わが家の柴犬は3年ほど前の3月、私のおばあちゃんが亡くなって、一緒に住んでいたわけでもないのに、なんだか寂しすぎて、ほとんど衝動的にお迎えした犬だ。
名前はおばあちゃんの名前から一文字もらっている。

今年のお正月、父が亡くなった。
信じられないかもしれないが、人は元旦にも亡くなるのだ。
『今年のお正月は帰らないからね』と私はずいぶん前から母にそう宣言していた。
特に用事があったわけではないけど、父は入院はしていたがそんなに容態が悪い訳ではなかったし、実家と家と行ったり来たりの連続に仕事にお花と、少し疲れていた私はお正月ゆっくり過ごしたかった。
年が明けてから1月の末か、2月頃に会いに行こうと思っていた。
その時患っていた病気が治ったら、1月に入る施設も決まっていた。

12月の半ばくらいに、父があまり食事を取れていないと聞いた。ちょうどその頃、お花の先輩から『会いに行けるときは行っておいた方が良いよ。私はお母さんとコロナ禍で全然会えないままお別れしたから』と言われた。
その言葉を聞いて、やっぱり帰ろうと思い、私は1月3日の新幹線のチケットを買った。

結果間に合わなかった。
私はいつも間が悪い…奈良にある、まんなおし地蔵にお参りに行ったが治らない位間が悪い。

今日で二週間程経ったが、今の気持ちは寂しいとかではなく、なんだかフワフワしている。
長く夢を見ているような、そんな感じ。

冒頭の話に戻るけど、柴犬がもう一匹増えたとか、そういう話にはならなかった。
悲しくても寂しくても、ボーッとしたくても日常はやってくるし、犬はそんなことお構いなしに『かまって💕』って言ってくるし、朝夕のさんぽは必ず行かねばならんのです。
さんぽに行ったら友だちと会って、家にいたら泣いたりしている私なのに、友だちとバカ話しながらゲラゲラ笑っている。

犬は、私の悲しみとか寂しさを少し食べてくれている気がする🐕‍🦺

写真は実家の鉢植えカランコエ🌼