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八ヶ岳南麓の一覧

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一筆狼
乳茸刺。(長文) 食用きのこのベニタケ科のチチタケをこの花茎に刺して持ち帰ったところから、チダケサシと命名されたことになっている。 しかし、「野草の名前(山渓社)」によると、命名者の想像の産物にすぎないとの説を採用している。チチタケは採取したり、強く握ったりすると、乳液がかなり出るようだ。そのためカゴなどに入れて歩くと乳液だらけになりやすく、刺した状態で持ち歩けば、ちょっと触れても割れて落ちてしまうらしい。キノコ採りの人はまず刺さなかったと見ている。童話の世界ではサルやクマが担いでいても絵になるが。 標高千メートルの八ヶ岳南麓の草っ原や林縁にいまニョキニョキと花穂が出ていて目を和ませてくれる。真っ直ぐな立ち姿は見ていて気持ちよく、こちらまで背筋がスッと伸びる。花は薄ピンクで清楚、かつ華やかさも併せ持つ。 近縁のハナチダケサシは標高がもっと高く、小葉の先端がとがり、花は白でチダケサシより花が多く、密集している。 栽培種のアスチルベは、花がふわふわとして色も赤、濃いピンク、白とあり、明らかに鑑賞に耐える豪華さがある。園芸の世界ではアスチルベは「チダケサシ属の栽培品種の一群」で通用しているようだ。 こんどシイタケにチダケサシを刺して、酔狂にも食卓に出してみようかと思う。
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一筆狼
熊谷草。八ヶ岳南麓のこの辺りで、自生しているところはここしか知らない。知人の庭だが、樹林の下に群生している。 クマガイソウは花の中心に球状の唇弁があり、それを源氏の武将、熊谷二郎直実(なおざね)の背負っていた防具の母衣(ほろ)に見立てている。母衣は威嚇と後方からの流れ矢を防ぐらしい。 唇弁は袋状になって縁が内側に巻き込んでいる。マルハナバチなどの花蜂が、唇弁の中央から侵入し、上部から出るような構造で、そのとき花粉が付着する。別のクマガイソウに行って受粉させる。 巧妙な仕組みで蜜があるように見せかけながら、実は蜜腺がない。花粉を運ぶ送粉者に蜜の報酬を与えない「無報酬花」と呼ばれている。昆虫を騙しているのである。 似ているアツモリソウは、花がピンク、葉が楕円形で、クマガイソウの花は淡紅紫色、葉が扇型。 一ノ谷の戦いで平家の平敦盛(あつもり)を直実が討ち取った。弱冠16歳だったこともあり、直実はのちに武士を捨て僧籍に入る。クマガイソウとアツモリソウは同じアツモリソウ属で菩提を弔っているのだろう。 ただクマガイソウが昆虫を騙しているのが、平家物語の哀感にどうも合わない。武士の非情さととらえるべきなのだろうか。
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