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「トマトが赤くなると医者が青くなる」といわれるほど、完熟したトマト(ミニトマト)には栄養が豊富に含まれていることで知られています。また、野菜の中でも収穫までの栽培工程がかんたんであることから、家庭菜園でも人気があります。ただし、まれにトマトの実が赤くならない、黄色や青いままになってしまう場合があります。ここでは、トマトが赤くならない原因やその場合の対処法などを詳しくご紹介します。
トマトを栽培していると、まず緑色の実がなります。その後、徐々に赤色へと変化していきますが、このメカニズムをご存知でしょうか。
実は、トマトにはもともと葉緑素と呼ばれる緑色の色素が含まれているため、緑色をしています。そして、成長するとともに太陽の光を浴びることで、リコピンなどの栄養素をつくりだし、この葉緑素は破壊されていきます。
リコピンには赤い色素が含まれるため、徐々にトマトは赤く変化していくのです。
また、トマトの実が赤くなることで、鳥などの目につきやすくなり、彼らに食べられることで種を遠くまで運んでもらえるようになります。
こうした自然の繁殖能力も影響しているのではないかと考えられています。
おうちで育てているトマトが赤くならない原因には、以下の3つが考えられます。
トマトは前述にもある通り、十分な日光に当てることが成長を促進する上でとても大切となります。また、トマトの成長には、安定した20℃以上の気温が必要となります。
ただし、その年や地域によって、天気や気温などの気象条件は毎年異なります。収穫時期はあくまで目安ですので、栽培している期間の気象条件をよく観察し、日光や気温が不足していると考えられる場合は、もう少し様子を見てみましょう。
トマトは肥料が多すぎると、葉がどんどんと大きくなってしまい、実がなる場所に日光が当たらなくなってしまいます。
また、トマトは加湿を苦手とするので、水のやりすぎにも注意が必要です。
美味しいトマトの実を収穫するには、わき芽かきが重要な作業となります。わき芽を摘むことによって、実に栄養がしっかりと行きわたります。また、風通しもよくなり、日光不足の解消にもつながります。
トマトが赤くならないときは、わき芽かきや摘果、摘芯がきちんとできているかを確認しましょう。
トマトが赤くなるまでにかかる日数は、ミニトマトや中玉トマトであれば約40日、大玉トマトであれば約50日といわれています。
ただし、これはそのときの気象条件によっても左右されますので、正確に把握したい場合は積算温度を参考にするといいでしょう。トマトは、実がなってから収穫の頃合いになるまでに合計900℃程度の気温が必要といわれています。つまり、気温25℃の日が36日続けば、25℃×36日=900℃で収穫の頃合いだということになります。
着色促進剤を使用することで、着果および着色を促進させることができます。製品によって使用方法などは異なりますので、これを使用する場合はよく注意事項を読んだ上で散布しましょう。
農薬の使用を避けたいという場合は、葉かきを行ってみてください。
葉かきとは、株への日当たりと風通しをよくするために、葉を摘む作業のことをいいます。トマトが赤くならない場合は、実がなっているより下についている葉を全て手で摘んでみましょう。
トマトが赤くならない原因について説明してきましたが、基本的にはトマトの栽培はとても簡単です。
初心者の方は、とにかく十分な日当たりとわき芽かきなどの手入れを重点的に行ってみてください。そうすることで、真っ赤な美味しいトマトを収穫できるはずです。
もし実が赤くならなくなった場合は、これらのうちのどれが原因かを見極め、焦らず対処してあげてくださいね。また、品種によっては赤くならないものもあるので注意しましょう。
GreenSnap編集部