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こんにちは、三上真史です。
この連載では植物のお悩みQ&Aをお送りしていますが、今回は番外編として観葉植物の冬越しのコツについてご紹介していきます!
大切な観葉植物、正しい冬の管理方法で冬越しさせてあげましょう!
観葉植物のほとんどは1年中暖かい熱帯に自生しているので、日本のような寒い冬は苦手です。
そんな苦手な冬に対して植物はどうするかというと、じつは「冬眠(=休眠期)」をするんです。
この時期は春夏とお手入れ方法を変えて、正しく冬越しをさせないと枯れてしまうこともあります。そうならないためにも、とくに気をつけたい水やりと置き場所についてコツをお伝えしますね!
観葉植物は休眠期中の寒い冬、根から水を吸い上げる力も弱まります。
そのため春〜秋の生長期と同じように水やりをしてしまうと土が湿った時間が長くなり、根腐れを起こす可能性が高くなるので、気をつけないといけません。
鉢の中の土が乾いている状態と、湿っている状態の「メリハリ」をしっかりとつくるようにしましょう。
基本の水やり方法ですが、タイミングは指で土の表面をぐぐっと押すなどして土が乾いているのを確認してから。土全体に水が行き渡るまでたっぷりと与えるのが正しい方法ですが、冬の水やりに関しては乾いたのを確認してから、さらに3日くらい経ってからやるという感じです。
観葉植物によっては、冬場に葉が黄色くなったり落ちたりするので心配になるかもしれません。ですが、それは植物自体が光合成などの活動を抑えて、自ら葉の量を調節して寒い冬を乗り越えようと頑張っているからこそ起きる現象でもあります。
それを水が足りないからだと勘違いしてたくさん与えてしまい、逆に根腐れで枯らしてしまうということが多くありますのでご注意ください。
むしろ冬に乾燥気味に管理することは、植物がもともと備えている丈夫な性質を引き出し、耐寒性を高めることへも繋がります。
ちなみに、暖房によって部屋自体が乾燥している場合は、極端に葉が乾燥していってしまうため注意が必要です。そもそも暖房による冬の乾燥は僕ら人間にとっても困りものですよね。
そこでおすすめなのは加湿器です。
加湿器で適度な湿度を保つこと=観葉植物にとっても快適な環境となります。または霧吹きなどで葉にも水をかける葉水というお手入れをするようにしてください。
冬の水道水をそのまま与えてしまうと、水温が冷たすぎて根への負担がとても大きくなってしまうのです。
多くが熱帯植物である観葉植物にとって、日本の冬の水は本来経験のない冷たさですので、なるべく20~30度ほどの常温の水を与えるようにしてくださいね。
時間帯も、冷え込む早朝や夜ではなく、日中、できれば午前中の暖かい時間にやるようにしましょう。
休眠期間の冬と言えど、観葉植物はしっかりと生きていますので日光は必須です。室内の場合、日の当たる窓辺に置くようにしましょう。
そこで注意すべきは昼夜の寒暖差です。
夜の窓辺は特に冷え込みますので夜間は可能であれば窓から離すように移動させてくださいね。
それと暖房の風が直接当たらないように気をつけましょう。急激な乾燥でやられてしまいますので。
観葉植物の種類によって耐寒性が異なりますので、GreenSnapアプリで検索して育てているものがどれぐらいの寒さに耐えられるのか調べてくださいね。
お住まいの地域の気温によりますが耐寒性の弱いものは冬は室内の日の当たる窓辺へ、耐えられるものであれば冬でも外で育てることも可能です。
観葉植物の冬のお手入れでNGなのはこの3つです。
観葉植物は、休眠期である寒い冬の時期に肥料を与えてしまうと根が肥料を吸収できず、むしろ肥料焼けを起こして弱ってしまう可能性があるので冬は肥料を与えないでください。肥料は生長期である暖かい春になってからやるようにしましょう。
同様に剪定と植え替えも冬はやらないでくださいね。新たな芽や根を成長させる力が弱いため、ダメージを受けたまま弱ってしまう恐れがありますので、どちらもやはり生長期である春になってからおこなうようにしましょう!
気をつけるべきポイントをいろいろと書かせていただきましたが、観葉植物の冬の管理はとても楽で簡単なんです。
水やりは頻度が少なくて済みますし、肥料や植え替え、剪定もする必要がありません。置き場所も、分かりやすく言えば僕ら人間が快適に過ごせる場所が観葉植物にとっても快適な温度と湿度なわけです。あとは日光に当てるようにすればOK。
ぜひ観葉植物を家族の一員だと思って、一緒に楽しく冬をお過ごしくださいね。
このコラムは隔週連載で、植物の育て方の相談やお悩みに答えています。
次回は冬のおしゃれなお花、クリスマスローズについて、みなさんから寄せられたお悩みについてお答えしていくので、お楽しみに!
次回の配信は1/8(土)です。お楽しみに
三上 真史