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洋一
今年は猛暑の為ほとんどの鉢で葉焼けを起こしましたが多くの花が咲きました
86
醜男
玉簾(タマスダレ)/ゼフィランサス ヒガンバナ科タマスダレ属の多年草。明治時代初期の1870年頃に観賞用として渡来したブラジル原産の帰化植物。人家周辺でしばしば逸出、野生化している。地下に直径2~3㎝のラッキョウに似た形の鱗茎(りんけい💬俗にいう球根)から、長さ40㎝ほどの扁平で線形の葉を、秋から冬にかけて叢生する。花期は5~10月。高さ30㎝ほどの花茎をだし、直径6㎝ほどの白色の6弁の花を上向きに単生する。花は日光が十分当たると開き、夕方日が陰ると閉じ、翌日日が昇ると開く。これを数日間繰り返す。鱗茎はよく分球して群背逸する。果実は蒴果。楕円体を3つくっつけたような形。成熟すると裂開して種子を落とす。種子は果実に7~20個入る。種子はやや扁平な楕円形や卵球形で、片面が丸く反対面には鈍い稜がある。長さは6~7㎜。 タマスダレの名前は、葉が並んでいる様子を簾に見立て、花の白さを玉に例えた。同属で花色が淡紅色のサフランモドキ(江戸時代末期に渡来した帰化植物)などとまとめてゼフィランサスという属名で呼ぶことがある。 全体に有毒成分を含み、葉をニラと、鱗茎をノビルと誤食して中毒事故が起きる。症状は激しい吐き気と嘔吐、下痢による脱水性ショック。嘔吐、下痢が続くことで身体から水分が失われて、胃腸炎、呼吸不全、痙攣などを起こして死に至る。アルカロイドのリコリンはヒガンバナ科の植物の多くに含まれており、致死毒になりうるが、中毒死することが少ない。それは、催吐性があるため、たとえ口にしても胃の中のものを吐き出してしまうために、吸収される毒成分の量は少なく、大事に至ることは少ないからである。 出典『日本帰化植物写真図鑑』『帰化&外来植物見分け方マニュアル 950種』『都会の草花図鑑』『草木の種子と果実』『薬草の呟き』
79
醜男
石見川(イシミカワ) タデ科イヌタデ属のつる性一年草。道端や田の畦、河原などに生える。茎は長さ1〜2mに伸び、下向きの鋭い刺でほかの草や木に絡みつく。葉は互生し、長さ2〜4㎝の三角形で、葉柄は葉身の基部近くに楯状につく。托葉鞘は鞘状の部分は短く、上部は葉状に広がって円形になる。花期は7~10月。茎の先や葉腋に短い総状花序を出し、淡緑色の小さな花が多くかたまってつく。花序の基部には丸い葉状の苞があってよく目立つ。花冠の裂片に見える肉厚の萼片はほとんど開かない。径は3〜4㎜で5裂する。萼は多肉質になって痩果を包み、直径約3㎜の球状になる。色は緑白色から紅紫色、青紫色へと変化する。痩果は黒色で光沢がある。 名前の由来にはいくつかの説がある。 ①現在の大阪府河内長野市の近くに石見川村があった。江戸時代中期の『倭訓栞』によると、薬草『杠板帰』としての本種は、石見川村のものが良質だったので、イシミカワと呼ぶようになった。 ②江戸時代中期の『和漢三才図絵』によると、イシミカワのつる葉は、骨折の場合に膠の如く骨を接ぐ。骨を石の如くつけるので『石膠』。石膠が『いしみかわ』に訛った。 ③石のようにかたい果実に皮があることから。 出典『野に咲く花』『野草の名前 秋』『里山のつる性植物』
82
醜男
花縮砂(ハナシュクシャ) ショウガ科ハナシュクシャ属の多年草。インド〜マレー半島原産。日本へは江戸時代末期に渡来した。沖縄への渡来年は不明。やや湿気のある場所を好み、逸出野生化したものが見られる。茎は直立し高さ2mほどになる。葉は長い葉鞘があり互生する。葉舌は膜質で淡茶色、長さ4㎝ほど。葉身は長楕円形、長さ22〜55㎝、幅6〜10㎝、先は鋭尖形、表面は光沢があり無毛、裏面は淡茶色の長毛を密生する。花期は8~11月。花穂は頂生、長さ15㎝ほど、幅4㎝ほど、苞は倒卵円形で大型、重なってつく。花被片は6。内花被の上弁は深い凹形で基部は淡い黄緑色を帯びる。花筒は長さ6㎝ほど。全体に芳香がある。めったに結実しない。 観賞用に栽培され多くの園芸品種がある。花から香水用の精油を採るために栽培される。夕方から甘い香りを放つ花は香水にもされる。根茎にも香りがある。キューバ共和国とニカラグワ共和国の国花。 本種は薬草ではない。縮砂と呼ばれることがあるが、漢方で健胃のために用いられる生薬の縮砂とは別物である。英名はジンジャーリリーというが、やはりジンジャー(生姜)とは別物。 出典『日本帰化植物写真図鑑 第2巻』『薬草の呟き』『生薬単』
85
醜男
ローゼル アオイ科フヨウ属の多年生灌木(しばしば一年草)。西アフリカ原産で、日本には明治時代に伝わったとされる。2mほどになる。花期は7~11月。白色からうす黄色またはうすいピンク色の花をつけ、萼はえんじ色。耐寒性はない。ほとんどの土壌で育つが、水はけがよいことは必須で、直接陽射しが当たりかつ風当たりを避けられる場所でなければならない。鉢植えの場合は定期的に水やりと肥料を施す。 民間医療では萼を利尿剤や軽い下痢そして咳の緩和に、また胆汁症や高血圧、炎症性疾患の治療にも利用した。葉はかかとのひび割れや吹き出物、潰瘍、外傷の治療に用いられた。種子には利尿作用があるといわれ、根は胃病の治療に用いられた。果実の総苞片はジャムやローゼル酒、香辛料、ハイビスカスティーなどに用いられる。葉、種子(炒ったもの)は食用、茎はローゼルヘンプという繊維の原料にする。 出典『世界薬用植物図鑑』『薬用植物辞典』
74
醜男
引き起こし(ヒキオコシ) シソ科ヤマハッカ属の多年草。日当たりのよい山地や林縁に生える。草丈が高く、目の高さほどになる。白っぽい小さな唇形花を多数つける。萼には細かい毛がある。 奈良時代の末期に唐で真言宗を学んだ僧『空海』は、帰国後、高野山に金剛峯寺を建て真言宗を広めた。書道に秀で『いろは』の作者とも伝えられる。平安時代初期の承和2年(西暦835年)に入寂。天皇より弘法大師の名前を贈られる。その後、『弘法大師絵伝』『行状図会』『行状要集』『広伝』など、多数の弘法大師物語が弟子や関係者によって作成された。その中で、倒れていた修験者に大師がヒキオコシ(シソ科の多年草)の汁を飲ませたら元気になった話がヒキオコシの名前の由来になった。戦時中、引き起こしの全草を粉末にしたものが『延命草』という名前で広く販売されていた。 出典『秋の野草』『四季の野の花図鑑』『薬草の呟き』『野草の名前 秋』
97
醜男
秋明菊(シュウメイギク) キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草。人里近くの林縁に生え、庭にも植えられる。古い時代に中国から入ってきた栽培品が野生化したと考えられる。高さは50~80㎝。根生葉は3出複葉で長い柄がある。小葉は3~5裂し、不揃いの鋸歯がある。茎葉は2~3個が輪生し、上部のものは小さく、ほとんど無柄。花期は9~10月。花は直径約5㎝で、花弁はない。萼片は約30個あり、外側のものは厚くて淡緑色を帯び、内側のものは紅紫色または白色の花弁状。花は変化が大きく、一重で萼片が5枚程度のものもよく見られる。結実することは稀で、地下匐枝を出して殖える。 全草に毒成分のプロトアネモニンを含む。花を傷つけたときに出る汁に含まれており、局所刺激作用があって、発赤、発疱、化膿などの皮膚炎を起こす。この花に触れるときは手袋を使ったほうが良い。田舎では家畜が食べてしまい、胃腸障害などの中毒症状が多発しているため、ウシゴロシの別名もある。 鎌倉~室町時代初期に中国から渡来したと推定される。中国へ渡航した修行僧が出身寺院への土産として持参した。寺院に届けられたシュウメイギクは美しく、日本にはないので『黄泉の国』の秋咲きキクの意味の『秋冥菊』とつけた。その後、『冥』が『明』になった。別名の貴船菊(キブネギク)は、かつて京都の貴船に野生化したものが多かったことによる。名前に菊とあるがキク科ではなく一輪草(イチリンソウ)の仲間。英名はジャパニーズ・アネモネ。 出典『野に咲く花』『薬草の呟き』『帰化&外来植物見分け方マニュアル 950種』『野草の名前』
92
醜男
赤地利蕎麦(シャクチリソバ) タデ科ソバ属の多年草。アジア原産の帰化植物。昭和初期に中国から薬用植物として導入され小石川植物園に植栽された。各地で薬用として栽培され、逸出して野生化している。河川敷などの水辺では無数の大群落を築く。昭和36年の『日本薬局方』に高血圧症や脳出血治療薬のルチンが収穫されてから、ソバに代わる原料としてシャクチリソバが盛んに栽培された。その後、ルチンを多く含む生薬の槐花(かいか💬エンジュの花)が輸入され始めると、シャクチリソバの栽培は姿を消し、一部が野生化している。花期は7〜10月。径5〜6㎜果実は3稜のある三角形。黒褐色。 全草にルチンを多く含む。ルチンはアンチエイジング、毛細血管の強化、循環器系の保護・強化などで人気を誇る成分。普通のそばよりもずっと多く含まれるので、様々な健康機能食品などに応用される。一方、ルチンが豊富であるがゆえに、えぐ味が強い。食べられるが工夫が必要。蜂蜜や他の薬草で味を調える。ビタミンCとの併用が作用を助けるともいわれる。 赤地利(シャクチリ)というのは中国から持ち込まれた時の漢名で、牧野富太郎が和名として命名した。宿根蕎麦(シュッコンソバ)ともいわれる。そば粉の原料とされるふつうのソバは結実すると短期間で枯れるが、本種は根が残れば毎年新芽を出す。 出典『帰化&外来植物見分け方マニュアル 950種』『日本帰化植物写真図鑑』『薬用植物辞典』『季節の薬用植物150種』『薬草の呟き』
105
醜男
溝蕎麦(ミゾソバ) タデ科イヌタデ属の一年草。田のあぜや水辺などやや湿ったところに群生する。茎には下向きの刺があり、下部は地を這う。葉は互生し卵状鉾形で、先は鋭く尖り、基部は耳状にはりだす。両面とも星状毛と刺がある。托葉鞘は短い筒形で、ときに上部が葉状に広がる。花期は7~10月。花は枝先に10数個集まってつく。花被は5裂し、裂片の上部は紅紫色、下部は白色。花色には濃淡があり、純白花をつける品種をシロバナミゾソバという。痩果は3稜のある卵球形で、花被に包まれる。地中にも小さな閉鎖花をつけ、これも結実する。 名前は、溝に多く生え、葉の形が蕎麦に似ていることに由来する。葉が牛の顔を正面から見た形に似ているのでウシノヒタイの別名もある。 出典『野に咲く花』『散歩の草花図鑑』
86
醜男
芙蓉(フヨウ) アオイ科フヨウ属の落葉低木。中国原産で古くから庭木として植えられ、暖地の海岸に近い林などに野生化している。日当たりのよい環境を好み、大気汚染などに強く丈夫なので、道路沿いに植えられることが多い。葉は5角形で浅く3~7裂し、柄は長い。花期は7~10月。直径10㎝以上にもなる大輪の一日花を次々と咲かせる。淡紅色または白色の5花弁で、花はしぼんでも落ちずに翌日も残る。果実は蒴果。球形で表面に多くの毛があり、秋に熟すと上向きに5裂して多くの毛のついた種子を出し、冬にも枝に残る。 名前は中国名『木芙蓉』の木を略して音読みしたもの。中国では『芙蓉』は蓮を意味し、『木芙蓉』は『花が蓮に似ている木』、すなわちフヨウを意味する。日本でも平安時代は芙蓉と木芙蓉が使い分けられていたが、いつしか『木』の1字が忘れ去られ、『芙蓉』の2文字だけでフヨウを表すようになった。また、八重咲きの園芸品種『酔芙蓉(スイフヨウ)』は、朝開いたときは白色だが、段々と赤みを帯び、夕方には紅色になり酒に酔ったように見えることが名前の由来。近年は草本でフヨウ属の仲間のアメリカフヨウが盛んに栽培される。アメリカフヨウは葉に裂け目がなく、花が大きく数も多い。 出典『樹木の事典600種』『樹木の名前』
76
醜男
桜蓼(サクラタデ) タデ科イヌタデ属の多年草。水辺や湿地に生える。地下茎を横に伸ばして殖える。葉は互生し、長さ7~13㎝の披針形でやや厚く、裏面には腺点がある。乾くと赤褐色になる。托葉鞘は長さ約1.5㎝の筒形で、縁には長い毛がある。花期は8~10月。花序は細長く、淡紅色の花をやや密につける。雌雄異株。花被は大きく長さ約5~6㎜で5深裂し、腺点がある。タデの仲間の中では花が最も大きい。雌花では雌しべが雄しべより長い。雄花の雌しべは雄しべより短く、結実しない。痩果は花被に包まれ、長さ約3.5㎜の3稜形で黒色。6都県で絶滅危惧種。純白の花をもつものはシロバナサクラタデで、花序柄に4〜5花つく。 淡い桃色の5花弁が小さな桜の花を思わせることが名前の由来。 出典『野に咲く花』『帰化&外来植物 見分けマニュアル950種』『野草の名前』
82
醜男
金木犀(キンモクセイ) モクセイ科モクセイ属の常緑小高木。春の沈丁花(ジンチョウゲ)、初夏の梔子(クチナシ)と並ぶ三大香木。江戸時代に中国から渡来した。雌雄異株で、芳香が好まれ花つきのよい雄株だけが輸入された。そのため、日本にある金木犀は全て雄株で実はつけない。挿し木で簡単に殖やせるため、街中で見られる金木犀は花が同じ時期に咲き揃う。花期は9~10月。花は新芽をつけた枝につく。花は直径4~5㎜で橙黄色、深く4裂して葉の腋にびっしりとつく。金木犀は銀木犀の変種だが、薄黄木犀(ウスギモクセイ)の雄株の枝変わりという見解もある。銀木犀は金木犀同様、庭木や公園樹として植栽されているが、花がまばらで香りも弱い。 名前の木犀は、中国名の『木犀(ムーシ)』の音読みで、木の皮が動物の犀(サイ)の肌に似ていることに由来する。花色が金色なので金が付いた。 出典『葉っぱで見わけ 五感で楽しむ樹木図鑑』『樹木の事典600種』『樹木の名前』
85
醜男
茶の木(チャノキ) ツバキ科ツバキ属の常緑低木。奈良時代に中国から渡来し、野生化して山の林にも見られる。花期は10~11月。白い5~7花弁が沢山の黄色い雄しべを包むように下向きにつく。観賞用に淡紅色の花をつけるベニバナチャがある。果実は蒴果。径2㎝ほどの偏球形。翌年の秋に熟して3裂し種子を落とす。種子はほぼ球形で2~3個。 飛鳥時代から奈良時代に遣隋使や遣唐使によって伝えられた茶は、平安時代、唐に留学した最澄、空海が種を持ち帰り、鎌倉時代に宋に留学していた栄西が喫茶習慣を伝え、禅寺で茶の木が栽培されるようになったとされる。本種の若葉を摘んで加工したものが緑茶で、全国各地で栽培される。紅茶やウーロン茶はおもに製法の違いで、植物の種としては同じもの(変種)を用いている。 出典『里山の花木 ハンドブック』『樹木の名前』
93
醜男
山椒(サンショウ) ミカン科サンショウ属の落葉低木。野山に自生する日本古来の香辛料。丘陵や低山の林に生え、庭で栽培もされる。高さ約3mになる。枝や葉に赤褐色の刺が2本ずつ出るのが特徴。葉は羽状複葉で互生する。花期は4~5月。花は淡黄緑色で目立たない。雌雄異株。果実は雌株につく。果実は蒴果。2〜3個の分果となる。分果は球形で径約5㎜。熟すと2裂し、種子は糸状の種柄でぶら下がる。種子は分果の中に1個。太い幹はこぶだらけなので、すりこ木として使われる。 春の若葉は『木の芽』と呼び、吸い物や筍料理に添え、薬味に利用される。辛味を持つ若い果実は『実山椒』と呼びチリメンザンショウなどの佃煮にされる。熟した果実の果皮を粉末にしたものが『粉山椒』で、鰻の蒲焼きに添える。『花山椒』は煮物に利用される。生薬として胃薬や整腸剤、正月の屠蘇散にも使われる。『七味唐辛子』、中国料理の『花椒(ホアジャオ)塩』『五香粉』の材料。刺がほとんどない朝倉山椒が最も風味が良い。 サンショウは日本原産で、古名を『はじかみ』という。古事記にも登場するほど古くから利用されてきた。はじかみの語源は、『花から実が爆ぜるカミラ(ニラの古名)』の意ともいう。辛くて『歯が蹙(しか)む』という説もある。2〜3世紀頃にショウガが日本に渡来し、辛い味からこれも『はじかみ』と呼ばれたため、サンショウ、ショウガと区別されるようになった。大陸の花椒、胡椒と区別して、日本の『山に生える椒(はじかみ)』と呼んだとみられる。 出典『里山の植物 ハンドブック』『里山の花木 ハンドブック』『草木の種子と果実』『食材図典』『樹木の名前』
76
醜男
痰切豆(タンキリマメ) マメ科タンキリマメ属の多年草。草地や林縁など日当たりのよい所に生える。茎は左巻きで、下向きの毛がある。葉は3小葉からなり、やや厚く、裏面は黄褐色の腺点と毛が多い。花期は8~10月。黄色い蝶形花が総状に咲く。花が咲き終わると、花序は倍近くに伸びる。豆果は秋に莢が赤くなり、黒くて丸い種子が2つ現れ冬までぶら下がる。種子は4㎜ほどの変形した楕円形。 吐切豆(トキリマメ)によく似る。吐切豆の葉先は尖るが、本種の尖りは鈍い。 痰を取り除くため全草と莢を乾燥させて煎じて飲んだ昔の民間療法が名前の由来。 出典『野に咲く花』『野草の名前』
76
醜男
狐の孫(キツネノマゴ) キツネノマゴ科キツネノマゴ属の1年草。道端や林縁に生える。葉は対生し、長さ2~5㎝の卵形。花期は8~10月。花は淡紅紫色の唇形花で、穂状に密集してつき、萼片や苞のふちには白い毛がある。雄しべは2個。葯は2室で上下につき、下の葯の方が大きくて基部に突起がある。果穂は萼や苞が密集し果実は目立たない。果実は蒴果で長楕円形。熟すと2つに割れて種子を出す。種子はやや平たく、表面は凹凸がありざらつく。蒴果に種子は4個。 古くから薬用として使われていた。8〜9月の花が盛んに咲いている頃に地上部を刈り採り、生のまま使う。または、よく水洗いして陰干しで十分乾燥させる。腰や脊などの痛みやリウマチ、痛風などで寝返りも困難な時は茎葉の汁を塗るか浴場とする。 名前は、花穂が狐の尻尾に似ていて花が小さいので孫がついた。また、花穂を小さい孫狐の尻尾に見立てたなど多数の説がある。 出典『野に咲く花』『草木の種子と果実』
98
醜男
鬱金(ウコン) ショウガ科ウコン属の多年草。原産地は熱帯アジア。江戸時代に渡来し、薬用や観賞用として栽培された。葉は4〜5枚で芭蕉に似て長い。花期は秋。葉の間から20㎝ほどの花穂を出し白色の花が咲く。春に花が咲く春ウコン、淡赤色の花が咲く紫ウコン(ガジュツ)、クスリウコンは同属別種。 肥大した根茎を掘り採り、土を落として水洗いし、天日で十分に乾燥させる。皮を剥きパウダーにして用いられる。これをターメリックという。芳香はそれほど強くなく、オレンジとジンジャーの混じったような香りと、泥臭さがかすかにある。味はピリッとした強い苦みをもつ。苦みは使う時によく炒めると消える。味付けよりも着色に用いられることが多く、たくあん漬けの色はこれによる。クルクミンの色である。カレー粉には欠かせない原料。カレーにはウコンの粉が30%ほど入っている。ブイヤベースやパエリアに用いられる。ソースやマスタードの天然着色料としても利用する。肝機能を高めたり、食欲を増進させ、消化を助ける働きがあるとして注目されている。 出典『食材図典』『薬草の呟き』『日本大百科全書』
95
醜男
紫苑(シオン) キク科シオン属の多年草。中国、朝鮮半島、シベリアなどが原産地の野菊の一種。古い時代に薬用植物として朝鮮か中国から渡来したが、花が美しいので平安時代から観賞用に栽培され、枕草子や源氏物語にも記載がある。中国地方と九州の山地に自生するが、栽培されていたものが逸脱して野生化したものと考えられる。高さは1〜2m、茎にはまばらに剛毛がある。根生葉は花の頃は枯れてないが、大型のへら状長楕円形で、大きいものは長さ65㎝にもなる。茎葉は長さ20〜35㎝、幅6〜10㎝の卵形または長楕円形で、上部のものほど小さく、幅も狭い。花期は8~10月。頭花は直径3〜3.5㎝。舌状花は1列で淡青紫色。花柄には短毛が密生する。総苞は長さ約7㎜の半球形。総苞片は3列で先は尖り、縁は乾膜質。外片は少し短い。痩果は長さ約3㎜のやや扁平な倒卵状長楕円形で黒紫色を帯び、毛がある。冠毛は汚白色または赤みを帯び、長さ6㎜ほど。 シオンは『紫苑』という中国からの生薬名を音読みした名前である。シオンの根が紫色を帯びていることから『紫苑』の名前がある。生薬の『紫苑』は鎮咳と去痰の薬効があり、今日も生薬として利用されている。シオンの導入は薬用が主であったが、花が美しかったので観賞用に栽培され、普及するにつれ野生化していった。 出典『野に咲く花』『薬草の呟き』『都会の草花図鑑』『野草の名前 秋冬』
68
醜男
彼岸花(ヒガンバナ)/曼珠沙華(マンジュシャゲ) ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草。古い時代に中国から渡来したとされる。田のあぜや土手などに群生する。日本全国どこでも秋の彼岸の頃に地下の鱗茎(りんけい💬俗にいう球根)から花茎を立て、赤い花を数個開く。花茎は30~50㎝になり、鮮紅色の花を散形状に5~7個つける。花被片は長さ約4㎝の狭披針形で6個あり、強く反り返る。雄しべ6個と雌しべは花の外に長く突き出る。花が終わると種らしきものはつくが枯れてなくなる。種ができず鱗茎(球根)で殖える。葉は晩秋、花後に伸びて地面に広がって冬の間じゅう青々として鱗茎(球根)に栄養を送り、翌年の5月頃に枯れる。鱗茎(球根)のまま夏を越し、秋の彼岸の頃に花を咲かせる。なお、花が白いシロバナマンジュシャゲは、本種と鍾馗水仙(ショウキズイセン)の自然交雑種。 全体に猛毒であるアルカロイドのリコリンを含み、誤食による中毒例がある有毒植物。特に鱗茎(球根)に多く含むが、飢饉の際は澱粉を採り、水にさらして毒抜きをして食べた。根にも有毒成分が含まれており、その成分を害虫や害獣対策に利用したため、今でも田畑のまわり、墓地などで多く見かける。 ヒガンバナ属(ヒガンバナ、ナツズイセン、キツネノカミソリなど)は葉見ず花見ず(ハミズハナミズ)といい、花の季節には葉がなく、葉が茂っている頃には花が咲かず、花と葉が出会うことはない。お互い姿を見ないので思い合っているだろうと思われ、『相思華』ともいわれる。秋の彼岸の頃に咲くことから彼岸花の名が付いたが、他にも死人花、火事花、仏花など多くの異名を持つ。曼珠沙華(マンジュシャゲ)は梵語で『天上に咲く赤い花』という意味。 出典『野草・雑草の事典530種』『里山の植物ハンドブック』『野に咲く花便利帳』
80
醜男
竹縞蘭(タケシマラン) ユリ科タケシマラン属の多年草。亜高山帯〜高山帯の林床に生える。高さ20〜50㎝。葉は長さ4〜10㎝。花期は6~7月。葉腋から細い花柄を下げ、花を下向きにつける。花被は黄緑色で赤褐色を帯び、花被片は披針形で長さ約3㎜、平開し、先は反転する。果実は液果。径7㎜ほどの球形。赤く熟し、細い柄の先にぶら下がる。種子は半楕円形で湾曲するものもあり、表面には複数の隆条がある。液果が黒熟するものはクロミノタケシマランという。基本種のヒメタケシマランは全体小型で葉の縁に毛がある。 タケシマランの葉は『竹』の葉に似ているので名前に『タケ』がついた。葉に斑が入っていないので『縞斑』とはいえないが、葉の葉脈が縦についている。これを『縞』と見たのであろう、『タケシマ』となる。花柄が長く伸び、下向きの花をラン科の花と考えた。ユリ科の花には見えなかったのだろう。 出典『高山に咲く花』『山に咲く花』『草木の種子と果実』『西穂高の花100選』『野草の名前 夏』
78
醜男
広葉雪笹(ヒロハユキザサ) キジカクシ科ユキザサ属の多年草。亜高山帯〜高山帯の針葉樹林の林床や林縁に生える。高さ40〜60㎝。毛はほとんどない。葉は広楕円形で長さ10〜18㎝、裏面脈上に短毛がある。花期は7〜8月。雌雄異株。花は淡緑色、雄花の花被片は長さ約3㎜。雄しべは花被片の半分の長さ。雌花の花被片はやや紫褐色を帯び、雌しべの柱頭は3裂し、反り返る。 基本種のユキザサは、茎の上部で枝分かれして円錐形の花の集まりができる。ひとつひとつの花は6枚の小さな白い花弁だが、まるで粉雪がついているように見えるということで『雪』がつく。葉は笹の葉に似ていることから『笹』とつきユキザサという名前がついた。 出典『高山に咲く花』『山に咲く花』『西穂高の花100選』
77
醜男
五葉苺(ゴヨウイチゴ) バラ科キイチゴ属のつる性半低木。亜高山帯の針葉樹林の林内や林縁に生える。高さ10〜20㎝。茎は1年目は地を這って長く伸びるが、花も頂芽もつけず、2年目に腋芽から直立する有花枝を伸ばす。葉は鳥足状の5小葉で、鋸歯があり、頂小葉は長さ5〜8㎝。花期は5~7月。花は白色で、枝先に1〜2個下向きに咲く。花弁はない。萼は5裂。花柄や萼に細い刺と腺毛がある。果実は核果。赤く熟し、表面にしわがある。 出典『高山に咲く花』『山に咲く花』
91
醜男
蟹蝙蝠(カニコウモリ) キク科コウモリソウ属の多年草。亜高山帯の針葉樹林内に生える。しばしば大群落をつくる。茎は直線的で、高さ50〜100㎝。葉柄に翼はなく、基部は茎を抱かない。花期は8~9月。頭花は茎の先の円錐花序につく。総苞は長さ8〜9㎜、小花は3〜5個。痩果は長さ6㎜。 コウモリソウの仲間は、葉の形がコウモリの翼やモミジの葉に似ているものが多い。コウモリの翼に特に似ているのが、名前のすぐ後などにコウモリの名前がある草たちである。オオカニコウモリ、ミミコウモリ、オクヤマコウモリコウモリソウなど。モミジの葉に似た葉なのが、モミジガサ、ウスゲタマブキ、タイミンガサなどである。カニコウモリは葉の形が蟹の甲羅に似ているのでカニがつき、コウモリソウの仲間であるからコウモリがついた。 出典『高山に咲く花』『山に咲く花』『四季の野の花図鑑』『野草の名前 夏』
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醜男
青の栂桜(アオノツガザクラ) ツツジ科ツガザクラ属の常緑矮性低木。高山帯の雪田跡や礫地に群生する。高さ10〜30㎝。葉は広線形、長さ5〜15㎜、裏面の主脈に白色の細毛を密生し、縁に細鋸歯がある。萼の外面には腺毛を密生する。花期は7~8月。花は枝先に4〜7個ずつ下向きにつく。花柄は黄緑色。花が終わると花柄は伸びて直立し、果実は上向きになる。萼は閉じて果実を包み込む。 ツガザクラ類は雑種ができやすく、典型的な形のものはわりに少ない。本種はオオツガザクラとごく近縁で葉は酷似する。高山帯での分布は広く、色などに変異も多い。ツガザクラとアオノツガザクラの雑種群には、花冠の形がツガザクラに近いシロウマツガザクラ、花冠が壺形に近く、萼が有毛のセイカコツガザクラなどが命名されている。枝が長く伸びるハイツガザクラも両者の雑種起源とする見方もある。 サクラソウをはじめ、いくつかの草や木にサクラの名前がついている。高山の常緑小低木の中に、花色が桜と似ている種があった。壺形の花が淡紅色で、基部の萼が茶紅色の種である。桜の花弁と萼の色が似ている。それが本種の仲間のツガザクラの花である。本種は花が淡黄緑色なので青がつきアオノツガザクラとなった。なお、ツガザクラの葉はコメツガの葉に似るためツガがついた。 出典『高山に咲く花』『夏の野草』『西穂高の花100選』『野草の名前 夏』
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