うちの二階の窓から夕日のみえる方角に
その小さなお家はあった

ディズニーの小さな家のように少し小高い場所に‥
裏手には樹木が生い茂り、夕方になると家の周りをコウモリが飛び回った

裏庭は日当たりが悪いに違いない

昼間もしんとしているそのお家の白壁は
夕闇が近づくにつれ、ますます白く灰色に浮かび上がり私をぞっとさせる

時々　遠くのほうでキーンだかケーンだか不気味な鳴き声のようなものが聞こえるのだが、あのお家の方角から聞こえてくるような気がしている

思い込みというのはこわいもので、そう思っていると何もかもがそういう方向に思考回路ができあがってしまう

昼間もカーテンが開かれないのは、誰にも見せたくないものがあるから‥

他と距離を置くように小高いところにぽつりんと建っている意味‥

晴れている日でも、鬱々たる気配が拭えないこと‥

想像が想像を呼びこみ、今　私の脳裏にあるのは
この景色

そして　また　あの嫌な鳴き声‥

私は、いつまでも陰気な思考から解放されないでいる


ハロウィン月間
〜ハロウィンが近づく頃の家〜

ダークハロウィンに参加します