鬼田平子(オニタビラコ)

キク科オニタビラコ属の越年草。道端や公園、庭のすみなどに生える。根本から放射状に出る根生葉が特徴。葉は深く切れ込む。茎や葉を切ると白い乳液が出る。草丈は１mにもなる。花期は４～１０月だが、暖地ではほぼ１年中咲く。まっすぐな茎の先に７～８㎜の黄色い頭花を多数つける。外見や生活スタイルの違いから、アカオニタビラコとアオオニタビラコの２つに分けることもある。アカオニタビラコは畑地や野原に生え、葉の赤みが強く、春に太い茎を一本立ちさせて開花する傾向がある。一方のアオオニタビラコは市街地の道端に多く、葉は深緑色で光沢があり、細い茎を何本も出して花はほぼ周年だらだらと咲く。しばしば両者の中間型も見られる。花の後には白い綿毛が飛び、あちこちに広がる。冬も葉は枯れず、地面に放射状に広がったロゼットで冬を越す。

名前の『鬼』は大きいとか、少し紫色を帯びているという意味。『田平子』は田んぼのあぜ道などに葉が放射状に平らに生えることから、田んぼに平らに咲く草という意味。

出典『散歩の草花図鑑』『色で見わけ五感で楽しむ野草図鑑』『野草の名前』