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猫凡の俳句の一覧

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ねこたんぽ
今月もGS句会、御参加御閲覧ありがとうございました<(_ _)> 徒然なるままに感想など述べさせていただきます(敬称略)。 振り向けば落ち葉を踏みし君がいて つよし句 📝「君」とは想い人と解するのが普通でしょう。美しい恋の歌に思われます。「君」を愛犬、それとも‥といろいろ置き換えてみると全然違う趣に。 津軽より林檎の便り冬隣 種 📝友からの贈り物でしょうね。晩秋の寒さがほっと和らぐ感じ。「たより」と「となり」の音も響き合います。 雨上がり雫光らせ後の月 そらもよう 📝満月に満たないところにあわれがあるのが後の月。それが葉先や軒端の雫をきらめかせている。まさに日本人好みの風情です。 柿を剥き異郷の友に手を合わす aiko 📝今は別の土地にいる旧い友から送られた柿でしょうか。有難さと共に無沙汰を詫びる気持ちも込められているとも取れますし、亡き人を思っての句とも解せます。。 土手ありて暮色に燃ゆる曼珠沙華 ゆん 📝赤い彼岸花が土手のラインを示すように咲き乱れています。暮れ方の光で世界全てが紅に染まるような。「暮色」という単語が全てを活かしていますね。 石蕗の黄に誘われて路を知る メイ 📝初めての場所なのでしょうね。ツワブキが咲いているのに導かれるように路地を歩む。ちょっと異境に迷い込むような、楽しくも妖しくもある感覚。妻の特選句です💁🏻‍♀️ 平生の無沙汰繕う柿荷物 小菊 📝句意は日頃の無沙汰を詫びる気持ちで柿を送るということでしょうね。柿の暖色が作者の暖かい気持ちを伝えるかのようです。 霜月にようやく選ぶ日向道 risho 📝秋でも暑い昨今の季節感を上手に表現された句。十一月といえばほんの数十年前は冬の寒さでしたけれどね。妻の特選句💁🏻‍♀️ 陽の光抱き込むように蜜柑生る risho 📝蜜柑の色の表現として実に相応しいですよね。私の特選句です😻 山紅葉ひととき光り散りゆけり 野菊 📝モミジの輝かんばかりの紅葉は本当に短期間ですし、惜しむ気持ちもあるから余計に短く感じます。 知らぬ街空は見慣れた秋夕焼 たぼ女 📝俳句は写生、とはこういう句なんでしょうね。分かりやすい描写ですが、思いは果てしなく広がります。何処にいようと空は同じ、同じ空が見守っている。離れていても心は通う、みたいに想像が刺激されます。 拙句から妻が選んだ句です💁🏻‍♀️ 夏の熱アウフヘーベンしてかんな 猫凡 何色が「本当」なのか野葡萄の実 猫凡 今回の自選句はこちら😸 秋桜止まり全ての音失せり 猫凡 📝自句自解:コスモスといえば微風にも揺れる可憐な風情。揺れるので写真が撮りにくい。じっとチャンスを待ち、ついにピタリと静止した瞬間、息をするのも忘れ、無音の境地になるのでした。この句も妻のお気に入り💁🏻‍♀️ GS句会は毎月19日にゆる〜く開催しています。今後もどうぞよろしくお願いいたします🤲
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ねこたんぽ
9月もGS句会にご参加ご閲覧ありがとうございました😊僭越ながらいつものようにまとめさせて頂きます(敬称略)。 ひょっこりと咲いた朝顔愛らしい今まで暑くて咲けなかったの yoko. 😸本当に今年も暑かった、というか、まだまだ暑い!朝顔ももはや秋の方が似合うようで。 風まかせ行雲流水天高し anpunpun 😸風、雲、水、空と並べて、ケセラセラ、自由と開放感というよりも、ちょっと寂しげな諦念を感じました。 選手の名読めない夏の甲子園 種 😸まさに、ね。キラキラネームのオンパレードで、「普通」の名前がかえって新鮮に響く昨今。この句を春の選抜にするとちょっとそぐわないように思えるのは不思議です。 雑草の渇く音する夏の果 そらもよう 😸実際に乾き切った草がパリパリいっているわけではないと思います。あえて「渇く」と擬人化しているところからそう思います。が、音と共に炎熱が伝わってきそうな巧い句ですね〜。 向日葵は燃え尽きたごと咲き終わり たぼ女 😸咲き終わりのひまわりは焦茶色、まさに燃え尽きた風情で、それが猛暑の終わりにいかにも似つかわしい。妻の特選句です💁🏻‍♀️「燃え尽きた」を「燃え尽きる」にするとまた違った感じになりますね。 つくつくと親に習わず鳴く現世 小菊 😸当然ですが、言われてみれば虫って親と過ごす時は無いんですよね。蝉を含め大半の虫は産卵したら死んでしまいますから。誰に教わるわけでもないのに死んだ親と同じように今ツクツクホウシが鳴いている、なんだか感慨深いです。 白花揺れ天を仰げば巻雲か メイ 😸五行説で白は秋の色、白花が揺れていることで爽やかな風が想起され、五感で秋を満喫できる一句ですね。 みんみんがきちきちとなり秋を知る risho 😸シャーシャー→ミンミン→オーシツクツク→キチキチ、自然界は音にあふれています。冬は鳥たち、春は蛙、夏の蝉、秋のこおろぎ。人が寂しくないようにいつも何かしら音楽を奏でてくれる。 いつのまに虫の声聴く夜風かな 野菊 😸近年秋が消滅の危機。長い猛暑にうんざりしていると突然の短い秋。そんな唐突感。貴重な秋を楽しみましょう。 トンネルを抜けて気球の秋の空 ゆん 😻巧い!視野が狭く地面近くに限定されるトンネルから出た瞬間、秋の高い空に色鮮やかな気球。見事に絵画的で爽快感に溢れています。 天高くバオバブ神の椅子めいて ゆん 😻これも素晴らしい!バオバブの巨樹の持つ神秘性、非日常感を余すところなく表現されています。妻の特選句でもあります💁🏻‍♀️ 真白き玉砂利の向こう鱗雲 ゆん 😻石庭での一句かな?近景は真っ白い玉砂利、遠景は真っ白い鱗雲、どちらも小さくて群れなしています。様式美ある手練の一句。今回はゆんさんの三句を猫凡の特選とさせていただきます👏 拙句から妻が選んだ三句。 鬱熱の君にそよげや風知草 猫凡 📝「もし、私のための句ならウレシイ」と妻。そうです、貴女の句です。今夏は二人ともコロナで少々辛かった‥元気になって本当に良かった。 あの瞬間も青空と聞く夾竹桃 猫凡 📝「あのとき」とは言うまでもなく1945年8月6日の朝。抜けるような青空に死が降ってきたのです。私が先妻や愛猫を亡くしたのも真夏の快晴の日でした。あの日無数の慟哭を聞いた夾竹桃が今年も変わらず血の色の花を付けています。 今回の自選句はこれ。 原爆ドームにて かの日夏空色失くし音も消え 猫凡 📝原爆が炸裂した時、爆心地近辺では無音だったとNHKの番組で知りました。あり得ない閃光と共に無音の死が人であれ動物であれ無数の命を奪い去ったわけです。死者何万人と十把一絡げに言うけれど、一人一人に生活があり、人生があり、可愛がっていた生き物がおり、愛した人がいたことに思いを致さなければなりません。平和な広島は、葬られることもなかった無数の人や生き物たちの上に在る、広島に行くといつもそう思います。 GS句会は毎月19日にゆる〜い感じでやっています。次回もどうぞお楽しみに🤗
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ねこたんぽ
先日はGS句会に御参加下さり本当にありがとうございました。今回も徒然なるままに感想など述べさせていただきます(敬称略)。 往年の美女集まりて墓参り そらもよう 📝若草物語みたいな愛すべき姉妹だった(過去形にしてはいけない⁈)のでしょうね。気付けば親を失くす歳に。「往年の」が醸すユーモアが哀しみを和らげてくれる温かな一句。妻のお気に入りでもあります💁🏻‍♀️ 鳩の音の流る涼風朝の窓 risho 📝連日の熱帯夜、朝の涼風がいつにも増して有難い。そこに平和な鳩の声が添えられていれば言うことなし。「流る」のは風か鳩の音か。両方に掛かるのが巧みです。 「常温で保存」を訝る酷暑の日 たぼ女 📝真夏日、猛暑日が続くと「常温保存可」を疑いたくなる、よく分かりますね、この感覚。そもそも常温って何?そういうことを調べたくなります。「を」を外して中七にした方が良かったかも。妻のお気に入り💁🏻‍♀️ トネリコを舎人に命ず炎ゆ晩夏 小菊 📝良いですねぇ、トネリコから舎人の連想。響きも面白いし。個人的にはこのトネリコはシマトネリコだと考えたい。葉が小さくて一層涼しげですから。この木の陰は心地よさそうです。 雨降れば雨を吸ひ取り百日紅 種 📝雨を吸い取り、園芸家にはよーく分かりますね。サルスベリの旺盛な吸水力。真夏でも逞しく咲き続けるこの花は雨も降っただけ全部樹の勢いに変えてしまうように感じます。 盆提灯無明の闇で聴く法話 メイ 📝「無明の闇」は真理に疎い人の心で、それが実際の周囲の暗さと呼応しています。法話に真摯に耳を傾けながら、人の儚さ、己の心の闇と向き合っている。深い趣のある一句。 懐かしき日々は遥かに夏の雲 野菊 📝青過ぎる夏空や彫刻のような雲塊はどこか子供時代へ私たちを連れていく力があるようです。光が強いほど陰も濃くなる。生命感が強いほど儚い人生を痛感させられるというか。楽しく微笑ましい句とも、哀切な句とも解釈できるところが好きです。 シュレッダーしたき残暑と線状降水帯 いざよい 📝シュレッダーに掛けた細い紙片が「線状」と呼応して面白い効果を生んでいます。字余りも無くしてしまいたい要らないものという気分に調和しています。私の特選句です😻 ホームの北斎Tシャツ青き波 ゆん 📝電車を待っている時目に飛び込んできたのは北斎の「富嶽三十六景神奈川沖浪裏」、ということでしょうね。見事です。その描写だけで真夏を余すところなく表現されています。妻のお気に入りであり、私の特選句(今回は二句)ともさせていただきます💁🏻‍♀️&😻 負けないぜっ 暑さに眩む足元に 強気のバッタ 我を励まし …🐸 📝昆虫たちの逞しいこと、猛暑などどこ吹く風と生き抜いています。万物の霊長などと嘯いても暑さでクラクラしている己のひ弱さ‥ホント、励まされますね。 拙句から妻が選んだ二句💁🏻‍♀️ かの日にも此処に在りしや浜えんどう 猫凡 📝自句自解:自分にもあった海辺での青春の一コマ。遠い日々。多年草たる浜豌豆は変わらずこの浜にあるけれど、自分は年齢を重ねてしまった。そんな感慨です。 百合は野に在れ我在りと決して叫ぶな 猫凡 📝自句自解:ユリのように大きくて香りの強い花は苦手という人も。TVで見ましたが、人を褒めることで生計を立てているおじさんがいるとのこと。認められた、肯定されたという実感の持ちにくい昨今、ついつい強く自己主張してしまう傾向が。そうはなりたくない。独り野にあって気高く生きて行きたい、そう思うのです。 今回の自選句。 さっきさつきさいててさきいてくれてる 猫凡 📝自句自解:単なる言葉遊びです。分かりやすく表記すれば、「さっき皐月咲いててさ‥聞いてくれてる?」となります。東京辺りの恋人同士のたわいない会話感を狙ってみましたが、あえて全部平仮名にしてどこで区切るのか分かりにくくしてみたわけです。例えば「さっきさ、月さ居てて、先居て‥」みたいに方言風に読むことも可能? GS句会は毎月19日、ゆる〜くやっております。今後もどうぞよろしくお願いいたします<(_ _)>
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ねこたんぽ
猛暑、風知草と雨蛙で少しでも涼を🎐 今月もGS句会に御参加賜りまことにありがとうございました。例によって感想など述べさせて頂きます(敬称略)。 夏深し神話の杜の大樹かな いざよい 📝ガジュマルの巨木を目にされての一句ですが、どんな巨樹にも当てはめられますね。巨木は己の小ささを実感させてくれます。 卵溶く鈍きボウルや梅雨曇 そらもよう 📝長年使って輝きの失われたボウルで卵を溶く。貴いけれど物憂くもある、日々繰り返される主婦の営みが梅雨曇の雰囲気と調和して、なんともいえず複雑な陰翳を生んでいます。猫凡特選句😸とさせて頂きます。 幻惑の道はぐにゃりと白き百合 種 📝あまりの暑さに萎れかけたゆりの花。ぐにゃりととなっているのは植物なのですが、道まで歪んでいる感じが暑さを実感させます。「ぐにやり」と表記しても面白いかも。 太陽に射された焼けた鰻の日 うみ 📝焼けたのは鰻と人の肌?夏の陽射しの痛いような強さ、鰻を食べて乗り切ろうとする人の生命感。 浴衣のきみは ピアスにバッグ 下駄の音色で 軽やかウォーク もち 📝和洋折衷、現代風の娘さんを軽やかに歌って愉快です。 夏風邪に義母蘇る水枕 小菊 📝ご自分が風邪をひかれて、お義母様がいつも出してくれた水枕を使った、という状況なのですね、おそらく。物、道具で思い出が蘇るということがままあります。急に胸を締め付けられるような思い出が。 ゆずりつつすいよせらるる狭き影 小菊 📝猛暑の日盛り、互いに遠慮しつつも僅かな陰に集まってしまう。暑いの一言も使わず暑さを伝えてお見事です。 その香にて名を伝えおりトマトの葉 risho 📝トマトは実が成る前から香って「ワタシはトマトよ!」って叫んでいますよね。私たちみんながよく知っていることを的確に十七文字にして下さいました。 和文字POPあふるる街や硯洗ふ ゆん 📝多種多様な字体の漢字、仮名がPOPとして氾濫している街で、昔ながらの毛筆をとり墨で字を書いている。デジタルへの抵抗、などと大上段に振りかぶっているわけではないでしょう。自分のしていることの意味を自問自答し訝っている、そんな感覚でしょうか。深みある素敵な句です。 水攻めの沼城遥か蓮の花 メイ 📝妻の推奨句💁🏻‍♀️訪れることのできなかった城に思いを馳せておられるのですが、それを知らなくても、過ぎ去った戦乱の世と眼前の平和な風景の対比で十分に感慨深い一句です。 ふと見ると蝉の抜け殻足もとに 野菊 📝空蝉には儚さ、切なさがありますね。それが足元に転がっていることに気付いた。小さな命の行方が気になったのかもしれません。自分に置き換えたのかもしれません。いくらでも深読みできるのが写生句の味なのでしょう。 網戸越し蝶の産卵息潜め たぼ女 📝妻の推奨句💁🏻‍♀️。小さな生き物の命の営みを息を殺して見つめる人。主役は蝶ではなくあくまで人でしょう。無音の世界で繰り広げられるドラマに驚嘆する人の心が伝わってきます。 拙句から妻が選ぶ一句はコレ。 朽縄にしてはメタルの流れ星 猫凡 📝妻曰く「イヤなのに見入ってしまうシマオ(シマヘビのこと)にピッタリ。嫌い要素満載なのにイイネと思ってしまうheavy metalとリンクしちゃう」。 今回の自選句はコレ。 日々そこに在る尊さよ千日草 猫凡 自句自解:暑い盛りに毎日咲き続ける千日草。毎日あるから有り難みが薄れ、そのうち気付きもしなくなったり。人の生活もそれに似て、日々営々と繰り返される行ないで成り立っているのですが、評価されることも感謝されることも少ないものです。そうした積み重ねこそが尊い、そんな気持ちで詠みました。 GS句会は毎月19日にゆる〜く開催しております。今後ともよろしくお願いいたします<(_ _)>
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ねこたんぽ
5月もGS句会に御参加・御閲覧ありがとうございました<(_ _)> 今回も僭越ながら講評させて頂きます(敬称略)。 春暁を怏怏と行く老鴉かな 種 📝春暁、怏怏、老鴉の音が響き合ってリズムが生まれています。言葉の伸びやかな響きと怏怏のやや屈折した意味が不調和なところも面白い。 後ろ髪引かれる思いの花の雨 tree 📝花散らしの雨。花の視点から詠まれたそうですが、人の視点でも十分解釈可能。さらりと素直なのが良いですね。 パサージュの鉄と硝子と春の空 そらもよう 📝フランス旅行の点描。人工物(パサージュの鉄と硝子)も長い時を経れば自然(空)としっくり調和して美しいものとして映る。歴史ある街の素敵な描写です。 幾つもの花言葉抱き薔薇咲く もち 📝とても分かりやすい句なのに、この薔薇を人あるいは人の心の隠喩とみれば途端に深淵に。こういうの、すき。 巣立ち鳥離れてそこで声を追い メイ 📝これは新一年生と見守る母親の光景でしょうね。声を追うのは雛も親鳥も。親は子の自立のために心を鬼にして敢えて「離れて」いる。妻のお気に入り句です💁🏻‍♀️ 青楓竹筒つたうピントンしゃん IDK90 📝楓の若葉が美しい庭園の水琴窟ですね。竹筒の一言で水琴窟を想起させるのが上手い。オノマトペは用い方が難しくて面白いのですが、三味線風にすることで風流、粋な感じを出しています。カタカナからひらがなへの転換も水滴が落ちた瞬間の硬質な響きが余韻をひいて柔らかく消えていくことをよく表しています。 自販機のボタンみな青く初夏 risho 📝着眼が素晴らしい。初夏とは自販機のボタンの赤(ホット)が全部青(コールド)になる季節である。新たな定義が生まれました。妻のお気に入り句です💁🏻‍♀️ 葉のたわみ蜂の重さを感じとり 小菊 📝素直に共感できる一句。軽やかにそこからここへと舞い飛ぶ蜂が葉に留まるや撓う枝先。小さな虫にも生命の重さが確かにあるのです。 青梅の鈴なりに成る若葉かな 野菊 📝梅も青、若葉も青で、一面青の清々しさを詠まれています。「鈴なり」は果実が沢山なっていることですから「成る」と言う必要はないでしょうし、青梅と若葉がどちらも夏の季語で季重なりです。この辺りを工夫して、例えば、 鈴生りや青梅見れば全て青 などとすることもできますね。 早苗田に雲のんびりと進みおり ゆん 📝早苗田ですからまだ水面が多く見える状態。それが水鏡となって空を映しているのでしょう。「に」の一言でそうなのだろうと思わせます。初夏の田園の心安らぐ描写です。 前を行くゼッケン遠し青葉騒 いざよい 📝初夏のトレイルランニングの点描です。青葉騒という言葉が生きています。初夏のスポーツの生き生きした印象と若葉の騒めく生命感が呼応するわけです。勝ち負けを度外視して自然の中で走ることを純粋に楽しんでいることも明確に伝わってきます。 面会後足取り重く母子草 たぼ女 📝哀切極まる句。句意は明瞭。母に会いに病院あるいは施設に行った帰りの心情ですが、「母子草」という名前が痛切に響きます。今回の私の特選句です🐈‍⬛ 拙句から妻が選んだ一句は💁🏻‍♀️ 畑打つ人ぞ小さく偉大なり 猫凡 自句自解:高齢化の進む山あいの地に畑が広がっています。黙々と耕す小さな人影。来る年も来る年もこうしてきたのでしょう。人間はちっぽけな存在ですが、それでも大したものなのです。 今回の自選句。 1812聴こうシラーが咲いたから 猫凡 自句自解:シラー・カンパニュラータは和名の通り釣鐘型の花を鈴なりに付けます。高らかに打ち鳴らされる鐘の音が響き渡るように。鐘といえばチャイコフスキーの序曲「1812」のフィナーレです。ロシアは今こそ、ナポレオン率いるフランスに侵攻された恐怖を思い出して欲しい。他国を侵そうとする企ては歴史上殆ど全て失敗に終わってきたことも。 GS句会は毎月19日、季題なし、参加資格なしで開催しています。次回もどうぞよろしくお願いいたします😊
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ねこたんぽ
先日はGS句会に御参加・御閲覧ありがとうございました😊今回も徒然なるままに感想など述べさせて頂きます(敬称略)。 己が影に鴉も惚れる春水路 種 😸水温む春、一羽のカラスがじっと水路を見つめている。緊張が緩む春ののどかな感じがナルシスト鴉という見立てでよく伝わってきます。妻のお気に入り句💁🏻‍♀️ さくら笑う面影携えそぞろ道 IDK90 😸笑うのは綻び始めた桜か、それとも今は亡き人か。思い出のある道を思い出と共に歩む人の心が沁みてきます。 山の香を抱きて煙る春の雨 佐助 😸里山の幻想的な風情。雨が優しく温かいことが「抱く」という一語で伝わってきます。 崖線の呼吸のように熊谷草 いざよい 😸「崖線」はがいせんと読み、崖が連続する地形で、水の湧きやすい場所です。そうした場所を好む熊谷草の花を、息を吸った肺に見立て、大地が呼吸していると想像したわけですね。今回の特選句とさせて頂きます👏 猫の恋糸切り餅の塩ほのか べにしし 😸糸切り餅は滋賀県多賀町の名物だそう。調べてみると米粉をよく撞いて餅のようにし、餡を入れたあと糸で一口大に切ったもの。美しい和菓子です。旅先でこれを賞味している傍で猫が睦み合っている。穏やかで幸福な情景ですね。妻のお気に入り句💁🏻‍♀️ 旅先の小鮎のような女の子 べにしし 😸竹生島への船の一コマでしょうね。琵琶湖を進む船、元気いっぱいにはしゃぐ女の子、湖産の稚鮎のように活発でキラキラして見える。春から夏への旅の喜びが眩しい。こちらも特選句とさせて頂きます👏 短髪の乾く速さよ雲雀東風 芽生 😸夏近し、ショートカットにされたのでしょうね、乾くのが早くて気持ちまで軽やかに。元気に青空を舞うひばりのイメージともぴったりで、素敵な一句となりました。 目覚めの芝桜蠢く大地 aiko 😸一面の芝桜が風に揺れる様を大地がうごめくと捉えたのが面白いです。五七五に調整して、例えば「芝桜目覚め蠢く大地かな」などとするとより俳句っぽいかもしれません。 朝ぼらけ潰れた卵見つめおり ゆん 😸朝ぼらけイコール夜明け、ですが、語感からどこかほのぼの、のんびり、ユーモラスな印象がありますね。目玉焼きでしょうか、フライパンに落とした瞬間、あ潰れちゃった、ということだと思います。これはあけぼのでも夜明けでもなく朝ぼらけだからこそ成り立つ句です。妻のお気に入り句💁🏻‍♀️ 目が合ひて景色狭まる蛙かな 小菊 😸庭かどこかで蛙に遭遇、蛙の目線までしゃがんでいる構図でしょう。きゃっと飛び退く代わりにぐっと接近して蛙の見ている世界を感じる、そんな人って好きだなぁ。 藍苺を捥いで男女の仲となり お馬のけーこ 😸 藍苺ってブルーベリーのことなんですね。ブルーベリー狩りでしょうか、そこで思わず手と手が触れて恋が芽生えて‥かどうかは知りませんが、そんな想像を掻き立てる、けーこさんらしい句です。 タンポポのそばに小さきナズナ咲く 野菊 😸たんぽぽもなずなも春の季語ですから季重なりですが、この場合主役は勿論ナズナでしょうね。殆どの人が目を奪われるのは大きくて黄色いたんぽぽですが、野菊さんは小さくて白いなずなにフォーカスします。中島みゆきの「弱きもの汝の名を名乗れ、しなやかに」という歌詞を思い出しました。 沈みゆく重り潮の香春うらら たぼ女 😸釣り人にしか分からない楽しさってあるんですよ。カサゴなどの根魚を狙う代表的な仕掛けがブラクリです。オモリの下に数センチの糸で針を付けただけの単純なものを岩の隙間や堤防の際にゆらゆら落として誘います。釣れなくてもいいんです。春の陽射し、波音、潮の香、澄んだ水にゆらゆら沈む重りを期待を込めて見ているだけで釣り人は幸福です。 妻の推奨猫凡句💁🏻‍♀️ めくるめくなづななづなの舞踏会 猫凡 📝自句自解:なづなといえば若い果実の柄をちょっと裂いてぶらぶらにしてクルクル回すとペンペン鳴る遊びですよね。回って音がして、から舞踏会を連想し、クルクルからめくるめくという言葉が自然に出てきました。なづなを重ねたのは群生していることと手を取り合って踊ること、二つの意味を込めて。 今回の自選句 更紗木瓜チョコ携えて少女駆け 猫凡 📝自句自解:更紗木瓜ってなんだか頬染めて恥じらうような風情じゃありませんか?ちょうどバレンタインの頃でもあるし、愛するBABYMETALに「ギミチョコ‼︎」もあるし、恋にまっしぐらの少女で作ってみました。リズム的には五七五の末尾を全部E(え)にしてノンストップ感を出したつもりです。 GS句会は毎月19日、完全自由参加です。今後もどうぞよろしくお願いいたします<(_ _)>
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ねこたんぽ
先日は🏷️GS句会に御参加、御閲覧ありがとうございました<(_ _)> 今回も徒然なるままに感想など述べさせて頂きます(敬称略)。 春泥の足跡並ぶボンネット ゆん 📝妻のココロの琴線に触れた句。曰く「小鳥かな?ネコかな?と心弾む句」。春泥の温い感じが、苦笑しているドライバーのおおらかな気持ちと呼応しているようにも思えます。 梅の花赤い蕾はぷっくりと真ん丸ころんと春待ち遠し yoko. 📝梅の花は丸い、これを「ぷっくりと真ん丸ころんと」と3つの言い方で重ねたところが良いですね。リズムも楽しく、ウキウキしてきます。 雨粒の五色さざめく卒業児 aiko 📝様々な晴れ着の子どもたち、生憎の雨ですが、雨粒さえカラフルに思える、そんな晴れやかな喜びが伝わります。 半熟の卵めきたる揺れ水仙 小菊 📝半熟卵と水仙は似ている、が句意ですが、単に色だけでなく、揺れもそこに含めたことで句が成立しましたね。新鮮な着眼だと思いました。 雪柳雪より白く風揺るる いざよい 📝前半の「い」、後半の「う」の調子が良いのと、見えない筈の風が白く見え、揺れている筈の雪柳ではなく風の方が揺れているという表現が素敵です。 春を呼ぶ秘密のボタン壁にあり 種 📝好きだなぁ、こういう句。猫凡の特選句です。何のためにあるのか分からない突起を壁に見つけた。誰も気に求めていないけれど、もしかしたら春を呼ぶスイッチ?ということでしょうね。閉じこもって内に向いていた心が外に開放されていく春の感覚がこういう想像を生むのでしょう。 春まだき「冷やし中華」の所在なさ risho 📝巧いなぁ、いつもながら。町角の「冷やし中華」の幟、まだ寒い時期は所在無げに見えますよね。それを切り取ってお見事。 ひなあられ独り占めして敵はなし 芽生 📝穏やかそうな女の子のまつり、それがひなあられの争奪戦に、という転換が愉快です。「それ!あたしのおやつ‼︎ちょちょちょ!フラゲしないでよ‼︎」が脳内再生されました(BABYMETALの曲「いいね!」) 待ってたのコブシはついに爆ぜ開く ケロ女 📝作者はコブシの花が大好きなのでしょうね。いつかいつかと切に待ち侘びた感が「爆ぜ」という表現となったのでしょう。 見開いた義母の眼春霞 たぼ女 📝何とも哀切な句。春、施設に入所されているお姑さんを訪ねて別れ際、お姑さんの目が潤んで霞んで見えた。そういう情景だと思います。作者と姑の関係が窺われ、胸に迫ります。読み方は「みひらいた ははのまなこ はるがすみ」でしょうか。中六で字足らずになるので、義母の眼や、とするのはどうでしょう。 妻の選んだ拙句💁🏻‍♀️ 冬鳥に給餌すつづら要らねども 猫凡 自句自解:解説しなくても分かりますよね。雀が恩返しでくれるものはつづらに入った宝物ですが、そんな見返りは期待しちゃいないよ、姿を見せてくれりゃそれで十分さ、というのが鳥を愛でる人間共通の思いでは? 梅早し君に見せむと心急き 猫凡 自句自解:梅早し、は予想外の梅の開花にちょっと驚いた、という季語です。そんなささやかな喜びを一刻も早く分け合いたい人がいる。「早し」「急き」の呼応もポイントです。 今回の自選句😸 くだら野に雪はくすきのえに逝き 猫凡 自句自解:くたらの(くだらの)は枯野のことですが、元々は百済野という地名でした。百済といえば白村江(はくそんこう、はくすきのえ)の戦い。日本初の対外戦争で、朝鮮半島に出兵し、ほぼ全滅という悲惨な結果に終わりました。枯野と言わずにくだら野を使うからには百済を活かしたい、雪は逝きに通じる、そんな発想で、太古の悲劇を詠んでみました。 GS句会は毎月19日、季題なし、完全自由参加の気楽な句会です。今後もどうぞよろしくお願いいたします🤗
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ねこたんぽ
先日はGS句会への御参加・御閲覧ありがとうございました😊今回も徒然ナルままに感想など述べさせて頂きます(敬称略)。 ありったけの命満ちてヒヤシンス たぼ女 📝傷んだ球根から花を咲かせたヒヤシンス。「ありったけの命」を振り絞ったかのようで健気です。ミセスねこたんぽ選💁🏻‍♀️ 優し色有楽椿に平和の祈り のりよ 📝有楽椿という品種を初めて知りましたが、実に柔らかな印象の花ですね。殺伐とした世相の中、こういう花を皆が愛でることができればと願います。花自体が優しいというよりも、そう述べる人の心が優しいのです。 寒風に虫も食まない大根葉 ケロ女 📝今年は近年稀な寒い冬。虫のつきやすい大根葉がやけに綺麗なことで寒さを感じさせるのが面白いです。 春を待つ窓に並んだ猫と人 佐助 📝北国の家は暖かく作られているそうで、屋内にいる限り寒さは感じないとのこと。そんなぬくぬくの窓辺で、雪の積もった外を眺める猫と人。立春に相応しい明るい気分になりますね。 梅ふふむ土に雀の足の跡 種 📝「ふふむ」とは蕾のままでなかなか開花に至らない状態。梅見に来たけれど早かった。足元には雀たちの足跡。ふ〜む、雀も残念がって帰ったのかな?微笑ましい一句。 ねこじゃらしの骨白々と苔のうへ 種 📝ねこじゃらしことエノコログサ。花穂が熟して種子を散らすと枯れた芯が残ります。力を尽くして子孫を残し苔の上に横たわる姿を骨に見立てた。ねこじゃらしの新たな一面を見せて頂いた気がします。 陸奥の刀剣展や春浅し いざよい 📝刀剣展と春浅しを合わせたところが素敵です。鋭利で冷たい輝きの刀剣と、未だ冬の寒さを残した春の淡い陽射しが呼応するようです。寒いみちのくであることも生きています。 春塵に貝塚伊吹の捩れ立つ そらもよう 📝春は風の季節。土埃を巻き上げて強風が吹きつけます。貝塚伊吹は捩れた幹が特徴で、ゴッホの絵画のような趣があります。この木は実際には風と無関係に捩れているのですが、春塵と何と見事に調和するのでしょう。今回の私の特選句です😻 きよか あき姫 淡雪 はるみ おおきみ 恋の香 紅ほっぺ  お馬のけーこ 📝「いちご都々逸」良いですねぇ。そもそも都々逸とは、江戸末期に都々逸坊扇歌によって大成された口語定型詩で七・七・七・五のリズムでなるものです。恋愛がテーマのちょいと色っぽい内容が普通です。風流人のけーこさんらしく、イチゴの品種だけでちゃんと頬赤らめるような恋情を歌って下さいました。特別賞🏆 幻か吹雪照らして更待月 小菊 📝ふけまちづきとは月の出が遅く、夜更けまで待ってようやく出てくる月のこと。夜ふけの月光が照らす吹雪、凄艶な光景。御主人を起こして見惚れるのも分かります。 風緩みシーツ伸びゆく天の海 risho 📝早春の穏やかな晴れ間でしょうか、真っ白い(とは書かれていませんがそうに違いない)シーツがふわり靡いて海のような空へ伸びてゆく。視覚的にも皮膚感覚的にも心地良さ満点。ミセスねこたんぽ選💁🏻‍♀️ くれないの椿多輪でうるさかろ 芽生 📝鉢植えの場合、花が多すぎると煩わしく感じられることがあります。それが紅、しかも体調の悪い時、とくれば尚更。実感で分かる句。 ひと梅のパックス令和咲き誇る aiko 📝PAX(平和)といえばロマーナとかアメリカーナとか。超大国が圧倒的力を持つことで一定の秩序が保たれることが想起されます。無論それは権力を持つ側にとっての平和であって、普遍的なものでも永続的なものでもないわけですが。令和日本はどうなのか?「ひと梅」というのが意味慎重です。 誰訪ふや三尸虫揺れ朧夜へ ゆん 📝さんしちゅうは人の体内にいて、庚申の夜、その人の罪を天帝にチクるために抜け出すと言われています。朧夜の幻想的な印象がこの伝説と調和して妖しの世界を創出しています。 だし香る透き通る葱生姜のせ ゆん 📝食べ物俳句の名手ゆんさんの真骨頂。料理が何なのか分からないのがミソかな。うどんかな、鴨南蛮そばかな、それとも‥。とにかく美味いに決まってる! 拙句から妻の琴線に触れた句は‥ 冬鳥の足跡波も消し惜しみ 猫凡 自句自解:浜辺に残る沢山の鳥の足跡。見ているだけで嬉しくなるのはなぜなのでしょう。厳しい冬を懸命に生きている鳥たちを思うからなのでしょうか。海よ、素敵なものを残しておいてくれて有難う。 今回の自選句は‥ 藍は天蓋大地は褥我が寒暮 猫凡 自句自解:寒暮、つまり冬の夕暮れが好きです。誰もいない中、独り佇んで空と海が溶け合うのを見つめていると地球を感じます。荘厳なる世界に自分がいることの奇跡。「我が寒暮」と言い切ってしまいたくなるのです。私の愛するロックバンド、ストラトヴァリウスのSoul of a vagabondの歌詞にインスパイアされて出来た句。 来月も🏷️GS句会をどうぞよろしくお願いいたします<(_ _)>
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ねこたんぽ
先日は今年最後のGS句会、御参加・御閲覧ありがとうございました😊今回も徒然なるままに感想など述べさせて下さい(敬称略)。 冬薔薇小さなことは気にしない いざよい 📝冬の寒さにも平然と花を咲かせている薔薇。些事にとらわれず大らかに逞しく行こうと励まされるのです。 粛々と漕ぐ掻くはねる年の暮れ 佐助 📝雪国の真冬の日常。「漕ぐ掻くはねる」、雪掻きと簡単に言いますが、どういう作業なのか、その大変さと共に教えて頂いた気がします。 ねこじゃらし光芒遥か島宇宙 種 📝空気の澄んだ日に一群のエノコログサが揺れ煌めく情景でしょう。「島宇宙」とは星雲を島に見立てた言葉です。広い土地のあちらに一群、こちらに一群、そんなふうに想像が広がります。 冬の夜や人声めいて腹の虫 種 💁🏻‍♀️妻の推奨句。夕飯前かな?無機質な言い方をすれば胃腸の蠕動音、それが空腹を訴えかけている喋り声のように聞こえる。ユーモラスで温かい句。 冬晴れやメタセコイアに千切れ雲 そらもよう 📝光、紅葉、純白と青、清々しさに満ちた冬の点描で、一幅の絵のようです。 核廃の署名求める人ありて 札交わし合う木枯らしの門 小菊 💁🏻‍♀️妻の推奨歌。木枯らし吹く中、世界平和を希求して来訪した人。応じる心の中に、何も出来ない自分や変わらない世界への忸怩たるものが滲むのも「木枯らしの門」が効いているからでしょう。 積み本がまたここに居る十二月 メイ 📝本好き、調べ物好きはいつも身近に本を置いておきたいもの。どうしても何冊か積み上げてしまい、家が片付かない。「居る」という擬人化により、そんな厄介者の本への愛情が滲みました。 逝きし人数えて暮るる冬銀河 ゆん 😻 私の選ぶ「この一句」。年末には今年亡くなった方々を振り返る特集が組まれます。身近な人、好きだった著名人、別れは毎年訪れます。二度と会えなくてもいつまでも覚えていたい、そんな想いが「冬銀河」という美しい言葉で表されています。遠く離れても思い出は永遠に輝いているのです。 「囲む」から「差し向かい」へと鍋の卓 risho 📝核家族化から夫婦だけ、さらには独居老人へと時代は移り変わりました。rishoさんの仰る通り、鍋はもはや囲むものではないのでしょう。差し向かえる相手がいることを有り難く思うべきなのかも。 拙句から妻が選んだのはコレ☺️ 風よ止め秋蝶しばし憩ふやう 猫凡 自句自解:秋深まり冷たい風の吹く中、藤袴の蜜を吸っている蝶を見ての素直な気持ちです。遠からず死んで土に還るからこそ、「しばし」の憩いを願わずにいられません。 今回のまとめからの自選句はコレ。 工業化された大地の穴惑 猫凡 自句自解:私の住む彦島には田んぼがありません。高度経済成長期に全て潰され、工場や社宅にされました。潜り込める穴などなさそうな、そんな土地でウロウロしているシマヘビの姿。穴に入り込むべき時に地上にいるという本来の意味の「惑」と、自然の大地が失われていることへの「惑」を重ねてみました。 来年もGS句会をどうぞよろしくお願いいたします<(_ _)>
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ねこたんぽ
先日は🏷️GS句会、御参加・御閲覧ありがとうございました( ˶ˆ꒳ˆ˵ ) 例によって幾つか感想など述べさせて頂きます(敬称略)。 獣めき背高泡立草群れる 種 📝のっぽのセイタカアワダチソウがおそろしいほど蔓延っている様に獣性を見出す、その感性が秀逸です。 魚も人も動かずにおり氷点下 佐助 📝氷結した湖沼の水底に自分もいるかのような気持ちにさせられる句。底冷えする日の体感が伝わってきます。 草の葉のうぶ毛全てに秋の霜 たぼ女 📝たぼ女さんらしい細やかな観察眼。温かなうぶ毛が霜で覆われている。寒い朝の温度感と美しさ。 ココア飲むゆっくりゆっくり冬隣 そらもよう 📝ココアはホットに限る。「ゆっくりゆっくり」の反復は、ココアをゆったり味わう様であると共に、冬が一歩一歩近づいてくる感覚でもある。季節感を見事に表した素敵な一句で妻もお気に入りです💁🏻‍♀️ 木の葉落ち青空パズル完成す risho 📝これはやられました。拍手👏落葉が進むに連れ、枝で細かく仕切られた青空が拡がってゆく。青空パズルかぁーっ!素晴らしい発想です。 口切りや茶筅置く手の白きかな メイ 📝茶道に疎い私はこの句で初めて「口切り」を知りました。茶葉の香り、かそけき音、白い手。五感が密やかに刺激される一句です。 薄墨の葉書が届く二人庵 小菊 📝薄墨は葬儀関連で使われます。文字が涙で滲みました、という意味があるようです。歳を重ねてくると、夫婦二人の住まいに届く訃報が徐々に増えていく、そんな哀感が滲みます。 駅そばの香り色なき風に食む ゆん 📝五行説の考えでは「色なき」🟰白🟰秋です。秋風に乗って漂う香りに誘われて駅そばを、ということでしょう。音のリズムが良いし、食べ物の句なのに品があるのも良いですね。 妻の琴線に触れた拙句は二つ。💁🏻‍♀️「どちらも小さき存在に対する慈しみを感じます。心がホンワカしました❤️」。ありがとう〜🥹 高き人屈みて話す泡立草 猫凡 野菊一輪神の光に守られて 猫凡 今回から厚かましく自薦句を😅 曼珠沙華兄死す亡父の顔をして 猫凡 自句自解:この秋、曼珠沙華の盛りに長兄を亡くしました。その穏やかな死に顔は亡父のそれと瓜二つ。私は幼い頃から父そっくりだと言われてきたので、自分もいずれこんな姿で棺に納まる時が来るのだと強く意識させられたのです。 次回もGS句会をどうぞよろしくお願いいたします<(_ _)>
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