山吹升麻(ヤマブキショウマ)

バラ科ヤマブキショウマ属の多年草。山地の岩場や礫混じりの草地に生える。葉は2回3出羽状複葉で、小葉は卵形で長さ3〜10㎝、先は尾状に尖り、欠刻と鋸歯があり、ヤマブキに似た多数の平行脈がある。花期は6～8月。雌雄異株。円錐花序を出し、各円錐の総状花序に白色の小さな花を多数つける。雄株は派手、雌株は地味。雌花の花弁はへら形で5個。雌しべの花柱3個。心皮3個は離れている。

落葉低木の山吹(ヤマブキ)の葉と比べ、形、側脈、鋸歯が似ているのでヤマブキの名前がついた。ショウマはトリアシショウマに草姿が似ることから。ショウマがつく草には、ユキノシタ科でアカショウマ、トリアシショウマなど。キンポウゲ科ではサラシナショウマ、レンゲショウマなどがある。


よく似た鳥脚升麻(トリアシショウマ)との違いは次の通り。

ヤマブキショウマ
・バラ科
・雌雄異株
・葉にはヤマブキに似た平行脈がある

トリアシショウマ
・ユキノシタ科
・葉の葉脈が平行に出ない
・葉の基部はハート形で葉幅は広い

出典『山に咲く花』『夏の野草』『四季の野の花図鑑』『薬草の呟き』『野草の名前 夏』