどに効果的で、実際に東北地方のエリアでペニーロイヤルミントを使ったらカメムシ対策に効果があったという報告があります。カメムシは匂いがするだけでなく、ほかの植物にも害を与えてしまうことが多いので、カメムシの防除ができるのは心強いですね。
シソ科ハッカ属の多年草であるニホンハッカは、他のミントと比べるとメントールが多くの含まれています。ミント独特のスッキリとした香りがお好きな方や、お料理で香り付に少しだけ使いたいという方におすすめの種類です。
葉は細長く、ギザギザした切れ目が入っているので見分けやすいでしょう。和種ハッカとも呼ばれており、茎のまわりを囲うようにして小さな花を咲かせます。
主に北海道付近の寒い地域に分布しているヒメハッカは、実は絶滅が危惧されている植物です。葉は細長く丸みがあり、草丈は約20〜40cmほどに生長し、夏から秋にかけて尖った花を咲かせます。他のミントと比べるとやわらかくまろやかな風味が特徴です。
ミントは種類によって、主成分が異なります。メントール、カルボン、その他(フルーツの香り)に分かれており、お好みの香りを使い分けましょう。
ちなみにカルボンはスペアミント系の特徴である、甘さと爽快感のバランスがとれたミントです。
虫除けに殺虫剤を使いたくないという人も多いかもしれません。虫除けには「ペパーミント系」の種類が効くといわれています。
メントールを含むペパーミント独特のスーッとした爽快感とピリッとした強い刺激を虫は好まないので、高い効果が期待できます。特に「和種薄荷」という種類のミントは、メントールが、ハッカ草の中で最も多い「65~85%」を含有しているので、濁りのないミントの香りで虫除けだけでなく胃腸薬や鎮痛薬などにも使われています。
園芸店に行くと、たくさんの種類のミントが並んでいますが、ミントティーにはフルーツの香りがするミントがおすすめです。もちろん好みはありますが、強すぎず甘すぎないフルーティな香りの紅茶は安らぎのひとときにぴったり。ご自身の好みに合わせてブレンドしてみるのもおすすめです。
グランドカバーには、「ペニーロイヤルミント」がおすすめです。実は私達が普段何気なく歩いている場所によく地植えされています。踏まれても力強く生長し続けるので、グランドカバーとして人気があります。
「コンパニオンプランツ」とは、ほかの植物や野菜を害虫から守り、成長を促進させてくれる頼もしい存在です。そんなコンパニオンプランツに使えるのは、ペパーミント系の種類。
一方的に助けるだけではなく、例えばトマトとミントを近くに植えることで、病気を防ぐ代わりにミントの味や香りがよくなるなど、双方にとって良い影響を与え合いながら生長していくことができますよ。
ミントはハーブとして様々な効能を持っています。お料理はもちろん、害虫予防やグランドプランツとしても使うことができます。みなさんも好みのミントを育てて、生活に取り入れてみてくださいね。
GreenSnap編集部