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帰化植物の一覧

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醜男
大毛蓼(オオケタデ) タデ科イヌタデ属の一年草。インドから中国にかけての原産。薬用や観賞用に栽培される。江戸時代に蛇毒の薬草として中国から導入されたが、その後は主に観賞用に栽培され、全国各地で逸出、野生化したものが見られるようになった。道端、荒れ地、河原などで見つかる。全体に剛毛があり、茎は直立して上部で分岐し、高さ1.5mほどになる。節部は肥厚する。葉は大きく、円形〜心臓形で全縁、柄があって互生する。花期は8~11月。枝先に長さ10㎝ほどの花穂をつけ、紅紫色の小花を密につける。まれに白花を咲かせる品種もある。花色が濃いピンクのものがオオベニタデ、白色から淡いピンクのものはオオケタデとして区別する考え方もある。 タデの仲間で最も大形で、葉や茎に多くの毛が生えていることが名前の由来。化膿したおでき、毒虫刺されなどに薬効があり、マムシの毒を消す効能も確認された。後に、毒ヘビの毒成分を消す効能のある『ハプテコプラ』という名前の薬がポルトガルから入り、オオケタデも同じく毒ヘビの毒成分を消すことから、同様にハプテコプラとも呼ばれた。 出典『日本帰化植物写真図鑑』『帰化&外来植物見分け方マニュアル 950種』『野草の名前 秋冬』『薬草の呟き』
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やくし
ヒメムカシヨモギvsオオアレチノギク③ ヒメもオオアレチも、撹乱地(自然災害や人為的な開発によってできた空間)に繁殖する🌱 他の植物よりも早く場所取りし、芽出し、開花&種子生産を行うが、その場所に定住するわけではない。 あくまでも【放浪種】として、いかに種子を多く作り、子孫を広めるかに注力していく。 オオアレチは、二年草(越年草)。春と秋に発芽して、葉が寒さを感知することで開花スイッチをonにする(緑体春化)。 そのため、ロゼットで冬越しして翌年夏に花が咲くまで、約2年を要する。 ヒメも、春と秋に発芽する二年草(越年草)と言われてきたが、近年の研究で、一年草の性質も持つと判明した。  秋に発芽する個体は、オオアレチと同じ緑体春化で二年草(越年草)。  一方で春に発芽する個体は“種子”が寒さを感知して開花スイッチをonにする<種子春化>の一年草。 で‥本題。 なぜこの違いが、繁殖力の差を生むのか? 二年草はロゼット状態で冬越しし、翌春に備える。  だが都市部の公園や路肩、宅地造成地のように、短期間に人手(除草や地ならし)が入る場所では、地上部に茎葉が出た状態はリスキー😥  加えて、冬季に凍結や気温平均値が氷点下になる地域‥北海道や東北の一部地域‥では、ロゼットでの冬越しは難しい🥶🥶 ヒメの一年草は、環境の変化に対応できなかった場合の予備としての役割があるのだ🌱🤨🥸 長くなったが、上記以外のヒメとオオアレチの【放浪種】としての能力も示しておく。 <自殖性が高い> ヒメは ほぼ自家受粉。 オオアレチは 僅かながら他家受粉を残している。 <種子を多産する> ヒメ 1個体につき63万〜82万個 オオアレチ 1個体につき11.5万〜31万個 <風散布の能力に優れている> オオアレチの種子の重さは、セイヨウタンポポやノボロギクの種子の1/5〜1/10。 さらにヒメの種子の重さは オオアレチの半分の重さしか無いため、僅かながら500メートル先まで到達した実験結果も。 (ごく稀に500キロメートル飛んだ記録も😱🤩) <種子に休眠性がなく発芽チャンスを逃さない> ヒメもオオアレチも種子が落ちた場所に光(太陽光)が当たれば、さっさと発芽。 すでにいる他の植物の陰なら発芽しない 余談だが、ヒメを観察していて、成長速度が1ヶ月もかからず開花する個体もありビックリ😳 どうやらヒメが持つ「発芽後から開花結実までの期間を、状況に応じて変えられる」能力のおかげらしい。 以上の能力の僅かな差も、ヒメがオオアレチよりも繁殖力において優位に立つ理由となっているが、気候や環境が変われば… 学びと観察は、続く。
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醜男
玉簾(タマスダレ)/ゼフィランサス ヒガンバナ科タマスダレ属の多年草。明治時代初期の1870年頃に観賞用として渡来したブラジル原産の帰化植物。人家周辺でしばしば逸出、野生化している。地下に直径2~3㎝のラッキョウに似た形の鱗茎から、長さ40㎝ほどの扁平で線形の葉を、秋から冬にかけて叢生する。花期は5~10月。高さ30㎝ほどの花茎をだし、直径6㎝ほどの白色の6弁の花を上向きに単生する。花は日光が十分当たると開き、夕方日が陰ると閉じ、翌日日が昇ると開く。これを数日間繰り返す。鱗茎はよく分球して群背逸する。果実は蒴果。楕円体を3つくっつけたような形。成熟すると裂開して種子を落とす。種子は果実に7~20個入る。種子はやや扁平な楕円形や卵球形で、片面が丸く反対面には鈍い稜がある。長さは6~7㎜。 タマスダレの名前は、葉が並んでいる様子を簾に見立て、花の白さを玉に例えた。同属で花色が淡紅色のサフランモドキ(江戸時代末期に渡来した帰化植物)などとまとめてゼフィランサスという属名で呼ぶことがある。 全体に有毒成分を含み、葉をニラと、鱗茎をノビルと誤食して中毒事故が起きる。症状は激しい吐き気と嘔吐、下痢による脱水性ショック。嘔吐、下痢が続くことで身体から水分が失われて、胃腸炎、呼吸不全、痙攣などを起こして死に至る。アルカロイドのリコリンはヒガンバナ科の植物の多くに含まれており、致死毒になりうるが、中毒死することが少ない。それは、催吐性があるため、たとえ口にしても胃の中のものを吐き出してしまうために、吸収される毒成分の量は少なく、大事に至ることは少ないからである。 出典『日本帰化植物写真図鑑』『帰化&外来植物見分け方マニュアル 950種』『都会の草花図鑑』『草木の種子と果実』『薬草の呟き』
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