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三角形の形がきれいなゴールドクレストは、通年を通して緑の葉が美しい植物です。庭に地植えすればどんどん成長し、鉢植えでもきちんと剪定してあげれば、玄関や室内でも育てることができます。ここでは、そんなゴールドクレストの育て方を地植えと鉢植えに分けて、それぞれご説明していきます。
ゴールドクレストは、ヒノキ科イトスギ属に属する常緑の針葉樹です。原産地のメキシコでは樹高が20mにもなるほど、元々は背丈が高くなる植物です。日本でも、庭で地植えすると、5mを超えるほどまで成長することもあります。
そんなゴールドクレストは、「モントレーイトスギ」、「モントレーサイプレス」とも呼ばれます。葉は明るい緑色で美しく、自然と綺麗な円錐形に樹形が整うため通年美しい見た目を楽しむことが可能です。
日本の気候で育てやすく、庭木や玄関先で鉢植えとして育てられています。室内で育てることもできますが、屋外で育ててあげる方がより育てやすいです。
ゴールドクレストが生育するのに適した気温は15〜25℃です。地植えの場合も鉢植えの場合も、日当たりがよく、風通しのよい場所で育てましょう。
寒さには強いですが、庭に地植えする場合は、なるべく冬の気温が0℃を下回らない場所を確保してください。
また、ゴールドクレストは高温多湿に弱いため、鉢植えにして、真夏の猛暑日などは日中の直射日光が当たるような場所を避け、できるだけ風通しの良い涼しい場所で管理するのがおすすめです。
ゴールドクレストを鉢植えで育てる場合は、市販の観葉植物用培養土を用意してください。
ゴールドクレストは湿気を嫌うので、市販の土でもしも水はけが悪い場合は、パーライトを混ぜて水はけをよくしましょう。
自分で土をつくる場合は、「赤玉土6:腐葉土3:パーライト1」を目安に混ぜてください。
ゴールドクレストの植え付け時期は、3月または9月下旬〜11月中旬が適期です。必ず暑い時期を避けてください。お庭に地植えする場合も、鉢植えする場合も同じです。
植え付けるときは、根鉢よりもひとまわり大きい穴を掘って植え付けます。このとき、根を崩さないように気をつけてください。
庭に地植えする場合は、支柱を立ててあげるとより良いでしょう。
ゴールドクレストは比較的根が浅く風の影響を受けやすいため、倒れたり傾いてしまったりする場合があります。風が強く当たる場所への植え付けをする場合は、しっかりと支柱をしましょう。
ゴールドクレストは乾燥を嫌うので、水切れには気をつけてください。
鉢植えの場合は、土が乾いたらたっぷりと水やりをしましょう。底から水が出るまでたっぷりと与えます。水やり後の受け皿にたまった水は、根腐れの原因になるため、すぐに捨てるようにしましょう。
また、土の中の水が蒸れないようにするためにも、水やりのタイミングは、朝から午前中のうちに行います。
また、冬はゴールドクレストは休眠期に入ります。この時期は乾燥気味に育て、水やり頻度をおさえます。
水を控えて育てている場合、ゴールドクレストの葉が茶褐色に変色してきたら乾燥が考えられます。この場合は、こまめに樹木全体に霧吹きをかけて濡らして様子を見てください。
ゴールドクレストの葉が茶褐色に変色する原因は、水やりよりも、病害虫などのその他の要因がある場合が多いです。よく観察して総合的に判断しましょう。
ゴールドクレストの肥料を与える時期は、3月と6月です。この頃にゴールドクレストの育成が盛んになりますので株元に肥料を与えましょう。ただし、過剰に肥料を与えると、根が肥料焼けを起こすことがあります。肥料を購入した場合は、説明書きにある指示に従いましょう。
ゴールドクレストがある程度育ってきたら、植え替えが必要となります。植え替えの時期は、3〜4月また9月下旬〜11月中旬です。
ゴールドクレストはどんどんと成長し、根も伸びていくので、鉢の中で窮屈なことがあります。鉢底から根がはみ出してきた場合は、植え替えをするようにしてください。
ゴールドクレストは三角形に成長していきます。その姿が美しいので、綺麗な形に見えるように、横に伸びた枝をときどき剪定してあげてください。
背丈を低くしたい場合は「芯止め」という主幹部分を剪定するようにしましょう。
ゴールドクレストは「挿し木」で増やすことができます。挿し木の時期は4〜6月です。
元気な枝を剪定して、しばらく水に浸したあと、持っていれば発根促進剤につけて、挿し木用の土に移します。根が出てきて安定するまでは、日陰で育て水やりをたっぷりとしましょう。
ゴールドクレストが枯れる原因は、乾燥や病気、虫の発生などさまざまな原因が考えられます。水やりの頻度や枝の混み具合を確認してみましょう。
ゴールドクレストは湿気を嫌うため、もし枝が混み合っているような場合は適宜 剪定を行ってください。また、ゴールドクレストを鉢植えで育てている場合は、鉢を日当たりの良い場所へ移したり、気温が低い場合は室内に取り込むなどして対策してあげてください。
また、ゴールドクレストを室内で育てている場合は、エアコンの風が直接当たってしまっていないかなども確認してみてください。
ゴールドクレストを育てる際に気を付けるべき害虫と病気をご紹介します。
カイガラムシ、アブラムシ、ハダニ、シャクトリムシの被害にあうことがあります。空気が乾燥する時期は虫が出やすいので、葉水をしましょう。葉水とは、霧吹きなどで葉に水を与えること。
しかし、水の与えすぎは厳禁。湿気で病気になることもありますので、注意をしてください。
もしも虫を見つけたら、ティッシュなどで取り除きましょう。ゴールドクレストの葉は細かく、ティッシュで取りにくいこともあるかと思います。そのような場合や、虫が大量に発生した場合は殺虫剤を使用してください。
赤さび病にかかることがあります。赤さび病とは、赤さびがついたように葉に斑点がついてしまう病気です。これは菌によるものですので、見つけたらその部分を切り取ってください。拡がりそうであれば殺菌剤で対処が可能です。
クリスマスを思わせる雰囲気のゴールドクレスト。庭木として有名ですが、鉢植えの方が置き場所を変えられること、成長を多少遅らせることができるため、初心者の方にはおすすめの育て方となっています。
寄せ植えにすることもできますので、ぜひおうちで育ててみませんか。どの品種も葉の色が綺麗で美しいですよ。
松原真理子
GreenSnap編集部