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デイジー
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so.ra
2025/02/24
so・raの小さな物語
** たぬき桜 ** その 11
わずか15軒の小さな村だったが、健太の隣の家にも同い年の男の子が産まれ、名前を一彦と言った。
村の人たちは、子供が増えたとそれは喜んだ。
2人は、まだ口が回らず、ちゃん付けで互いを呼べなかった頃の呼び方のまま、ケンチ、カズチと互いを呼びあい、家の手伝いの時間以外は、朝から晩まで兄弟のように一緒に過ごしていた。そして、同い年の子供を授かったこともあり、2人の親も互いの家を行き来して仲良くしていたのだった。
健太が狸の子を連れ帰った翌朝、いつものように一緒に学校へ向かう道を歩きながら、一彦が健太に尋ねた。
ケンチ、昨日、お前の母ちゃんが
うちの子がこんなに暗くなったけどまだ帰らないって、心配してうちに聞きに来たぞ。お前、昨日どこに行ってたんだ?
一彦の思いがけない言葉に、健太の心臓の鼓動が早くなった。
しまった。母ちゃんが余計なことを…。健太は慌てたが、とっさに
落とし物を探してたんだよ
と嘘をついた。
ふうん。何を落としたん?
…で、見つかったの?
ひょっとしたら、父と一緒に帰るところを見られたかもしれない。何て答えよう。健太の心臓は早鐘のように鳴ったが、ドキドキを悟られないよう、健太は笑いながら答えた。
自転車の鍵だよ。
うっかり上着のポケットに入れてたのを忘れて、畑に落としたかもって…ずっと探してたんだ。きちんとしてないからだと、久しぶりに父ちゃんに叱られた。あはは…。
なぁんだ。そうか。
まぁ、見つかって良かったな。
幼馴染みだから、健太の言葉に何か引っ掛かるものを感じたのか、一彦が何か言いたそうな顔をした。
そんな一彦の様子を見た健太は、話を早々に打ち切るため、学校までかけっこだ!!と駆け出し、おい待てよ!と一彦が後を追いかけ話はそこまでとなった。
それは、健太と一彦のいつもと同じ風景だったが、その風景はいつもの輝きを失って、何かが変わってしまったことを健太は感じていたのだった。
🌱🌱🌱
今日のお花 デイジー
2022年1月のサイシャインの花壇のお花です。寒風に負けず咲くデイジーの花🌸が、小さな灯りのようで素敵でした。2月も残り4日✨春が待ち遠しいですね。
風が冷たいです。どうぞ暖かくしてお過ごしください。
ハッピー
2025/02/25
こんばんは。💞
お久しぶりです。
「たぬき桜」とても楽しみにしながら読ませていただいています。
大人の懐かしい物語として嬉しいく思います。
今後の展開・・・
無理せずに続けていただきますようにお願いいたします。
🙇🙇🙇
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so.ra
2025/02/25
@ハッピー
さん
こんばんは😊
いつも見てくださり、ありがとうございます。冬ごもりしている間に、時間がビュンビュン過ぎて、仕事を離れてから2度めの春。。たくさん時間はあったのに、体がついていかなくて…もう、時間を無駄にしたくないなと、焦りを感じたりしています😅
殻を破って芽吹こうとする春においてけぼりにならないように、氣持ちを引き締めて頑張りたいなと思ってます(*^^*) どうぞよろしくお願いいたします🙇
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so.ra
お出かけ先で出逢った花にとても感動して、こんな感動をどこかに残したいと始めたGSでした。花に添える言葉が上手く書けなくて、それなら575とか、詩にすれば書けるかなと、詩を書くようになりました。でも、私はやっぱり口べたで、どうしようもない天然で‥。ちゃんと届けたい想いが言葉にできなくて‥。何度も、自己嫌悪にもう投稿をやめてしまおうと思ったりもしました。(一度止めて、このアカウントは再開したものです)でも、そんなとき、今はおほしさまになってしまった天美ちゃんが、初めて私の言葉を書きとめてくれて‥私は言葉を紡ぐ人になりたいと思いました。そして、挫折しそうになるたびに、みんなが声をかけてくれて‥そんなみんなの暖かさに支えられて続けてこれました。いつも、こんな私にいいね!をくれるみんな、心からありがとうございます。みんなが今日も明日もずっとずっと幸せでいられますように🍀
キーワード
今日のお花
GSの繋がりに感謝♡
小さな物語
so・raの小さな物語
たぬき桜
健太応援団
健太の冒険
植物
デイジー
** たぬき桜 ** その 11
わずか15軒の小さな村だったが、健太の隣の家にも同い年の男の子が産まれ、名前を一彦と言った。
村の人たちは、子供が増えたとそれは喜んだ。
2人は、まだ口が回らず、ちゃん付けで互いを呼べなかった頃の呼び方のまま、ケンチ、カズチと互いを呼びあい、家の手伝いの時間以外は、朝から晩まで兄弟のように一緒に過ごしていた。そして、同い年の子供を授かったこともあり、2人の親も互いの家を行き来して仲良くしていたのだった。
健太が狸の子を連れ帰った翌朝、いつものように一緒に学校へ向かう道を歩きながら、一彦が健太に尋ねた。
ケンチ、昨日、お前の母ちゃんが
うちの子がこんなに暗くなったけどまだ帰らないって、心配してうちに聞きに来たぞ。お前、昨日どこに行ってたんだ?
一彦の思いがけない言葉に、健太の心臓の鼓動が早くなった。
しまった。母ちゃんが余計なことを…。健太は慌てたが、とっさに
落とし物を探してたんだよ
と嘘をついた。
ふうん。何を落としたん?
…で、見つかったの?
ひょっとしたら、父と一緒に帰るところを見られたかもしれない。何て答えよう。健太の心臓は早鐘のように鳴ったが、ドキドキを悟られないよう、健太は笑いながら答えた。
自転車の鍵だよ。
うっかり上着のポケットに入れてたのを忘れて、畑に落としたかもって…ずっと探してたんだ。きちんとしてないからだと、久しぶりに父ちゃんに叱られた。あはは…。
なぁんだ。そうか。
まぁ、見つかって良かったな。
幼馴染みだから、健太の言葉に何か引っ掛かるものを感じたのか、一彦が何か言いたそうな顔をした。
そんな一彦の様子を見た健太は、話を早々に打ち切るため、学校までかけっこだ!!と駆け出し、おい待てよ!と一彦が後を追いかけ話はそこまでとなった。
それは、健太と一彦のいつもと同じ風景だったが、その風景はいつもの輝きを失って、何かが変わってしまったことを健太は感じていたのだった。
🌱🌱🌱
今日のお花 デイジー
2022年1月のサイシャインの花壇のお花です。寒風に負けず咲くデイジーの花🌸が、小さな灯りのようで素敵でした。2月も残り4日✨春が待ち遠しいですね。
風が冷たいです。どうぞ暖かくしてお過ごしください。