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so.raさんのsora の物語,瑠璃の冬の物語,瑠璃の物語の投稿画像

2021/02/17
【瑠璃の冬の物語】その6

その年はいつにもまして厳しい寒さだった。山々に鳥の声もなく、山に住む動物たちは、ウサギやリスやムササビまで、ひっそりと姿を隠しているようだった。

冬の間、弥彦は、わらじやむしろを作ってはわずかな収入にした。
瑠璃は、野山を巡って食料になるものを探す一方、父さまや野山の生き物たちから教わった薬草を探し、薬を作って食べ物にかえて生活の足しにしていた。

その頃は、ひもじさのあまりに手あたり次第口にして腹をこわしては、瑠璃のもとへ薬を求めて来る村人があとをたたなかった。

「すまないねぇ、あんたには食べ物を分けてもらった上に、こうして体まで治してもらって。あんただってひもじい思いをしてるだろうに。本当に感謝しているよ。だけど、今はお礼に渡せるものもなくて」

瑠璃の薬は町で売ればお金になるものだったが、貧しく困っている村人にお互い様と、二束三文で薬を分けてあげたのだった。

そうして日がくれて、瑠璃が乳を貰いに健(たけ)を抱いて梅の家に向かうと、弥彦はたいそう不機嫌になった。
それでも、梅に乳を貰うようになって、痩せてはいたが少しずつ育った健が、時折笑うようになって、みんなの心を和ませてくれるのだった。

続く

🌸よろしかったら、物語の一話【瑠璃の物語】二話【瑠璃の冬の物語】は下のタグからご覧下さいね。

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大切なものを 預かっているよ いつでも取りに戻っておいで💖 たくさんの陽だまりの花たちと あなたをお待ちしています😊🍀 2021年12月14日 わたしの詩を、書きとめていただいて、とっても嬉しくて、今日から作家ですと名乗ることにしました🤗みんなに愛と勇気と癒しを贈る人になれるよう頑張ります😊

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