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アロマとしても人気なラベンダーは、ハーブの中でも特に有名ですよね。ただし同じラベンダーでも、種類や品種によって花の形や香りに大きな違いがあります。ここでは、そんなラベンダーの種類分けの方法や代表的な品種について解説しています。
ラベンダーはシソ科ラベンダー属の植物で、地中海沿岸が原産です。ハーブとして古代エジプトやギリシアなどで古くから薬などに用いられてきました。
日本では、江戸時代にはすでに入ってきていたとされ、西洋薬物書に「ラーヘンデル」、「ラーヘンデル油」という記載があったといわれています。現代においても、ラベンダーは香りがよいため、アロマオイルなどにもよく使われます。
ラベンダーの草丈は、だいたい30cm〜1m程度で、花は紫色が有名ですが、実は白やピンクの花を咲かせる種類もあります。
また、多くのラベンダーには花、葉、茎に短い毛が生えていて、フカフカとした印象を与えてくれます。この毛の隙間に精油を出す腺があります。この香りで蜂が寄ってくるのです。
ラベンダーは20種類はあるとされていて、それぞれ系統によってわけられていて、それぞれの系統で香りや花の特徴の違いがあります。
とくに有名なのは、以下のような系統のラベンダーです。
いろいろと使い道が多いラベンダーですが、じつは系統によって向き不向きがあります。
お菓子や調味料などの食用として使うなら、香りが強いアングスティフォリア系ラベンダーがおすすめ。
リースやドライフラワーなどのインテリア雑貨用なら、香りが強くて花が大きいラバンディン系か、花数が多いプテロストエカス系ラベンダーがおすすめです。
もちろん、向いているだけであってどの系統のラベンダーも食用観賞用に楽しめます。ただし、食用とする場合は肥料や農薬などは必ずハーブ用か野菜用のものを使いましょう。
次に、ラベンダーの代表的な種類・品種をご紹介します。
フレンチラベンダーは「ストエカス系」で、うさぎの耳のような見た目をしているのが特徴です。
耐暑性があり、育てやすさはありますが、耐寒性はやや弱めです。あたたかい地域であれば、より栽培しやすいでしょう。
イングリッシュラベンダーは「アングスティフォリア系」で、コモンラベンダーとも呼ばれています。フランスのプロバンス地方原産です。花は紫色が濃くて、粒状のコロコロした形をしています。また、香りが強いのも特徴の一つ。
ただし、寒さには強い一方、高温多湿に弱いため、暑い地域では夏は別の場所に移すなど対策が必要です。
レースラベンダーは「プテロストエカス系」で、葉がレースのように細かな切れ込みがある特徴があります。香りは弱いのですが、見た目が美しいことから鑑賞用として親しまれています。
寒さには弱く、冬は室内などに移す対策が必要です。
ラベンダー・グロッソは「ラヴァンディン系」の人気品種で、スタイリッシュですっきりとした花姿が特徴です。寒さににも強く、日本でも冬越ししやすいです。
草丈は160cm前後と高性で、香り高いのですが、食用ハーブには不向きなので、観賞用として育てるのがおすすめです。
ラベンダー・メルローは「スパイカ系」のラベンダーで、幅広でギザギザした白斑入りの葉が特徴的です。花が咲いていないときでもカラーリーフとしてお庭を彩ってくれます。
草丈は90cm前後で、食用ハーブには不向きです。葉は触れるとスパイシーな香りが広がります。
デンタータラベンダーは「デンタータ系」で、ほかのラベンダーと比べて紫色が薄いという特徴があります。ローズマリーのような形の、模様がある葉も特徴的です。春と冬に開花をするので、長く花を楽しめます。
暑さには強いものの寒さを苦手とするため、冬は防寒して冬越ししましょう。
ラバンディンラベンダーは「ラディンバン系」で、スパイクラベンダーとアングスティフォリア系を混ぜて誕生した品種です。茎が太いのが特徴で、花かんむりやブーケなどにアレンジされやすいです。
暑さにも強く、さらに冬の寒さにも強いことから栽培しやすいラベンダーと言えます。
富良野ラベンダーは「イングリッシュラベンダー」の一種で、こちらは商品名です。北海道の富良野ラベンダー畑が有名ですよね。
花弁が大きく、ほかのラベンダー同様穂状に咲きますが、花の大きさがしっかりしているのが特徴的です。
スパイクラベンダーは「アングスティフォリア系統」で、香りが強く、すっきりしていることから「男のラベンダー」とも呼ばれることがあります。
耐暑性があるため、日本の高温多湿な夏でも地植えしやすい種類といえます。
ラベンダーには系統によってさまざまな種類があり、香りの強さや花の大きさも異なります。お庭にどんな色のラベンダーを植えたいのか、香りを楽しみたいのか、アレンジしたいのかでもぴったりの種類は異なりますので、目的に合わせて選んでくださいね。
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松原真理子
GreenSnap編集部