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年中青々として美しい観葉植物ですが、育てる上で水やりのタイミングはとても大切です。ただし、ただ単に水をたくさん与えればいいというわけではなく、乾燥と潤った状態のメリハリが重要。また室内や室外と育てる環境によっても乾燥の仕方が異なるため、水やりの頻度も異なります。
水やりの基本とコツを覚えておけば、観葉植物を枯らさずに育てることができます。ぜひ今回ご紹介する観葉植物の水やりのポイントを抑えておいてください。
観葉植物の水やりの頻度は、季節による違いと、その植物が乾燥を好む種類なのか、湿潤を好む種類なのか、室内の環境などによって異なります。
ほとんどの観葉植物は、冬の間は休眠期に入ります。休眠中は活動が緩やかになっているので、それほど水分を必要としません。そのため、季節によって下記のような水やり頻度にすることを意識しましょう。
冬の水やり | 休眠期のため水やり頻度をかなり落とす。寒さに弱い種類は断水するとよい。 |
春の水やり | 生育期へ切り替わる時期。温度上昇とともに、徐々に水やり頻度をあげる。 |
夏の水やり | 生育期のため水やり頻度をかなりあげる。乾燥しやすいのでよく土の状態を確認するとよい。 |
秋の水やり | 休眠期へ切り替わる時期。温度下降とともに、徐々に水やり頻度を落とす。 |
観葉植物は大きく乾燥を好むか、湿潤を好むかのいづれかの性質を持ちます。水やりの頻度は育てている植物がどのような性質をもつのか調べておきましょう。
乾燥を好む主な観葉植物 | パキラ、モンステラ、ガジュマル、フィカスなど |
湿潤を好む主な観葉植物 | アジアンタム、ポトス、アスプレニウム、オリヅルランなど |
観葉植物を育てる際、室内では夏と冬にエアコンや暖房をつけることもあるので、温度や湿度管理には気をつけなければいけません。
冬の寒い時期はエアコンや冷暖房をつけた部屋の中で育てるのは構いませんが、エアコンや暖房だけだとどうしても空気が乾燥しがちです。
夏場のエアコンの直下など冷風が直接当たる場所では、土は湿っているが、葉っぱがカラカラになっているという状態も珍しくありません。この場合は土からの水やりは極力控え、乾燥に弱い植物はこまめに葉水するなどします。
土が湿った状態が長く続くと、やがて根腐れして枯れてしまうこともあります。そのため、エアコンや冷暖房の温風や冷風が植物に直接当たらないような場所に置いて育てるように心がけましょう。
観葉植物への水やり頻度は、あくまでも目安です。実際に水やりをするタイミングは、鉢内の土全体が乾いたらが基本です。目安として、乾燥を好む観葉植物は土が乾いたら3〜4日後に水やりをし、湿潤を好む観葉植物は表土が乾いたら水やりをします。
ただし、全体の土の乾燥具合を正確に調べるのはむずかしいため、以下の方法を試してみるとタイミングがうまく見極められるでしょう。
最近では水分計の製品が便利です。水分計とは、土に挿しておくだけで土の水分量をメーターで示してくれる計測器のことで、土の乾燥具合が一目でわかるので水やりするタイミングもつかみやすくなります。
「サスティー水やりチェッカー」は観葉植物はもちろん、鉢花や多肉植物など、どんな土でも挿して使える水分計です。水が足りているときは水色に、水やりが必要なときは白に色が変化するので、水やりの失敗も減ります。
割り箸を挿して、引き抜いた箇所に土がついていなければ、土が内部まで乾燥している証拠です。もしくは割り箸を挿しっぱなしにしておいて、乾いたかなと思ったときに引き抜いて8割がた乾燥していればいいでしょう。
カラカラの乾燥状態を確認したときに、鉢を持ってだいたいの重さを覚えておきましょう。そうすると乾燥したかなと思ったときに、鉢を持ち上げて判断すればいいので楽です。
観葉植物へは、土が乾いたら鉢底から水が流れるくらいたっぷりと水やりする、が鉄則です。
観葉植物に水やりをする際は、まず鉢全体が湿るように、ジョーロなどを使ってたっぷりと水を回しかけます。鉢皿にたまった水は、都度捨てましょう。鉢皿がない場合は、外に出して水をあげるといいでしょう。
夏の間はなるべく気温の低い、朝や夕方以降の時間に水やりをしましょう。反対に冬場は、夕方など日がかげると外気も冷えるので、朝またはお昼の暖かい時間帯が理想です。
観葉植物への水やりは大切な工程ですが、実は日々しっかり観察していると、意外と水切れのサインは見極められるもの。観葉植物を枯らさないためにも、以下の点について注意しながら、毎日葉のようすをチェックしてあげましょう。
観葉植物には土に水やりするほか、葉っぱに水を吹きかける葉水をすることも必要です。
土はまだ湿っているけど、葉っぱが垂れて元気がないというときは、葉水をしてあげましょう。そうすることで、葉からも水分を吸収させることができます。
また、こまめに葉水をすることで、植物全体の乾燥を防いだり、アブラムシやハダニ、カイガラムシなどの害虫を防ぐ効果もあります。
夏の時期は日中の気温が35℃以上になるような日も珍しくありません。このような猛暑日が続く夏場は、朝日が昇る前の1日のうちで、一番気温が低い時間帯に水やりをするようにしましょう。
朝でも30℃を超す気温下で水やりをすると、水分を含んだ土が熱くなり蒸し風呂状態になってしまいます。これでは根を傷め枯れる原因になってしまいますので、朝もしくは夕方の涼しいうちに水やりを済ませるようにしましょう。
観葉植物のほとんどは日本の寒さに弱いので、冬は水やりの温度にも気をつけましょう。観葉植物に適した水の温度は15〜20℃です。ぬるい水程度にして、お湯にならないよう気をつけましょう。
部屋は暖房で暖かくても冬の水道水はとても冷たいです。春先の3月朝でもこの水温は写真のとおり9℃ほど。夜間はもっと冷たくなることもあるので、冬の水道水の温度には注意です。
観葉植物は少し乾燥気味に育てるのがベストです。水やりをする際は、高い頻度で少しずつ水を与えるより、水やりの回数が少なくても1回で鉢底から水が流れだすまでたっぷりと水を与えることが大切です。
観葉植物をよりよいタイミングで水やりするためにも、まずは日ごろから観葉植物を眺めて葉の状態や土の状態を見ておくことをおすすめします。そして水のやりすぎや水やりの時間帯を気を付けながら育てましょう。
榊原斗武
GreenSnap編集部