ただの雑草にしか見えない食虫植物のブロッキニア・レズクタ。


南米のギアナ高地に固有するパイナップル科の食虫植物。

いわゆるタンクブロメリアの一つで、筒状に変化した株の中心部に雨水を溜め獲物を捕らえる原始的な食虫植物だと言われています。

パッと見は地味ぃ〜なビルベルギア、もしくは太短いネギって感じで、あの手この手で趣向を凝らしている他の食虫植物たちに比べると非常にシンプルで素朴な外見をしていますね。

食虫植物じゃなきゃ栽培してないであろう植物ランキング第１位、心の何処かでは食虫植物だとは認めてない植物ランキング第１位、やる気のない食虫植物ランキング第１位を獲得しているとかしてないとか。

個人的には全てのタンクブロメリアに食虫植物の可能性があると思うのですがどういう訳かパイナップル科の中で食虫植物とされているのはこの種を含む数種類のみで、その全てが南米のギアナ高地に自生しているようですね。


栽培下では緑色の地味ぃ〜な姿で捕虫行動もあまり見られませんが自生地では強烈な紫外線を浴びて株全体が美しいレモンイエローに染まり、手段は不明ですがアリなどの小さな虫を大量に誘引・捕獲しているみたいです。

目立つ色になることで虫の興味を引いているとか甘い香りを出しているとか言われますが実際のところはよく分かっておらず、シンプルなわりに何だかんだ意外とミステリアスな食虫植物だと思いますね。

我が家では稀に小さなトビムシを捕食していることはありますがコレが故意によるものなのか偶然なのか？
少なくとも自生地のようにアリを爆食いしているシーンに出会ったことはまだ無いですね。

南米に生息する特定種のアリをターゲットにしているのかもしれませんし、その辺が非常に興味深いところだと思います。


耐寒性は低いですがその他は特に気難しいこともなく、同じギアナ高地原産のヘリアンフォラに比べれば遥かに育て易いものだと言えますね。

タンクブロメリアのくせに鉢内の水切れに弱いというよく分からない体質なので、深さのある鉢にミズゴケやピート系のミックスコンポストで植え付けると管理しやすいと思います。