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小さな葉が密生したイヌツゲは、公園や街路樹などに植えられていることが多いですね。日本では昔から庭木として使われ、日本庭園や生垣などに人気があります。イヌツゲは病気や害虫などにも比較的強いため、丈夫で育てやすいです。
ここでは、イヌツゲの特徴や育て方などについて詳しく紹介していきます!
イヌツゲの植え付けは、4~6月頃または9~10月頃が最適な時期です。イヌツゲはアルカリ性の土を好むため、植え付ける2週間ほど前に苦土石灰を撒いて中和させておきましょう。もともと中性の土であれば、苦土石灰を撒く必要はありません。
庭植えであれば根鉢の2~3倍ほどの深さの植穴を掘り、緩効性化成肥料または有機肥料を元肥として穴の植底に入れます。土を約2/3埋め戻したら水を入れて株を揺することで、根鉢と土が馴染んでいきます。
イヌツゲは、日当たりの良い場所または明るい日陰の環境で育てましょう。乾燥したり湿気のある土では育ちますが、痩せた土地では良く育ちません。そのため、土の状態を確認してからイヌツゲを植えると良いです。
植え付けてから2年に満たないイヌツゲは生長するために多くの水が必要なので、土が乾燥しないように水やりします。庭植えでも既に根付いていれば水やりは必要ないですが、雨が降らないで乾燥気味の時は水を与えましょう。
イヌツゲは水はけが良く、肥沃な土地を好みます。
イヌツゲを肥沃な土で育てていれば、基本的に肥料は必要ありません。鉢植えであれば、3月頃に株元あたりに化成肥料を与えます。地植えの場合は、2月頃に寒肥として緩効性肥料を施し、垣根として育てているものは株の上から肥料を撒いてあげると良いです。
イヌツゲには緩効性肥料が効果的で、土中に栄養分が浸透して花芽や新芽が増加したり、根張りを強化することができます。
肥料が切れると冬の時期に落葉してしまうため、肥料切れを起こさないようにしましょう。
地植えであれば、根鉢より一回りほど大きな穴を掘り、有機肥料または緩効性肥料を入れて植え替えます。
鉢植えの場合も同様で、新しい鉢に中粒の赤玉土と腐葉土をミックスした土を入れて、植え替えましょう。
植え替えした後は、イヌツゲの根がしっかりと張るまで毎日水やりします。
イヌツゲの挿し木適期は、6~8月頃です。挿し木の方法は、以下の手順です。
明るい日陰で乾燥させないように管理することで、約1か月で発根します。また、使用する挿し穂は、なるべくその年に生長した新梢を使と良いです。
イヌツゲを育てる際には、病気や害虫にも注意する必要があります。イヌツゲはカイガラムシやハダニなどが発生しやすく、カイガラムシの排泄物によってすす病にかかることもあります。
カイガラムシは植物を吸汁し、ハダニも葉の養分を吸汁することでイヌツゲの生育が悪くなります。カイガラムシの幼虫が発生した場合は殺虫剤を使用し、ハダニであれば葉水して予防しましょう。
すす病にかからないためにも、これらの害虫が発生しないようにすることが大切です。すす病にかかった場合は、病気の箇所をハサミなどで切り落としてください。
その他、イヌツゲは枝枯病(えだがれびょう)に感染することもあります。枝枯病は乾燥した環境が原因で発病し、枝先が茶色く変色して枯れてしまいます。病気の進行を防ぐために、見つけ次第変色した箇所を取り除きましょう。
今回は、イヌツゲの特徴や育て方、そして病害虫などについて紹介しました。イヌツゲは剪定で外観を楽しむことができるので、お好みの樹形に剪定してみても良いですね。
イヌツゲは生垣のイメージがありますが鉢植えでも育てることができ、イヌツゲは丈夫な樹木なので育てやすく、初夏には可愛らしい花も咲かせます。
ご興味があれば、ぜひともご自宅のお庭などでイヌツゲを育ててみてはいかがでしょうか。
GreenSnap編集部