warning
error
success
information
こんにちは!OZEKIです。
葉物は花に比べて管理や使い方について、細かな取り扱いを学ぶ機会が少ないものです。
ここでは、いまさら聞けない、葉物の管理方法やきれいに見せるコツを学びましょう。
いつでもきれいな葉があればいいですが、そうもいかないときの応急処置です。
周辺が少し変色したり、傷んでしまっている葉物を
ハサミで傷んでいる部分をきれいに切り取ってしまえば見栄えが良くなります。
上はそのままのドラセナ、下は傷んだ部分をカットしたもの。
カットするときは不自然にならないよう、なるべく葉の形に添って切っていくのがコツ。
たくさんの小さな葉がふんわりとついているスマイラックスは、
花束でもアレンジでも重宝しますが、使い方が難しい葉物のひとつでもあります。
たとえば、垂れ下がるアレンジを作るときにうっかり裏ばかりが見えるようになってしまえば寂しい印象に。
ツヤのある表面が見えるように、U字に配置して、葉の表裏両方が見えるように使いましょう。
スマイラックスの表、スマイラックスの裏。表に比べて葉が垂れ下がり、美しく見えません。
垂らすデザインの場合は下の写真のようにU字にして使うと両面の変化も見せられます。
先端はUピンでフローラルフォームに留めます。
かわいらしい姿が人気のアイビーですが、切り葉の状態だと水が下がりやすいという悩みどころも。
そこで事前に、植物発根剤などにつけておくと根が出てきます。
そうすれば持ちがよくなります。アレンジ用に常に用意しておくとさらに便利。
普通の水でも水をきれいに保っておけば根が出てくる場合もあります。
根が出てきた状態のアイビー。
こうなれば持ちがよくなり、アレンジに使っても水が下がる心配をしなくてもすみます。
ゴム科の葉物やユーフォルビア、ブルースターなどは切ると白い液体が出てきます。
この液体をそのままにしてアレンジをすると茎の断面が固まってしまい、
水を吸いにくくなり、その結果水が下がりやすくなります。
そこで液体は丁寧に拭き取ってからアレンジに使いましょう。
一度きれいにふき取ってしまえば次から次に出てくることはありません。
一部の葉物を切ると出てくる白い液体。これをそのままにしておくと
固まって吸水できず水が下がりやすくなるので、きれいにふき取りましょう。
ふき取った後は液体が出るのも止まります。
ナルコユリなど1つの茎にたくさんの葉がついているものは、
小さな作品に使うときは葉を間引いてラインを見せた方が、すっきりして使いやすくなります。
まずデザインの完成図を思い浮かべ、必要な葉を選定しましょう。
不要な葉を間引いて、1枚1枚の葉を見せたいイメージ通りにクセづけして形を整えます。
必要に応じて「矯め(ため)る」作業を行えば、より効果的です。
写真は、形を整える前のナルコユリと、不要な葉を間引いて葉にクセをつけたもの。
ナルコユリは葉の根元にヒゲがあるので、それを取り除いた方がすっきりとした印象になります。
そのまま使うともっさりとした印象の葉物でも、ひと手間かけるだけで、こんなに印象が違います。
photo (C) Seibundo-Shinkosha
出典元:書籍『フラワーデザインの上達法 グリーン使いのテクニックBOOK』
フラワーデザインの上達に重要な技術のひとつ、「グリーン」の使い方を紹介する一冊。フラワーアレンジメントやブーケに花だけでなく「葉」「枝」などグリーン素材を上手に加えることで、花の見え方や表情が変わってくる。グリーンをどのように扱うか、どのようなデザインで生きてくるかなどをアレンジメント作品とともに紹介する。グリーンテクニックで制作する作品の印象など、美しい写真とわかりやすい図説などを交えて解説する。誠文堂新光社刊
フローリスト編集部