種を取るのは未知の世界です。
しかも交配だなんて🌟
その交配のタイミング？や量によって親の遺伝の仕方が変わるのですか？

@さとみ 例えば赤色の葉のエケベリアと緑色の葉のエケベリアを交配させたとします。赤色の遺伝子が優性遺伝で緑色が劣勢遺伝の場合、赤色のエケベリアが誕生します。これが交配第1段階目のF1世代といいます。ですが実際に緑色の劣勢遺伝が消滅したわけではなく、遺伝子にインプットされています。そこでF1の株同士を交配させると、緑色の葉を持つ株も誕生します。劣性遺伝子同士が掛け合わさることで起きる現象です。これがF2世代です。ここで選別作業に入ります。自分が思った色を出している株のみを選んで、他の株は外します。こうやってF３、F４と交配していきより理想の色に近い色が出やすい株を作出します。実際は色の濃度を上げるため、そこに別のエケベリアを混ぜたりもしますので、もっと複雑にはなってきます。これで色作りはひと段落です。ここからは戻し作業に入ります。交配種は両者の形状を遺伝しているため、形のバラつきが多いです。いわゆるボヤけた形です。そこで今度はF1世代を作った親株と交配させて、親の形に戻していきます。そうして形と色が安定して出るようになったら完成です。最低でも10年はかかるでしょうね

@さとみ 最近はエケベリアを交配して、たまたま生まれた綺麗な形の株を、品種名までつけて販売する業者や愛好家が増えました。本来新品種は完成までに時間がかかるのです。そういった方から購入した株から、優秀な株が生まれてくる確率は非常に低いです。個人で交配種を販売している愛好家、明らかに選別をしていないF1世代を販売する愛好家にはお気をつけください。

@たなか さん
とても細かく説明してくださってありがとうございます。勉強になります。
長い年月がかかるのですね。
最近の多肉ブームで更にそういう方が増えたのでしょうか。
私も安易に購入した1人かもしれないです。
家には違う名前だけど似たような判別が難しい苗があります。それと何処かで斑入り品種の葉挿しを購入し、先祖返りして斑入りがなくなっても購入時の名前の斑入りとして販売している人もいると聞いたことがあります。
多肉初心者の私にとって日々勉強です。
ありがとうございます😊

@さとみ 補足です。実際は親株の段階から交配種を使ったりしますので、F1の時点で色のバラつきはでます。原種を使ってもバラつきはでます。またわかりやすくするために省略しましたが、形の選別はF1世代から始まります。私の書いた交配の方法は数ある方法のひとつに過ぎず、変異で生まれた変わった形をそのまま継承させる方法や、戻しをせず安定させる方法、形状継承にまったく別のエケベリアを使う方法もあります。

　金魚なんかは選別作業をしないと、段々先祖のフナに近い色形に戻っていってしまいます。交配種はそういった不安定な存在なので、常に選別作業を必要とします。そこであぶれた株はたまに札なしで売ってたりしますね。なので札落ち株を個人で特定して名前をつけてしまうのも、実は混乱をきたす行為だったりします。GSの「名前をおしえて」のタグは、交配種が多いエケベリアやハオルチアには、使わないほうが無難かもしれません。

　斑入りは確かに難しいですね。遺伝の優性順位が非常に低いので、なかなか固定させることができません。葉挿しで斑が消えてしまうことはよくあることです。遺伝で獲得した斑の場合は、交配でまた出現する可能性もなくもないですが、環境で出現した負はそのまま消えてしまうでしょう。

　長々としつれいしました。

@たなか さん
札落ちの本当の意味も教えていただきありがとうございます(*'ω'*)
奥が深すぎます。
交配は趣味の範囲を超えた作業だと思います。
私がお世話になっているサボテンを育てている方も苗を買って眺めて楽しむのが1番だよと言っていました。
いつでも見れるようにこちらクリップしておきます。