日向水木(ヒュウガミズキ)

マンサク科トサミズキ属の落葉低木。山地に自生し、庭や公園にも植えられる。江戸時代中頃から園芸植物として鑑賞されていた。土佐水木(トサミズキ)に似るが、葉も花も全てにおいてトサミズキを小さくしたタイプ。花期は3～4月。花は葉が出る前に咲く。2～3個の花が穂状に垂れ下がるので、花穂は短く1.5㎝ほど。5花弁で、雄しべは花弁より短いので、黄色の葯が外に出ない。質の薄い葉は長さ2～3㎝と小さく、葉脈が目立つ。

名前は、戦国武将の明智日向守(ひゅうがのかみ)光秀の所領だった丹波地方に本種が多かったことに由来するという説がある。

出典『樹木の事典 600種』『葉っぱで見わけ五感で楽しむ樹木図鑑』