普段行かないコンビニに
立ち寄り僕は店員さんに
告げる『○番を一つ』と

店員さんは僕に背を向け
背後に並んだ１００種を
超える銘柄の中から僕の
指定した煙草を手にする

『年齢確認を』未成年の
喫煙を防ぐために今では
当たり前の儀式となった
画面に表示される２０歳
以上です【はい】を押す

『いえ、お客様の身分証
で年齢確認をさせて…』

僕は『あ〜そっちね』と
手慣れた手つきで財布の
中から免許証を取り出す

先にレジでタバコを購入
したおじさんに身分証を
提示させてはいなかった

すなわち店員さんは僕を
未成年なのかもしれない
そう判断した末の対応だ

僕は免許証を店員さんに
見せる際に言葉を添える

『３６歳ってバレる〜』

もちろん提示した免許証
に記載された生年月日も
その年齢が記されている

ポカンとする店員さんは
その後醸し出すオーラが
お若いとフォローに入る

僕は別に身分証の提出を
求められてもイヤな気に
なることはない…むしろ
確認業務を怠らないその
店員さんに好感を持てる

吸っている煙草はバニラ
の香りが漂うキャスター
今は頭にウィンストンと
付くようになった銘柄だ

僕は会計を済ませし去り
際に店員さんにこう言う

『バニラ系のタバコ吸う
くらいなら牛乳を飲んで
背伸ばしたらよかった』

僕の中のジョークである
マスク越しで店員さんに
気づかれることはないが
ほんのりと赤らめた頬を
悟られることのないよう
足早にコンビニを去った

相手が笑えるか愛想笑い
になるか微妙なやり取り
だが…些細なやり取りが
印象に残り次にその店で
その店員さんなら結構な
確率で覚えてくれている


要するに僕は背が低い…
小学生の時の背の順では
だいたい皆んなと違った
ポーズで前に習えをした

腰に手を当てるのが定番

クラスや学年で一番背が
低い…コンプレックスに
感じながら過ごしていた

親に『牛乳買ってきて』
と頼み買ってきてくれた
牛乳を一気に飲み干した

そしてすぐに吐いていた

コンプレックスは背だけ
ではなかった。クラスに
好きな女の子がいたけど

私の好きな男性のタイプ
そんな話をした時のこと

『目は一重瞼がいいな』

僕の目は該当しなかった
びっくりするほど二重瞼
ぱちくりおめめの二重だ

それに加えまつ毛も長い

背が低いことの嫌悪感が
なくなったのはいつか？
高校生になった頃だろう

ちっちゃい見た目と人を
笑わせる事が好きだった
事が重なりこれが自分だ

その当時は個性とまでは
思ってなかったがそれが
僕自身のキャラとなって
成立…いや確立していた

それとこの投稿したピク
なんの関係があるのか？

第二話に続く(๑و•̀ω•́)و