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こんにちは、三上真史です。
植物のお悩みQ&A番外編ということで、今、人気の苔玉桜の育て方についてご紹介します。
僕も旭山桜という種類の苔玉桜を育てたことがあります。
水やりのしかた、置き場所、肥料の与え方、花後はどうするべきか、実体験からご紹介したいと思いますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
苔玉桜といえば春を手のひらサイズで満喫できる、新しい桜の楽しみ方ですよね。
小さくても春には満開になるので、桜の花のかわいらしさと苔むす風情ある見た目が相まって、おうちでお花見が楽しめると人気です。
GreenSnapSTOREでも毎年人気の苔玉桜。長く楽しんでいただくためには、育て方のポイントを押さえることが大切ですので、僕の経験談を踏まえながら育て方をご紹介します。
苔玉桜の育て方のポイントはなんといっても水やりです。苔玉桜は鉢に植えられていないためとても乾きやすく、水不足に気をつけなければいけません。
とくに桜は、比較的水切れに弱いため、乾きすぎに注意が必要です。乾かしすぎず、与えすぎずという園芸の基本が大切となります。
苔玉桜の水やりの頻度ですが、おおまかな目安は2〜3日に一度ほどです。
ただし、乾き具合は置き場所や育てている環境、苔玉桜の大きさによっても異なるため、土の乾きをチェックしてください。
でも苔に覆われていますから、土を見たり触ることができず判断が難しいですよね。そこで僕自身がおこなってうまくいった簡単な方法は、重さチェックです。
水をしっかりやった後の苔玉桜の重さを感覚でいいので覚えておいて、持ち上げて軽くなったら水やりです。これは桜だけでなく苔玉全般で使える方法ですのでオススメですよ。
次に水をどうやって苔玉桜にやるのかですが、よくやりがちな間違いなのが、ジョウロやシャワーで苔玉桜に水をかけるやり方です。
それでは苔が湿るだけで、土の中までは水がしっかり浸透してくれず、根に行き届かず、結局水不足で枯れる原因となってしまうんです。
ではどうすればいいか、やり方は簡単です。
水を張ったバケツなどに、苔玉桜を沈めちゃいましょう。苔玉桜から気泡が出てきますので、気泡が出なくなるまでしっかり浸透させてください。
また土が乾くまで待っていると、先に乾燥で苔だけ枯れてしまうこともありますので、苔が乾いていたら霧吹きもすると苔をキレイに保てます。
苔玉桜の室内での基本の置き場所は、直射日光の当たらない明るい窓辺になります。
本来は桜なので屋外で育てるのが理想なのですが、せっかくの苔玉桜、室内で楽しみたいですよね。
桜にとって日光は必要不可欠なのですが、反対に苔はおもに日陰気味を好みますので、直射日光には気をつけなくてはなりません。
ですので、室内なら直射日光をさけた日当たりのいい場所に置くのがベストなのです。
また光と同じくらい大切なのが風通しです。晴れた暖かい日は外に出してあげたり、室内でも窓を開けて風を通すようにしてくださいね。
苔玉桜を元気に育てるためには、うるおいと乾きのメリハリが大切です。桜が水切れに弱いからと、乾燥を恐れて苔玉の中の土をずっと湿った状態にしてしまうと、今度は根が腐って枯れてしまいます。
根は乾いたときに水を求めて成長もしていきますから、風通しを良くして乾いた時間もつくるようにしてください。
そうなるとやはり先程の水やり方法がオススメです。
苔玉桜の肥料はどうするべきか悩まれる方が多いと思います。
僕の経験上は、入手した早春の時期から開花までの期間は、苔玉桜に肥料をやらずともしっかり満開に咲いてくれました。
ですので肥料は、花が終わった後から与え始めるのがいいと思います。
肥料を与えるタイミングは年3回ほど。まずは花後の体力回復のために5月頃、そして厳しい夏を越えた9月頃、さらに春に向けての力をつけるために11月頃です。
苔玉桜の育て方をお伝えしてきましたが、あらかじめ知っておいていただきたいのは、苔玉桜のままで楽しむのは、あくまで今年の花が終わるまでがオススメだということです。
というのも、僕自身も育ててみたのですが、苔玉桜のままで翌年も咲かせることはかなり難度が高いです。
購入年の開花までは元気に育ってくれますが、それ以降、とくに夏は苔玉桜のままだと乾燥により枯れてしまう可能性が大きいです。さらに苔玉の土のままでは根がうまく張れず、また肥料不足で花芽を作れずに翌年は咲いてくれないことが多いんです。
よって、苔玉桜のままではかなり注意深く管理していくことが必要となりますので、僕はもっと簡単に来年も咲かせて長く楽しめる、ある方法をオススメします。
それは苔玉桜の花が終わったら、鉢へと植え替えることです。
苔玉桜での花は今年までと割り切って、それまで思いっきりお花見を楽しんでいただき、花後の4月頃に苔を取って、新しい土でひと回りほど大きな鉢に植えつけて屋外で育ててください。
そうすれば、毎年ご自宅でお花見を楽しむことができますよ!
鉢に植え付けたあとも、同じように乾きすぎに気をつけて、鉢土が乾いたらたっぷり水をやってくださいね。そして、日当たりと風通しの良い屋外で育てるようにしましょう。
肥料は花後からとお伝えしましたが、鉢に植え付けて半月ほど経ち、根が新しい土に馴染んでから、5月、9月、11月とやるようにしてください。水やりと共に溶けて緩やかに効いてくれる緩効性肥料を使いましょう。
苔玉桜は芸術的に美しく、おうちでお花見ができて感動しますよね。
できればずっと苔玉桜で育てていきたいところですが、長く生きていくためには、桜にとってはきびしい環境なんです。
ですので苔玉桜の姿で満開の桜をおもいっきり堪能した後は、ぜひ鉢植えで伸び伸びと元気いっぱいに育てていってくださいね。
三上 真史