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Shin
明日で東日本大震災から11年。 今日は一冊の本のご紹介をしたいと思います。世界文化社発行“失われた福島のバラ園”マヤ・ムーア著です。 この本には、50年近い年月をかけて創り上げられた『双葉バラ園』の震災前の写真と、震災で発生した原発事故で汚染され荒れ地へと一変させられた写真が掲載されています。 園長の岡田勝秀さんは、震災後、深い悲しみの中で生きる目標を見失ってしまいます。 しかし、一通の手紙がきっかけで、写真展が開催されることになり、来場者の涙ぐむ姿を目にし、再びバラを育てる情熱を取り戻していくことになります。 この本は、テレビで写真展の様子を見たマヤ・ムーアさんが2014年に英文で出版、2020年1月に日本語版が出版されました。 「全ての被災者に祈りとして捧げたい」「福島には世界に誇れる、素晴らしいバラ園があったことを知ってほしい」ムーアさんはこの本の最後を「このかけがえのない地球が優しい心で満たされていくことを切に願っています」との言葉で結んでいます。 そして、岡田さんは現在「もう一度、バラ園をつくってみたい」と仰っているそうです。 この本が、私を含め…被災された方々の心の痛み、便利な生活が意味するものは何かを今一度立ち止まって考えるきっかけになってくれればと思い、紹介させて頂きました。 また、ムーアさんの結びの言葉は、今の世界に目を向けると本当に切なる願いと言えます。
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225
ねこたんぽ
評論シリーズNo.86📚O. Henry【最後の一葉】 今朝の奇峰錦の姿からこの短編を思い出し、読み返したら、感動しました。泣きました( ꈨຶ ˙̫̮ ꈨຶ ) [あらすじ](未読の方、ネタバレ注意⚠️) グリニッジヴィレッジで画家としての成功を夢見て暮らしているジョンジーとスー。病膏肓に入り気力を無くしたジョンジーは窓外の木がすっかり落葉してしまったら自分の命も尽きるのだと言うようになります。その話を聞いたのが、同じアパートの階下に暮らすアル中の売れない画家ベアマン。その晩嵐が吹き荒れ、木の葉は最後の一枚に。次の夜も嵐でしたが、翌朝あの木の葉は耐え抜いているのでした。心励まされたジョンジーは生きようと決意するのですが、ベアマンは数日後に肺炎でひっそりと世を去ります。そう、あの木の葉こそ彼が嵐の中描き上げた畢生の傑作だったのです。 😹ねこ流解釈:なんといってもベアマンがカッコいい!男!いつか傑作を描いてやると嘯きつつ、彼には自分のしがない将来がある程度見えていたのではないでしょうか。それに引き換えジョンジーは若い。当時としては女性が画家として身を立てようというのも異例です。満々たる野心を抱いた若い女性をこんなことで死なせてはならじ、そんな熱い思いがベアマンを無謀な行為に駆り立て、渾身の傑作を描かせたのでしょう。一度芸術を志した以上、傑作をモノにするまでは軽々しく死を口にするな!という命を賭けたエールだったとも解釈できますね。
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234
ねこたんぽ
評論シリーズNo.85📚 アンネ・フランク【アンネの日記】 1929年6月12日、アンネはフランク夫妻の二女としてこの世に生を受けました。誕生日のプレゼントの日記帳をキティと読んで、親友に語りかけるかのように心情を綴ったアンネ。ナチのユダヤ人迫害を逃れてアムステルダムの隠れ家に潜伏してから逮捕・連行されるまでの記述が大半を占めるこの日記は、戦争、差別に警鐘を鳴らす啓蒙書の使命を必然的に帯びてきましたが、いい年齢になって初めて読んだ私には違う衝撃がありました。10代の女の子とは到底信じ難い思索の深さと文章力に圧倒されたのです。自分、親、周囲の人々を冷徹とも言えるほど客観的に見つめる視線、複雑に揺れる内面を短い言葉で鮮やかに表現する手腕、まさしく天才です。書くという行為の意味、学ぶことの素晴らしさを改めて教えられた気がします。暗鬱さは殆ど感じず、才気煥発な女の子が縦横無尽に駆け巡っているよう。そんな眩しいほどの才能が、いきなり「アンネの日記はここで終わっている」という一文でブッツリと断ち切られていることに慄然とさせられます。日記という形態の例えようもない冷酷さ。 そしてもう一つ、アンネの日記から私が感じたのは、カミュの「ペスト」から学んだのと同じ教訓、つまり、極限状況において正気を保たせるのはそれまでと同じ日常の行為を続けることだということです。戦争であれ疫病であれ、食べ、学び、冗談を言い合い、愛し合う、そうやって人は苦難を乗り越えてゆくのでしょう。
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36
しおん
最近、買って良かった植物関連の本 久々に本屋へ行き「土壌診断のきほん」を買った ついでに他の本も紹介 ある程度書店でさっと見て きほんシリーズはどれも良さそうな感じ 病害虫・農薬・土肥料は店頭で斜め読みし 知ってる範囲だったんで購入しなかったけど 書いてある内容はわかりやすいと思う 病害虫の本は店を辞めた時に以前 持ってたものを人にあげたので 代わりに買ったけど熱帯花木の範囲は少なめ まあ前持ってた本の半額だし値段なりに良いと思う 病害虫は見ると気持ちは悪いが写真の多い本の方がいい 食虫植物図鑑はあまり食虫植物は詳しくないんで購入 種類も多く分類ごとの育て方が載っているし これから色々育てたい人に良さそう 詳しくは無いんで育て方がベストかは判断できない ちょっと前に上げた植物たちの戦争 理系向きに書かれているので流し読みで 理解ができんかったので購入 植物病理の話だけど内容は面白かった mist loverは湿性植物を採取に行っている人が出した図鑑 現地の写真やとにかく種類が多いので 湿性植物の本も少ないので良い 育て方は書いていない図鑑 植物細胞工学は一般にわかりやすく書いてある 植物の生体の仕組みなどサラッと ちょっと前に花王?だったかの界面活性剤の論文で クチクラ層に興味を持って軽く分かるよう買った本 植物たちの戦争より先に読む方がいいかも あんまり写真が綺麗とかインテリア的な本は 役に立たないし買わないんで 〜mookみたいなのとはかなり毛色が違う 必要最低限をたくさん乗せているか 深く掘り下げているか いい本か悪い本かは人それぞれの価値基準だけど 一つ簡単に見分けられるのは 植物の流通価格を一緒に書いてる本は あんまり詳しい人が書いて無いことが多い 生産が増えるとすぐ値段変わるし 市場なんで時価だしね 原産地の写真集が欲しくて洋書のある書店へ行きたいが なかなか遠出する気が起こらない 本は内容スカスカな時もあるし見てから書いたい
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169
ねこたんぽ
評論シリーズNo.58🕵️‍♂️【ポーの3作】 妻がさきほどメールで教えてくれました🥰 今日10/7は「ミステリー記念日」だと。 1849年のこの日、ミステリー小説の先駆者、エドガー・アラン・ポーが亡くなったのです。江戸川乱歩の名の由来ともなった偉大な作家ポー。独断で3作選んでみます。 第三位【メエルシュトレエムに呑まれて】 北の海に突如現れて全てを呑み込む大渦巻き、メエルシュトレエム。それに巻き込まれながら急死に一生を得た男の体験談です。ポーの最大の魅力は語りの巧みさ。漂流記好きの私はグイグイ引き込まれ、いや呑み込まれました🌀 第二位【黒猫】 これは怖い🥶これこそ真のホラーです。ここに幽霊などは出てきません。夫婦と猫だけです。何が怖いって、人間の心理が怖い。怖いものが苦手な人は読まないで下さい🚨一生このイメージからは逃れられなくなります。それくらい強烈なインパクトのあるホラーです。これに匹敵するホラーは「猿の手」と「裁きの庭」だけではないでしょうか。 第一位【モルグ街の殺人】 荒唐無稽な推理小説なんですが、いろんな意味で記念碑的作品ですし、ミステリー記念日ですから、やはりこれが一位でしょう🥇素人探偵オーギュスト・デュパンが、猟奇的密室殺人を快刀乱麻の名推理で解決、警察の鼻をあかす物語です。探偵、密室、愚鈍な警察など、その後の推理小説の原型がここにあります。この作品がなければチェスタトンのブラウン神父も、オルツィの隅の老人も、ドイルのホームズも、乱歩の明智小五郎も、正史の金田一耕助も、皆んないなかったと思えば、ミステリマニアにとって本作がどれだけ大切か、推して知るべしと言わねばなりますまい。
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ねこたんぽ
評論シリーズNo.55🌹 カレル・チャペック【園芸家12カ月】 カレル・チャペック(Karel Čapek、1890年1月9日 - 1938年12月25日)はチェコの作家・ジャーナリスト、そして筋金入りの園芸家。当時オーストリア=ハンガリー帝国領であったボヘミアのマレー・スヴァトニョヴィツェという小さな町で町医者の三男として生まれます。チェコの最高学府、プラハ・カレル大学を卒業、台頭してきたナチズムを強烈に批判するジャーナリストまた作家として活動、チェコを代表する作家となり、ロボットという言葉の生みの親としても有名です。真冬のチェコ、嵐で荒れた庭の手入れをしたことが原因で風邪をひき、肺炎により死去。まだ48歳でしたが、その4カ月後、彼の死を知らないゲシュタポが襲来したことを思えば、かえって良かったのかもしれません。 ああ、【園芸家12カ月】ですか?園芸に取り憑かれた男が、園芸家として過ごす一年を月毎に語り尽くすエッセイ、というかユーモア小説、ですね。側から見れば明らかに常軌を逸しており、しばしば奇矯な行動に走る園芸家という人種を極上のユーモアで浮き彫りにしています。植物好きなら随所で「そうそう」「あるある」「分かってるねぇ、カレル」と呟くこと間違いなし。クスクス言いながら読んでいると、時折ハッ!と天啓のような言葉に巡り合うのです。私がとりわけ感動したのは11月の章の結びの部分です。秋に葉が枯れると言うけれども、それは視覚上のイリュージョンであって、実は春の萌芽をぎっしり備えている、という考えから名言が生まれます。 『未来はわたしたちの前にあるのではなく、もうここにあるのだ‥ときどきわたしたちは、水気のなくなった、いろんな過去の思い出につつまれて、すえた匂いをはなっているように思われることがある。わたしたちが現在とよぶ古い作り土のなかに、どんなにたくさんの太った白い芽がぐんぐん伸びているか‥秘められた将来の繁栄をわたしたちのなかにながめることができたとしたら、おそらくわたしたちは言うだろう。ーーおれたちのさびしさや、おれたちのうたがいなんてものは、まったくナンセンスだ。いちばん肝心なのは生きた人間であるということ、つまり育つ人間であるということだ、と。』 行き詰まり、伸び悩み、絶望しかけている人よ、お願いだから【園芸家12カ月】を読みたまえ。君の冬は春を内包していることが分かるだろう。
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40
mai
ステファノ・マンクーゾ + アレッサンドラ・ヴィオラ 著 マイケル・ポーラン 序文 久保耕司 訳 『植物は〈知性〉をもっている 20の感覚で思考する生命システム』 NHK出版 2015年 原題 'Verde Brillante: Sensibilità e intelligenza del mondo vegetale' (輝ける緑~植物界の感覚と知性) …………………………………………………………………… 上記の本を初めて読みました!とても面白かったです! ・植物の体はモジュール構造 (動物とはちがい、体の大部分を失っても生きていられる)😲 ・植物は人間のもつ5つの感覚(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)すべてをもっている😲 ・植物は記憶し、学習し、問題を解決することができる😲 ・肉食の植物も存在する😲 ・植物には湿度、水源、重力、磁場、化学物質を感知する能力がある😲 ・植物は汚染物質を無害化し、土と水をきれいにしてくれる(ファイトレメディエーション)😲 ・植物は自分の内部で電気信号、水、化学物質を使って情報を交換することができる😲 ・植物は親族と他者を区別することができる😲 ・植物は他の植物、昆虫、動物と互いに作用しあい、化学物質を使ってコミュニケーションをはかり、情報交換している😲 ・植物は、平和主義、気前がいい、誠実、策士等、様々な性格をもっている😲 …… 等々 本書には、上記のような、植物に関する興味深く刺激的な知見が、実例とともに分かりやすく紹介されています。植物ってすごい!面白い!驚きと感動がいっぱいの一冊でした。「植物は〈知性〉をもっている」。その通りだと思いました。 さらに、「おわりに」で述べられている著者の見解━━植物はロボット工学や情報科学にとってアイデアの宝庫というだけではなく、人類が抱える様々な技術問題にも数多くの革新的な解決策を提供してくれる━━には、大きな希望を感じるとともに、とてもワクワクしました!😆 この本には続編も出版されているそうです。気になります。 ステファノ・マンクーゾ 『植物は〈未来〉を知っている―9つの能力から芽生えるテクノロジー革命』 NHK出版 2018年
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