warning
error
success
information
まだまだあります。このグリーンを使ってアレンジすれば通なアレンジャーになれる葉もの素材。
メジャーなものからマニアックな素材まで紹介していきます。
ニューサイランはこのように、葉の色が赤いタイプもあります。ご覧の通り、落ち着いた色合いをしているので、シックな印象のアレンジメントに仕上がります。赤、黄色、オレンジ色などの花とよく合うでしょう。この作品で使ったようなゴールドの石やオーナメントとも好相性です。グリーンのニューサイランと同じように、割いて幅を細くしたり、巻いたりといろいろなテクニックが使えます。巻く時には中心の筋を取り除くと、きれいな円を描けます。
花材/ニューサイラン、西洋ブロッコリー、グロリオサ、バラ
鉄十字勲章をイメージさせるベゴニア“アイアンクロス”。グリーンに黒の模様が入り、とてもインパクトのある葉物なので、正面に向けて挿すと印象が強くなりすぎます。また、1枚だけでは味わいが出ないので、この作品のように2~3枚重ねて使うといいでしょう。重ねた時には少しずらして、下の葉をちらりと見せることがポイントです。この葉物は水が下がりやすいので、しっかり保水しましょう。水がたっぷり入る花器を使ったデザインが向いています。葉を割いたり、カットしたりする加工には不向きなので、そのままの姿を活かすデザインをおすすめします。
花材/ベゴニア“アイアンクロス”、グロリオサ、バラ、ラベンダー、バーゼリア、サンゴミズキ
学名はアスパラガス・アスパラゴイデスですが、英名がSmailax asparagusといい、以前スマイラックス属に分類されていたことからスマイラックスと呼ばれているようです。アスパラガスの仲間は葉が細く、繊細なものが多いですが、スマイラックスは丸みを帯びています。柔らかな雰囲気が出せるので結婚式の装花やブーケで活躍します。ブーケの下に垂らす場合に、切り口を上にして葉の裏面を見せているものがありますが、短期間の使用であれば切り口を下にして葉の表面を見せたほうがきれいです。霧を吹けば1~2日間は保ちます。
花材/スマイラックス、ラナンキュラス、トルコギキョウ、ラークスパー、バイモ
鉢物としての出回りが多いポトス。とても人気のある観葉植物ですが、切り葉としてはあまり流通していないので、鉢から葉を切ってアレンジに使用するのがいいでしょう。斑の入り方、サイズがそれぞれ違うので、作品に合った模様や大きさ、長さなどを見極めることがコツです。ポトスだけでアレンジして、テーブルに飾っても素敵ですね。鉢物とはひと味違った雰囲気で楽しむことができるでしょう。また、切って水に浸けておくだけで根が生えてくるほど生命力の強い葉物なので、とても長保ちします。
花材/ポトス、ユーチャリス、バラ
鉢物として多く出回っているポトス。鉢から切ると長いツルで使えるので便利です。
茎の右側に付く葉と、左側に付く葉があるので、葉の方向、大きさを考えてバランスをとるときれいにまとまった作品に仕上がります。グリーンと白を活かしてさわやかにアレンジしましょう。
arrangement Shinichi Nagatsuka
photo (C) Seibundo-Shinkosha
種類も豊富になり、フラワーアレンジや花束になくてはならない素材が「葉物」です。花をひきたてるだけでなく、それ自体の美しさを生かしたワンランク上のフラワーアレンジメントにするためのアイデアやテクニックを紹介。水揚げや管理法、葉物図鑑も収録。葉物を使いこなすための知恵がぎっしりの1冊です。誠文堂新光社刊
フローリスト編集部