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こんにちはOZEKIです。今回はアレンジエッセンスの葉もの使いアイディアをご紹介します。
シャープな形が特徴で、ラインを強調したい作品にふさわしい葉物です。
矯めもある程度は効きますが、より自在に形をつくりたい時はワイヤー(#22~24が使いやすい)を葉の根元の切り口の部分から差し込むと、さらに思い通りの形にできます。葉の中が空洞になっているのでワイヤーは簡単に入ります。オクラレルカの注意点は、葉の先がカギ状になっているので、その向きをよく見定めて使用することです。また、時間が経つと葉の色が黄色に変色しますが、その色もとても美しいものです。ぜひ活用を。
花材/オクラレルカ、ダリア、チョコレートコスモス
ポイント
数枚の葉が根元でまとまって株状になるオクラレルカ。1枚にばらして根元から葉の空洞部分にワイヤーを入れると、自在に形つくることができます。中心の大きな空洞ではなく、周囲の小さな空洞にワイヤーを入れると抜けません。
向かって右側の葉は株のまま使用し、左側の葉は1枚ずつに分け、ワイヤーを入れて形つくりました。縦に伸びるラインと曲がりの違いを出し、それによって生まれた空間にダリアを配しました。全体のデザインは縦型多点で構成しています。
オクラレルカを水に浸けたままキーパーなどの低温の場所にしばらく置いてみてください(水換えは行ってくださいね)。1~2ヶ月するとグリーンのオクラレルカがしだいに枯れて、美しい黄色に変わります。さらに時間が経つと茶色に変化し、色が移りゆくその姿はとても美しいものです。この作品では、グリーンとともに黄色のオクラレルカもあしらいました。葉物も花と同じように、色のバリエーションを楽しめるという提案です。さらにここでは、オクラレルカの葉の中にワイヤーを入れてカーブをつくりました。
花材/オクラレルカ、ケイトウ、バラ、五色トウガラシ、リモニウム
ポイント
水に浸けながらゆっくり枯らすと美しい黄色に変わります。
葉の中にワイヤーを入れると思い通りのカーブがつけられます。美しい黄色は、長期間楽しむことができます。
1本の茎に何枚もの葉がついているドラセナ。長い葉と短い葉が混在しているので、どの葉をどのように使うか、しっかり見極めてカットしていきましょう。この作品をご覧いただくとわかるように、上に伸びるように挿したドラセナはかなり間引いて、あえて茎を見せて使っています。葉を切り落とすと見える茎の白い部分も、また美しいものです。切り落とした葉は、くるりと巻いてアレンジの足元に活用を。面積の広いドラセナは、巻く、割くなどのテクニックを使うことでさらに表情が豊かになります。デザインの強弱、メリハリを考えながら、ドラセナの魅力を最大限に引き出しましょう。
花材/ドラセナ、エピデンドラム、アネモネ、リューカデンドロン、カスミソウ
ポイント
ドラセナのもっとも“いい顔”はどの葉なのか、しっかり見極めて。
アルストロメリアというと、可憐な花を思い浮かべる方が多いと思いますが、これは、花のついていない葉だけで流通している種・品種です。ここでは、下のほうの葉を落とし、茎の動きを強調してアレンジしました。茎は矯めが効かず、無理に曲げようとすると折れてしまうので、自然の曲がり具合をそのまま活かすといいでしょう。こういった形状の葉物にも表側と裏側があるのをご存じでしょうか? この作品では、左端のアルストロメリアは表側、右端は裏側、真ん中は側面を見せるように挿しています。表側だけでなく、裏側、側面を見せることで趣きのあるデザインに仕上げることができるのです。
花材/アルストロメリア、ストロベリーキャンドル
ポイント
下のほうの葉をカットすると、茎の曲がり方のおもしろさを強調できます。全体のデザインは縦型多点で構成しています。
arrangement Shinichi Nagatsuka
photo (C) Seibundo-Shinkosha
種類も豊富になり、フラワーアレンジや花束になくてはならない素材が「葉物」です。花をひきたてるだけでなく、それ自体の美しさを生かしたワンランク上のフラワーアレンジメントにするためのアイデアやテクニックを紹介。水揚げや管理法、葉物図鑑も収録。葉物を使いこなすための知恵がぎっしりの1冊です。誠文堂新光社刊
フローリスト編集部