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こんにちは!OZEKI です。ちょっと難しいけれど、大きな花束を自分で作れたら、とても素敵ですよね!
今回はプロが作る、そんな花束の作り方にいきなり挑戦してみましょう。
挑戦するのは、オーソドックスな扇型の花束です。「スパイラル」という組み方で 茎を斜めに組んでいます。より多くの本数を束ねることができるのがこのスパイラルのメリットです。
使用する花材の本数により花束の中の空間が変化しますが、大きさや形は変わりません。
・ 銀葉ミモザ
・ フレンチミモザ(柳葉ミモザ)
・ ダリア
・ バラ(‘ラカンパネラ’、黄色のスタンダード、クリームのスプレー、黄色のスプレー)
・ スモークグラス
・ 結束するひも(麻紐やラフィアなど)
バラは一輪のみ花があるものを「スタンダード」、枝分かれしているものを「スプレー」と呼びます。
カーネーション などでも同様です。
同系色は、花の色の濃淡でグラデーションになるものを選ぶとまとまりやすくなります。
今回のメインの花はダリア、バラです。スプレーバラは脇役です。
アクセントにスモークグラス、クッションになるグリーンに2 種のミモザを使っています。
ダリアの代わりにガーベラ、スプレーバラの代わりにトルコギキョウやスプレーカーネーションなどを選んでもいいでしょう。
事前にイメージする大きさは60cm位と大き目のサイズです。
結束部分より上の長さは30cm 位ほど。
束ねて手で持つ部分(結束部分)から下の葉や枝、花をきれいに取り除きます。
手で取り除くのが難しい花はハサミを使って行いましょう。
花の長さが80cm以上の長いものがあれば事前に茎をカットしましょう。
それ以外のものはカットせずに、組んでから切り揃えます。
1. まずクッションになる銀葉ミモザを手に取ります。
枝が色々な方向に向いているため、中心となるクッションに適している花材です。ボリュームにより2本使っても構いません。
花束を作る際の基本の花の持ち方は、親指と人指し指を使って持ちます。他の指は補助的に使います。
2. メインの花となるダリアを1.の中心に合わせます。
3. 2本目のダリアを2.に重ねます。銀葉ミモザも1本加えます。
この時点では垂直に花を入れます。
4. 少し茎が曲がっているダリアを、曲がりを生かした向きに斜めに重ねます。
この段階では花の高さを揃える程度で、細かな位置の調整はまだ行いません。
花の量がある程度増えてから、位置や向きを整えます。花を入れるときは、花束を握っている親指と人差し指を軽く離し、人差し指の空いたスペースに茎を入れ、残りの3本の指で軽く押さえ、高さを調整し、人差し指と親指で押さえます。
5. バラを4.のダリアの前後に、
後ろに銀葉ミモザを1本斜めに入れます。
6. スプレーバラ(クリーム)、バラを、ダリアの間の空いているところに茎を斜めに入れます。
スプレーバラは枝分かれによって花のボリュームが異なるので、花束の隙間にマッチしたところを見つけて入れ ましょう。
7. 6.のスプレーバラ(クリーム) バラの横にフレンチミモザを入れます。
花束を正面にした時に右側に当たる部分です。ここへ入れるときは花束を持っている手の向きを変え、フレンチミモザを入れる部 分を正面にし、重ねます。葉の向きが前を向くように入れると自然に仕上がります。
8. スプレーバラ(クリーム)、ダリア、バラ(黄色)を入れます。
メインの花とミモザで大体の形が出来てきました。
9. よりボリュームを出すために、後ろ側にフレンチミモザを入れます。
花束の背面に花材を入れるとき、写真のように手首を曲げ花束を前に倒して入れていきます。
10. 花束全体をよく見て中の方に隙間がある場合は、上から花を入れます。
隙間があるかどうかは、花束を傾けたときに光が見えるかどうかで判断します。光が大きく見える部分は、花が入っていないスペースということになります。
11. 全体のボリュームを見ながら、花材を追加していき、フォルムが扇型になるように高さを整えます。
飛び出ている花は下から茎を引っ張ることで高さを調整 します。低いものを高くする場合は 花首を優しく手に持って上へ引き上げます。
photo (C) Toru Takeda, Seibundo-Shinkosha
arrangement:Hiroyuki Furukawa
出展:書籍『フラワーデザインの上達法 花束の作り方テクニック』
花選びと組み合わせのコツがわかる フラワーデザインの上達法 花束の作り方テクニック
フローリスト編集部 編
ISBN: 978-4-416-61628-4
フラワーデザインの上達に重要な技術のひとつ、「花束」の使い方を紹介する一冊。花だけでなく「葉」「枝」などを上手に加えることで、花束の表情が変わってきます。スパイラルの束ね方から、グラフィカルな花束アイデアまで。これから花束を作りたい方から、技術をさらに上達させたい方、花束が好きで見るだけでも楽しいという方にぜひご覧いただきたい一冊です。制作ステップも紹介します。 誠文堂新光社刊
フローリスト編集部