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水辺にきりたんぽのような見た目の植物が群生することがあります。見た目が不思議ですがガマの穂というれっきとした花です。
今回はガマの穂について解説しています。ガマの穂は爆発すると聞きますが本当でしょうか。ガマの穂の利用方法についてもまとめたのでぜひご参照ください。
ガマとはガマ科ガマ属の植物で6〜8月にきりたんぽやソーセージに似た茶色の花を咲かせます。これをガマの穂と呼びます。
ガマの葉は最大で150〜200cmにもなるほどの大きさで、川沿いや池の周りなどによく群生しています。
ガマの穂はとても花には見えませんが、茶褐色の丸い部分が雌花で、雌花より上部の細長い部分が雄花にあたります。ガマの穂には花弁がなく、弾力があってふんわりと膨らんでいるのが特徴です。
穂の大きさは10〜20cmほど、太さは2〜3cmほどになり、茎が細い分、太いガマの穂はよく目立ちます。
ガマの穂は爆発するといわれますが、当然火を放って破裂するわけではありません。膨らんだガマの穂を手でつぶすと勢いよく破れるため、爆発すると言われています。
ぎっしりと綿毛がつまっているのできりたんぽのような状態になっていますが、触るなど刺激があると一気に飛びだしてきます。
爆発したガマの穂からは白い綿毛が飛びだし、種を飛ばして繁殖します。ふわふわと舞う白い綿毛はとても美しく見ものです。
ガマの穂は新芽や若い穂はクセなく食べることができ、地下茎は天ぷらにするとよいでしょう。
海外では小麦粉にガマの穂の花粉を混ぜてパン、ビスケットにして食べることがあります。また、オーストラリアの原住民族アボリジニが食用にしていたという記録もあります。。
ちなみに蒲鉾の名前の由来はガマ(蒲)の穂からです。見た目が蒲鉾に似ていたことからこのような名前になりました。
そのほか花粉は蒲黄(ほおう)と呼ばれ、生薬として利用されます。利尿作用や止血薬として効果があるとされています。
ガマの穂は蚊取り線香として利用できます。ガマの穂を摘み取ったあと2時間ほど放置して自然乾燥させます。これに火をつけて煙をだすと蚊が近寄らなくなります。
現在ではマッチやライターが普及しているため、あまり利用することはありませんが、ガマの穂は火口(ほくち)としても利用されてきました。
穂の綿毛はとても火がつきやすく、小さな火花から簡単に火を作ることができます。
ガマの穂は爆発するおもしろい植物です。見つけたらぜひ触ってみませんか。ただし、綿毛は洋服につきやすいので気をつけましょう。
アウトドアに行ったときにガマの穂があれば、周囲に注意してガマの穂を蚊取り線香、火口に使ってみてはいかがでしょうか。

GreenSnap編集部