米利堅刈萱(メリケンカルカヤ)

イネ科メリケンカルカヤ属の多年草。1940年代に渡来したとされる北アメリカ原産の帰化植物。第二次世界大戦後、愛知県で見いだされ、現在では関東地方以西に広く分布する。日当たりのよい草地、芝生、やや湿った空き地などに生える。しっかり根を張るため一度生えると草取りは難しい。葉は長さ3～6㎜の線形。花期は9～11月。花序は葉腋につき、2～4個の枝を散形状にだす。小穂のつく軸には毛が多く、小穂は2個が対になるが1個は退化して柄のみになり長い毛がある。残った小穂に小花は2個だが1個のみ結実。長毛は種子を風に飛ばす役目をする。在来種のオガルカヤ、メガルカヤとは別属。

アメリカンを米国人が発音すると、日本人の耳には『ア』が聞こえにくく、『メリケン』と聞こえた。それで、メリケン粉などの言葉が生まれた。茎は根元から上へ直線状に伸びる。それで、オガルカヤやメガルカヤとよく似た草に見えた。それでカルカヤがついた。

出典『日本帰化植物写真図鑑』『草木の種子と果実』『野草の名前』