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89
醜男
藤袴(フジバカマ) キク科ヒヨドリバナ属の多年草。秋の七草。奈良時代に中国から香草として渡来したと考えられる。日当たりのよい河川の土手などに生える。葉は短い柄があって対生し、長さ8~13㎝の長楕円形~長楕円状披針形で、ふつう3深裂する。花期は8~10月。頭花は淡紅紫色で、散房状に多数つく。頭花には5個の筒状花がある。総苞は2~3列に並ぶ。また、本種の葉は生乾きのとき、桜餅の桜の葉と同じクマリンの香りがする。古代の中国では身につけたり、浴槽に入れ香草として重用した。 よく似た鵯花(ヒヨドリバナ)、沢鵯(サワヒヨドリ)との違いは次の通り。 藤袴 ・葉はふつう3深裂し、上部の葉は分裂せず、葉柄がある 鵯花 ・葉はふつう分裂せず、短い柄がある 沢鵯 ・葉は細長く、ほとんど柄がない 出典『野に咲く花』『野草 見分けのポイント図鑑』
25
マロ
日当たりの良いとこにツワブキの花がさきました!! 黄色花って力強い😊
86
醜男
ピラカンサ バラ科トキワサンザシ属の常緑低木。ピラカンサはトキワサンザシの仲間の総称で、日本では主にトキワサンザシ、ヒマラヤトキワサンザシ(別名 カザンデマリ)、タチバナモドキの3種類がピラカンサと呼ばれている。雑種も多く、識別するのが難しいケースもある。いずれも一年中細い枝に艶やかな濃緑色の小さな葉をつける。花期は5〜6月。木に雪が降り積もったように白い花が枝を埋める。秋から冬にかけて枝がたわむほど果実が実る。果実は偏球形の偽果(ナシ状果)。美味しそうに見えるが毒があり、まとめて食べれば鳥も毒にあたる。3種類とも耐寒性、耐暑性に優れ剪定にも耐える。 名前は属名の音読み。属名はpyro(炎)+acantha(刺)の合成語。果実の熟した鮮やかな果色を炎にたとえ、枝に刺があることを表す。 3種類の違いは次の通り。 常磐山査子(トキワサンザシ) ・西アジア原産で明治時代中期に渡来した ・赤い果実は扁平で小さめ ・葉は靴べら形 ヒマラヤ常磐山査子(別名 花山手鞠カザンデマリ) ・ヒマラヤ原産 ・赤い果実は3種類の中で最も大きい ・葉は細長い 橘擬(タチバナモドキ) ・中国原産 ・果実は黄橙色 ・果実の色と形がミカン科のタチバナに似るのが名の由来 出典『樹木の事典600種』『葉っぱで見わけ五感で楽しむ樹木図鑑』『樹木 見分けのポイント図鑑』『草木の種子と果実』
83
醜男
信濃柿(シナノガキ) カキノキ科カキノキ属の落葉高木。中国原産。古く中国から渡来した。昔は柿渋を採る用途で人里周辺によく植えられた。長野県をはじめ各地で栽培され、流失したものが山地などに自生する。葉は互生。葉裏は粉白色で、ふつう無毛。葉柄は1〜3㎝。花期は6月。雌雄異株で、雌花はサーモンピンクで少数咲き、雄花は赤みが強く多数咲き。果実は液果。径1〜2㎝で、秋に黄色くなっても未熟で渋く、冬に霜にあたるとぶどう色に染まり甘く熟れて食べられる。よく似た在来種のリュウキュウマメガキも暖地に自生し、昔は柿渋の原料とされた。 シナノガキは主に柿渋を採ることを目的に栽培されてきた。木工品の盛んな『信濃』は柿渋の産地だったことからシナノガキの名がついた。小柿(コガキ)や豆柿(マメガキ)、ブドウガキの別名もある。 里山には沢山の柿が植えられている。昔は食べるためだけではなく、柿渋を採るためにも柿は身近に植えられた。実の小さなマメガキや、西日本に自生するリュウキュウマメガキの実も同じ用途に使われた。柿の渋はタンニン物質である。未熟な柿を食べると渋み、つまり舌がしびれて麻痺するような感覚を味わう。タンニンは大量に摂ると体に有害に働く。たんぱく質を変性させる作用があるので、舌や食道に直接作用するだけでなく、同時に食べたものに含まれているたんぱく質を変性させて消化しにくくしてしまうため、食事をとっても栄養にならず、やせ細ってしまうことになる。植物がつくりだした動物への対抗手段なのである。柿の渋は、人々の生活には欠かせないものだった。カキやマメガキの未熟な実を臼でつくと、どろどろの液体になる。これを発酵・熟成させたのが柿渋である。防水効果が高く防腐効果もある優秀な塗料であり、昔は木造舟や漁網や和傘をこれで防水し、補強剤としてうちわや家具にも塗った。たんぱく質を変性させる作用を利用して、獣皮の皮なめしにも使われた。柿は用途の広い木だったのだ。 出典『里山の花木 ハンドブック』『秋の樹木図鑑』『樹木の名前』
78
醜男
藪蘭(ヤブラン) キジカクシ科ヤブラン属の多年草。山野の木陰に生える。葉は束になって根生し、常緑で1年中青々としている。花期は8~10月。葉の間から高さ30~50㎝の花茎をだし、淡紫色の小さな花が数個ずつ固まって房状につく。花被片は長さ約4㎜。花後につく球形の果実は果皮が薄く未熟なうちに乾いて落ち、種子がむき出しになって生長するため、代わりに種子の皮が厚くなる。種子は緑色球からやがて光沢のある黒色になる。果実のようにみえるが種子で、種子がむき出しになって成熟するのはヤブラン属とジャノヒゲ属の特徴。 葉の感じから名前に蘭と付くがランの仲間ではない。葉がラン科の春蘭(シュンラン💬春に雑木林で咲くラン)に似ていて、薮に生えるのが名前の由来。 出典『都会の草花図鑑』『散歩の草花図鑑』『野に咲く花』
84
醜男
花梨(カリン) バラ科カリン属の落葉高木。中国原産の果樹で平安時代に渡来したとされる。緑色が入るまだら模様の樹皮が特徴。花期は4~5月。短い枝の先に淡紅色の5弁花を1つずつつける。秋に黄色く熟す果実は香りがよい。堅くて生では食べられないので果実酒やジャムにする他、咳止め薬に利用される。薬効効果が高く、『杏一益、梨二益、カリン百益』といわれる。よく似たマルメロは果実の表面を綿毛が覆う。 三味線の棹や胴は、主に熱帯アジア産のマメ科の花櫚(かりん)という輸入材によって作られている。この花櫚は『かろ』と言っていたが、音転して『かりん』となり、花梨の字を当てた。材は紫檀に似て、花模様もある。一方、本種も心材が花櫚に似るので、同名の『かりん』の名がついた。 出典『樹木の事典600種』『葉っぱで見わけ五感で楽しむ樹木図鑑』『樹木の名前』
83
醜男
狐の孫(キツネノマゴ) キツネノマゴ科キツネノマゴ属の一年草。道端や林縁に生える。葉は対生し、長さ2~5㎝の卵形。花期は8~10月。花は淡紅紫色の唇形花で、穂状に密集してつき、萼片や苞のふちには白い毛がある。雄しべは2個。葯は2室で上下につき、下の葯の方が大きくて基部に突起がある。果穂は萼や苞が密集し果実は目立たない。果実は蒴果で長楕円形。熟すと2つに割れて種子を出す。種子はやや平たく、表面は凹凸がありざらつく。蒴果に種子は4個。 古くから薬用として使われていた。8〜9月の花が盛んに咲いている頃に地上部を刈り採り、生のまま使う。または、よく水洗いして陰干しで十分乾燥させる。腰や脊などの痛みやリウマチ、痛風などで寝返りも困難な時は茎葉の汁を塗るか浴場とする。 名前は、花穂が狐の尻尾に似ていて花が小さいので孫がついた。また、花穂を小さい孫狐の尻尾に見立てたなど多数の説がある。 出典『野に咲く花』『草木の種子と果実』
95
醜男
実葛(サネカズラ) マツブサ科サネカズラ属の常緑つる性木本。山野に自生し、庭木や生け垣にも使われる。全縁に見える卵形の葉には通常まばらに鋸歯があるが、全縁の葉もあって混在する。常緑性だが、葉は寒さで紅葉する。花期は8月。淡黄色の小さな花が垂れ下がって咲く。雌雄異株だが両性株もある。雌花は雄花より小さい。雄花は赤球の雄しべが目立ち、雌花は緑白球の雌しべが目立つ。果実は丸い液果が20~30個集まって3㎝ほどの集合果となり秋に赤く熟す。1個の実の中に2~5個の種子が入る。白い実のシロミサネカズラもある。古いつるは丈夫で柔らかいので籠材や縄の代用として使われる。 実葛は赤い色の集合果に特徴がある。それが語源となり、古語で実の種・核を意味する『サネ』と、つる植物を意味する『カズラ』が重ねられサネカズラの名がついた。枝を折るとぬるぬるした粘液が出るが、昔はこの粘液を水で溶いて鬢付け油に使ったため美男葛(ビナンカズラ)の別名もある。 出典『里山のつる性植物』『樹木の名前』
88
醜男
石蕗(ツワブキ) キク科ツワブキ属の多年草。海辺の植物で海沿いの崖や岩場に自生するほか、公園、庭園にも植えられる。栽培の歴史は古く江戸時代から人気があった。花の少ない晩秋から初冬にかけて花を咲かせるため今なお根強い人気を誇る。日陰でもよく育つので庭に植えられることも多く、葉に斑が入ったものなど園芸品種も多い。根生葉は長さ10~30㎝の柄があり、葉身は腎心形で厚くて光沢がある。若葉は握り拳のようにまるまり、灰褐色の軟毛をかぶっている。花期は10~12月。葉の間から太い花茎を伸ばし、黄色の頭花を散房状につける。頭花は周りに雌性の舌状花が1列に並び、中心部に両性の筒状花が多数集まる。痩果は長さ5~6.5㎜。冠毛は淡褐色で、長さは痩果と同じかやや長い。 春先の葉が開く前の葉柄は佃煮にして食べられる。乾燥させた根茎を煎じて飲むと健胃、下痢止めに効く。魚中毒のときは生の葉の絞り汁を飲用する。葉にはヘキセナール、タンニン、葉緑素を含む。これには抗菌作用があり、皮膚の炎症を鎮め、傷を快復させる作用がある。カラスは腐った魚を食べたあとにツワブキを突付くという。 名前は、葉に艶があって蕗に似ているため『ツヤブキ』となり、転訛してツワブキになった。 出典『野に咲く花』『散歩の草花図鑑』『薬草の呟き』
71
醜男
鉄葎(カナムグラ) アサ科カラハナソウ属のつる性一年草。道端や荒れ地などに生える。茎や葉柄には下向きの刺があり、ほかの木や草にからみつく。葉は対生し、長さ5〜12㎝で掌状に5〜7裂する。表面には粗い毛がありざらつく。花期は8~10月。雌雄異株。雄花は淡緑色で、円錐状の大きな花序にまばらにつく。雌花は苞に包まれ、下向きの短い穂状花序につく。雄しべが長く垂れ下がり風に揺れて花粉を散らし、雌しべの先端は毛が多く、風に運ばれた花粉を捉える。雌花の苞ははじめ緑色で濃紫色の斑紋があるが、花のあと大きくなり、果期には全体が紫褐色を帯びて先が反り返る。果実は痩果で花被に包まれる。百人一首に登場する八重葎は本種を指す。ブタクサやススキなどとともに秋の花粉症の原因といわれる。 本種の刺のついた茎は、引っ張ってもなかなか切れない。丈夫な茎で、『鉄製』の針金のようなので名前に『カナ』がついた。『ムグラ』は草藪の意味で、漢字で『葎』と書く。語源は、蔓が伸び、茂く闇き(もくくらき)だからという。動物のモグラのように、蔓がもぐり回るからとの説もある。 出典『野に咲く花』『四季の野の花図鑑』
93
醜男
茶の木(チャノキ) ツバキ科ツバキ属の常緑低木。奈良時代に中国から渡来し、野生化して山の林にも見られる。花期は10~11月。白い5~7花弁が沢山の黄色い雄しべを包むように下向きにつく。観賞用に淡紅色の花をつけるベニバナチャがある。果実は蒴果。径2㎝ほどの偏球形。翌年の秋に熟して3裂し種子を落とす。種子はほぼ球形で2~3個。 飛鳥時代から奈良時代に遣隋使や遣唐使によって伝えられた茶は、平安時代、唐に留学した最澄、空海が種を持ち帰り、鎌倉時代に宋に留学していた栄西が喫茶習慣を伝え、禅寺で茶の木が栽培されるようになったとされる。本種の若葉を摘んで加工したものが緑茶で、全国各地で栽培される。紅茶やウーロン茶はおもに製法の違いで、植物の種としては同じもの(変種)を用いている。 出典『里山の花木 ハンドブック』『樹木の名前』
95
醜男
台湾杜鵑草(タイワンホトトギス) ユリ科ホトトギス属の多年草。台湾では最も普通に見られるホトトギスで、沖縄の西表島にも野生する。観賞用として庭や公園などに植えられ、都会で見られるものはほとんど本種と思ってよいほどである。栽培品が逃げ出し人家付近に野生化している。茎はよく分枝して高さ0.6~1mになる。花期は9~10月。花は散房状につき、上向きに咲く。花被片は斜めに開き、淡紅色で紅紫色の斑点がある。外花被片の基部に球状のふくらみが2個あるのが特徴。山地に自生するホトトギスとの交配による園芸品種も多く作られている。ホトトギスの仲間はどれも基部に丸いふくらみがあるが、本種は特に目立つ。ホトトギスは葉腋に1~3個の花がつくのに対し、本種は花茎が長く伸びてよく枝分かれした先に花をつける。 杜鵑草の杜鵑は鳥のホトトギスのことで、中国では野鳥のホトトギスのことを杜鵑(とけん)という。花びらに細かな紫点がある。この紫点を鳥のホトトギスの胸毛などの紫点に見立てて杜鵑草の名前がある。 出典『野に咲く花』『都会の草花図鑑』『帰化&外来植物見分け方マニュアル 950種』
85
醜男
藪苧麻(ヤブマオ) イラクサ科カラムシ属の多年草。山野に生える。高さ1〜1.2m。茎は直立し、分岐しない。葉は対生し、長さ10〜15㎝の卵状長楕円形〜卵形で、やや厚くてざらざらしている。先端は尾状に尖る。ふちには粗い鋸歯があり、葉の先ほど粗くて大きな鋸歯になる。裏面には短毛が密生する。花期は8~10月。ふつう茎の下部に雄花序、上部に雌花序をつける。雌花は球形に集まり、果期にはこの集団がくっついて太くて長い穂をつくる。果実は痩果。宿存する花被に1個包まれる。痩果は狭倒卵形や長楕円形。種子は楕円形。 この仲間は、交雑と無性生殖によって識別が難しい集団が多い。ヤブマオは、アカソなどのように茎や花序が赤味を帯びることがなく、緑一色で目立たない。よく似たメヤブマオはヤブマオより花序が細く、葉も薄い。 『苧麻』はカラムシの古名。本種はカラムシに似ているが、カラムシのように繊維として役に立たなかったため、『ヤブ』とつけて区別した。 出典『野に咲く花』『四季の野の花図鑑』『色で見わけ五感で楽しむ野草図鑑』『草木の種子と果実』『野草の名前 秋冬』
95
醜男
夕化粧(ユウゲショウ) アカバナ科マツヨイグサ属の多年草。明治時代中期に観賞用で渡来した南アメリカ原産の帰化植物。現在では関東地方以西に野生化している。茎は叢生して高さ20〜60㎝になる。葉は互生し、長さ3〜5㎝、幅1〜2㎝の披針形〜卵状披針形で、ふちは波打ち、波状の浅い鋸歯がある。花期は5~10月。上部の葉腋に直径約1㎝の淡紅色の花をつける。花弁は丸く、紅色の脈が目立つ。雄しべは8個で葯は白色。果実は蒴果。上の方が太くて8稜が目立ち、断面は八角形。熟すと先端が4裂する。種子はごく小さい楕円形。雨の日に裂開した果実に水がたまり種子は流される。 夕暮れに花が咲くことが名前の由来。別名のアカバナユウゲショウは、在来種のアカバナに似ていて夕方に花が開くためだが、昼間に開いている花も多い。真っ白な花を咲かせる個体もあり、シロバナユウゲショウと呼んだりするが、同種として扱われる。 出典『野に咲く花』『都会の草花図鑑』『日本帰化植物写真図鑑』『帰化&外来植物見分け方マニュアル 950種』『草木の種子と果実』『野草の名前 夏』
89
醜男
コスモス キク科コスモス属の一年草。メキシコ原産で世界中で観賞用に栽培される。日本には江戸時代末期に渡来したとされ、1842年にオランダ人により渡来した、あるいは1862年に文久遣欧使節が持ち帰ったともいわれる。休耕田や道路沿いに景観作物としても広く使われており、しばしば野生化しているが、害が出るほどの定着や拡大は知られない。全体無毛。茎は直立してよく分岐し、高さ2mに達する。葉は2~3回羽状に細裂し、裂片は線状、柄があって対生する。花期は6~11月。茎の頂が分岐してその先に直径7㎝ほどの頭状花を多数つける。舌状花は先端3裂して大きく10枚前後、白色~淡紅紫色、筒状花は黄色。果実は痩果。線形で長さ1㎝ほど。 秋の花として親しまれ、公園や観光地などで一面のコスモス畑が見られる場所も多い。本来、コスモスは夜の時間が一定以上長くなると咲く短日植物のため、以前は10〜11月の開花が普通だったが、近年は品種改良により6月頃から開花する『センセーション』など早咲き品種が主流。花色は一般に紅色、ピンク色、白色。花色が黄色となる画期的な栽培品種『イエローガーデン』は、1980年代に玉川大学で育成された。複色花として、『あかつき』や『ピコティー』などが知られる。舌状花の花冠が筒状になる『シーシェル』や八重咲き品種、草丈40㎝程度の矮性品種『ソナタ』など、多様な栽培品種が育成されている。 チョコレートを思わせる芳香がある『チョコレートコスモス』の野生種は1970年代に絶滅しており、1902年から、イギリスの王立キュー植物園で保存されていた1個体をもとに栽培が始まった。挿し木などで栄養繁殖され、日本には大正時代初期に導入されている。 『キバナコスモス』はメキシコから中央アメリカ原産で、花色は黄色および橙黄色。 属名 Cosmosは、ギリシャ語 kosmos(飾り、美しい)により、花が美しいことに由来する。和名の秋桜(アキザクラ)は、サクラに似た花を秋に開花させることに由来し、秋の季語として知られる。 出典『日本帰化植物写真図鑑』『帰化&外来植物見分け方マニュアル 950種』『色と形で見わけ 散歩を楽しむ花図鑑』『花の事典 970種』『ボタニカルアートで楽しむ花の博物図鑑』
90
醜男
水引(ミズヒキ) タデ科イヌタデ属の多年草。林ややぶのふちなどに生える。高さ50〜80㎝。葉は互生し、長さ7〜15㎝の広楕円形〜倒卵形で先は急に尖り、中央付近にしばしば黒い八の字形の斑点がある。花期は8~10月。茎の先に長さ約30㎝の細い総状花序をだし、小さな花がまばらに横向きにつく。花被片は深く4裂し、上側の3個は赤く、下側の1個は白い。花被片が全部白色のものもあり、ギンミズヒキと呼ばれることもある。花柱は2個。果実は痩果。花被片に包まれて熟し、先がカギ状に曲がった花柱が残り、これで動物などにくっついて運ばれ、種子散布される。そっくりな別種にシンミズヒキがあり、花がやや密につき、葉に黒斑がない。 花穂を上から見ると紅く見え、下から見上げると白色に見え、このような特徴をとらえて、祝儀袋の『水引』の名前を借用したのが名前の由来。 出典『野に咲く花』『四季の野の花図鑑』『野草の名前 秋冬』
85
醜男
雌待宵草(メマツヨイグサ) アカバナ科マツヨイグサ属の越年草。明治時代中期に観賞用で渡来した北アメリカ原産の帰化植物。道端や荒れ地、河原などに野生化している。茎は下部からよく分枝して高さ0.5〜1.5mになり、上向きの毛が生える。葉は長楕円状披針形で先端は尖り、ふちには浅い鋸歯がある。花期は6~10月。花は黄色で直径2〜5㎝。果実は蒴果。長さ2〜3㎝の円柱形。4本の溝がある。種子は角張り暗褐色。 マツヨイグサの仲間は全てアメリカ原産で観賞用として花壇に植えられるが、帰化植物として日本には10数種類が見られる。この仲間は、夕方から咲き始め、朝にはしぼんでしまう。夜を待って咲くために『待宵草』になった。 出典『野に咲く花』『草木の種子と果実』『日本帰化植物写真図鑑』『帰化&外来植物見分け方マニュアル 950種』『野草の名前 夏』
89
醜男
石見川(イシミカワ) タデ科イヌタデ属のつる性一年草。道端や田の畦、河原などに生える。茎は長さ1〜2mに伸び、下向きの鋭い刺でほかの草や木に絡みつく。葉は互生し、長さ2〜4㎝の三角形で、葉柄は葉身の基部近くに楯状につく。托葉鞘は鞘状の部分は短く、上部は葉状に広がって円形になる。花期は7~10月。茎の先や葉腋に短い総状花序を出し、淡緑色の小さな花が多くかたまってつく。花序の基部には丸い葉状の苞があってよく目立つ。花冠の裂片に見える肉厚の萼片はほとんど開かない。径は3〜4㎜で5裂する。萼は多肉質になって痩果を包み、直径約3㎜の球状になる。色は緑白色から紅紫色、青紫色へと変化する。痩果は黒色で光沢がある。 名前の由来にはいくつかの説がある。 ①現在の大阪府河内長野市の近くに石見川村があった。江戸時代中期の『倭訓栞』によると、薬草『杠板帰』としての本種は、石見川村のものが良質だったので、イシミカワと呼ぶようになった。 ②江戸時代中期の『和漢三才図絵』によると、イシミカワのつる葉は、骨折の場合に膠の如く骨を接ぐ。骨を石の如くつけるので『石膠』。石膠が『いしみかわ』に訛った。 ③石のようにかたい果実に皮があることから。 出典『野に咲く花』『野草の名前 秋』『里山のつる性植物』
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マロ
家を守ってくれてる柊に花が咲きました! トゲトゲのいかつい葉なのにお花は可愛い😍 金木犀に似てますが、香りは金木犀とは違う甘い香りがします。 今年は沢山咲いてくれました!
28
マロ
久々の投稿😁 寒いと思ったら今日は20度越え💦 寒暖差激しいですね。 夏にぐったりしてたホトトギス咲いてくれました! だんだんカブが少なくなってきてなんとか生き残ってくれてます。 来年も咲いてくれるかな😌
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醜男
雀瓜(スズメウリ) ウリ科スズメウリ属のつる性一年草。原野や水辺などに生える。葉は長さ3〜6㎝、幅4〜8㎝の三角状卵心形で、しばしば浅く3裂する。葉と向かいあって巻きひげがつき、この巻きひげで他の草などに絡みつく。花期は8~9月。雌雄同株。雄花、雌花ともに葉腋に単生するが、枝先ではときに雄花が総状につくこともある。花のすぐ下に丸い緑色の玉があるのが雌花。雄花は雄しべだけ、雌花は雌しべだけしかない。果実は液果。球形または卵形。細い果柄にぶら下がり、灰白色に熟す。種子は楕円形で平たく、両面に楕円形の浅いくぼみがある。果実に種子は16〜20個。秋になるとつるが垂れ下がり、地中にもぐって肥大した塊根をつくって越冬する。この特性はカラスウリやアマチャヅルにも見られる。 果実がカラスウリに比べて小さいことが名前の由来。果実をスズメの卵に見立てたという説もある。昔の人は、植物の名前をつける時、よく知っている動物の名前を借りてつけた。特に、大きさの大小を表すことが大切な時は、名前だけで大きさが想像できる動物を選んだ。それが、スズメウリに対するカラスウリである。スズメとカラスは果実や草姿の大きさを示す名前であった。 出典『野に咲く花』『夏の野草』『四季の野の花図鑑』『草木の種子と果実』『野草の名前 秋冬』
90
醜男
柿(カキ) カキノキ科カキノキ属の落葉高木。東アジア原産。奈良時代に中国から渡来したと考えられ、古くから果樹として栽培される。葉は光沢がある卵形で、秋に紅葉する。角斑落葉病や円星落葉病の斑点模様がよく入る。花期は5~6月。新枝の葉腋に花がつく。花は淡黄色で先は4裂し外側べ反り返る。雌雄異花。雌花は1個ずつつき、雌しべは1本、退化した雄しべが8本。雄花は雌花の半分くらいの大きさで、雄しべだけが16本ある。雌花の萼は緑色で大きく目立つが、雄花の萼は小さくて目立たない。果実は液果。秋に赤く熟す。種子の周りがゼリー状なのは、哺乳動物の歯や大型の鳥の嘴をすり抜けるための工夫。 柿は大別して野生種の『山柿』と『栽培品種』に分けられる。栽培品種は1000種類以上あり、『甘柿』『渋柿』に分けられる。柿には渋みがある。これは果肉に含まれる可溶性タンニンによるもので、甘柿と渋柿の両者とも、幼果期の果実はこれを含んでいるため渋みがある。 『甘柿』は樹上の果実が成熟する過程で、可溶性タンニンが不溶性タンニンへと変化し、成熟期には渋みを感じなくなる品種群である。また、果肉に生じる『ごま』はタンニンが不溶性になったあと酸化したものである。この甘柿には、成熟すると常に甘みを呈する品種群(完全甘柿)と、種子の有無と多少が可溶性タンニンの不溶化に影響する品種群(不完全甘柿)とがある。後者は、果実が完全に甘柿になるには数個以上の種子が必要である。甘柿の代表品種は富有、太秋、次郎など。 『渋柿』は成熟しても可溶性タンニンを含むため、そのままでは食べられない。食用とするためには人為的な処理によって可溶性タンニンを不溶性に変えねばならない。その方法がアルコール脱渋法(酒精による渋抜き法)や炭酸ガス脱渋法である。種子がなくても果実が発育する平核無(ひらたねなし)と愛宕を除き、他の品種では種子ができなければ果実が発育しないので受粉が必要となる。渋柿の代表品種は平核無、愛宕、蜂屋など。 柿のタンニンはたんぱく質と結びつく力が強いため、日本酒をつくる際の清澄剤(澱引き)として利用される。また、未熟な果実は柿タンニンを豊富に含み、柿渋と呼ばれる液体の原料になる。柿渋には防腐作用があり、染料や塗料として利用される。昔は木造舟や漁網や和傘をこれで防水し、補強材としてうちわや家具などにも塗った。たんぱく質を変性させる作用を利用して、獣皮の皮なめしにも使われた。柿の皮を生ゴミに入れておくとにおいを消すという。柿の実は昔から酒の酔いを醒ますという。 名前の由来は諸説ある。秋になると橙赤色の大きな果実を多数つけ、紅葉する。この『赤き実』『赤き葉』が由来とする説。朝鮮語『kam』がKat→Kalk→Kakiと変化した説。果実がカガヤクからカキに省略変化した説。材がかたいのでカタ木→カキに変化した説。果実をとる時に枝が欠けやすいので、カケル木→カキに変化した説など多数ある。 出典『食材図典』『葉っぱで見わけ五感で楽しむ樹木図鑑』『里山の花木 ハンドブック』『薬草の呟き』『樹木の名前』
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醜男
秋明菊(シュウメイギク) キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草。人里近くの林縁に生え、庭にも植えられる。古い時代に中国から入ってきた栽培品が野生化したと考えられる。高さは50~80㎝。根生葉は3出複葉で長い柄がある。小葉は3~5裂し、不揃いの鋸歯がある。茎葉は2~3個が輪生し、上部のものは小さく、ほとんど無柄。花期は9~10月。花は直径約5㎝で、花弁はない。萼片は約30個あり、外側のものは厚くて淡緑色を帯び、内側のものは紅紫色または白色の花弁状。花は変化が大きく、一重で萼片が5枚程度のものもよく見られる。結実することは稀で、地下匐枝を出して殖える。 全草に毒成分のプロトアネモニンを含む。花を傷つけたときに出る汁に含まれており、局所刺激作用があって、発赤、発疱、化膿などの皮膚炎を起こす。この花に触れるときは手袋を使ったほうが良い。田舎では家畜が食べてしまい、胃腸障害などの中毒症状が多発しているため、ウシゴロシの別名もある。 スコットランド出身の植物学者で、プラントハンターのロバート・フォーチュン(1812〜80)により、1844年(明治年)に上海からイギリスに導入された。1847年にはタイワンシュウメイギクとの交雑育種が始まり、多くの栽培品種が作出された。現在、シュウメイギクの名前で流通している栽培品種は雑種起源のものである。 鎌倉~室町時代初期に中国から渡来したと推定される。中国へ渡航した修行僧が出身寺院への土産として持参した。寺院に届けられたシュウメイギクは美しく、日本にはないので『黄泉の国』の秋咲きキクの意味の『秋冥菊』とつけた。その後、『冥』が『明』になった。別名の貴船菊(キブネギク)は、かつて京都の貴船に野生化したものが多かったことによる。名前に菊とあるがキク科ではなく一輪草(イチリンソウ)の仲間。英名はジャパニーズ・アネモネ。属名 Anemoneは、ギリシャ語のanemos(風)に由来し、風が吹いた時に花が開くと信じられていたことに由来する。 出典『野に咲く花』『薬草の呟き』『帰化&外来植物見分け方マニュアル 950種』『ボタニカルアートで楽しむ花の博物図鑑』『野草の名前』
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醜男
溝蕎麦(ミゾソバ) タデ科イヌタデ属の一年草。田のあぜや水辺などやや湿ったところに群生する。茎には下向きの刺があり、下部は地を這う。葉は互生し卵状鉾形で、先は鋭く尖り、基部は耳状にはりだす。両面とも星状毛と刺がある。托葉鞘は短い筒形で、ときに上部が葉状に広がる。花期は7~10月。花は枝先に10数個集まってつく。花被は5裂し、裂片の上部は紅紫色、下部は白色。花色には濃淡があり、純白花をつける品種をシロバナミゾソバという。痩果は3稜のある卵球形で、花被に包まれる。地中にも小さな閉鎖花をつけ、これも結実する。 溝に多く生え、葉の形が蕎麦に似ていることが名前の由来。葉が牛の顔を正面から見た形に似ているのでウシノヒタイの別名もある。 出典『野に咲く花』『散歩の草花図鑑』
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