ガーデンベア物語🧸🌼
〜第2章〜

「まかせて！きみは散歩に出かけたいのかな？」

得意げに差し出したベアの手に、バラの花は手品のようにフワッと移ることが出来ました。

そう、ガーデンの妖精は花や植物を生きたまま体に植えることが出来るのです。

「あら、ステキ!あのね、ガーデンベア。私、緑くんに会いたいの。」

「み・ど・り・くん⁇緑くんって、どこにいる人なんだい⁇」

「私がいたおうちに住んでいた人なの。秋から冬の間、私が眠っていて、1年ぶりに目を覚ましたら、引っ越しちゃったみたいなの。」

「そうなんだぁ。」

「私、緑くんが大好きなの。彼はやせっぽちで背が高くて緑のメガネをかけてるの。春に庭で私が咲くと話しかけてくれたり、私の絵を描いたりしてくれたの。とても嬉しかったなぁ。」

バラの花はまぶしそうに1年前を思い出しました…。

「バラ君、ボクには好きな人がいてね。来年キミが咲く頃、キミをプレゼントしてプロポーズしたいんだ。いいかなぁ⁇」と緑くん。

バラの花は、ちょっと考えてからこたえました。
「いいよ。」

「ねぇ、ガーデンベア。私、緑くんを探し出して約束を守りたい!」

「よし!付き合うよ。一緒に探そう!」

さぁ、緑くんの行方を探して、ガーデンベアとバラの花の小さな冒険が始まりました!


picは昨年の赤レンガ倉庫のガーデンベアです🌼