warning
error
success
information
ログイン
タイムライン
マイアルバム
アカウント設定
注文履歴
ログアウト
カテゴリから探す
観葉植物
多肉植物・サボテン
ガーデニング
花
家庭菜園
ハーブ
植物の栄養・効能
植物の病気・害虫
植物の種類・品種
雑草
野草・山草
読みもの
植物図鑑
買いもの
投稿
投稿一覧
みどりのまとめ一覧
植物SNS GreenSnap
ガーデニング
庭づくり
小さな庭
小さな庭,チューリップの球根,sora の物語の投稿画像
so.raさんの小さな庭,チューリップの球根,sora の物語の投稿画像
チューリップの球根
いいね
73人
がいいね!
シェア
ツイート
投稿の削除
この投稿を削除しますか?
いいえ
はい
so.ra
2021/02/07
🌷チューリップ物語🌷その14
強い風の吹いた次の日から、雨が降り続いた。固い土のあちこちに小さな水溜まりができて、寒さに凍りつき、溶けて水に戻り、そんな繰り返しをしながら、少しずつ木々の芽が膨らんだ。
やがて小さなふきのとうが芽生え、つくしが顔をだし、少しずつ緑が賑やかになる頃、小さなチューリップが芽を出した。
それは小さな芽だったけれどそれでも、太陽の光を浴びて嬉しそうにキラキラと朝露を宿らせて、誇らしげだった。
そこはたくさんの野菜たちの畑。冬の寒さに溶けて崩れた大根や白菜が花を咲かせていた。チューリップは、そんな風景を見ながら、たった一枚伸ばした葉に春の光を浴びて、生きている喜びを噛み締めていた。
そんなある日畑の持ち主がやって来て、畑に残った作物を引き抜いて、新しい苗を植えていった。そして、チューリップを見つけると、大きな声で丘の上に向かって呼び掛けた。
『お~い!来てごらん!ここにもチューリップが生きてたぞ!』『えー!本当に♪』それは小さな男の子の声だった。
丘の上から小さな男の子が、小さなバケツを下げてかけ降りてきた。
『お父さん、きっとあのときのチューリップだよ!すごいね、ここにも生きてたんだ。』
『そうだね。2つも、生きてたなんて奇跡だね。』
『ねぇ、お父さん。これも、僕がもらっていい?大事に育てるから。花を咲かせて病気のおばあちゃんに持っていってあげるんだ』
『いいとも』お父さんは、男の子の頭を撫でて言った。
『これは小さな球根だから、今年はきっと花が咲かないよ。来年まで大事に育てられるかい?』男の子がコクリと頷くと、お父さんはチューリップをそっと掘り出して、男の子のバケツに移した。
そして、そこにいたのは!あのお爺ちゃん球根だった。
『ボウズ、懐かしいの。お前も無事に生き延びたわけだ!よくやったな』
『お爺ちゃん!お爺ちゃんなの!』小さな球根は嬉しくて泣きながら尋ねた。
『どうして、どうやってあの溝から生き延びたの?』
『わしも、もうだめかと覚悟しておったんじゃが、わしが落ちた所は、幸いにたくさんの枝や落ち葉が山になっていたところだったんじゃ。お陰で水に溺れずに過ごせたわしは、春になって芽を伸ばすことができたんじゃ。』
小さなチューリップは固唾をのんで聞いていた。
『そしたら、さっきのお父さんがあの溝の掃除にやって来て、わしを見つけたんじゃよ。
まさか、ここでお前さんに会うとはの。』お祖父ちゃん球根も目に涙を浮かべて話すのだった。
『ママ、奇跡だよ!すごいビッグニュースだよ!』
家に帰ると、男の子はお母さんに2つのチューリップを見せた。
『まぁ、なんて素敵な偶然なの。ママも今日、小さなチューリップを一輪見つけたのよ』
それは、ピンクの可愛いチューリップだった。
『それじゃあ、3つを一つの鉢に植えましょうか。どんな花が咲くか楽しみね』
それからの日々、3つのチューリップは、それぞれの冒険や出会いの話をしながら、一つの鉢で仲良く過ごした。
ピンクのチューリップは、小さなチューリップ球根の冒険を聞くのが好きで、何度も話をおねだりした。そうやって試練を乗り越えたチューリップを頼もしく思うのだった。
続く
はる❤️波瑠美
2021/02/07
凄い😍凄い😍
まさかの お爺ちゃん球根❤️
今 読んでいて 鳥肌が立ちました😆
嬉しいです💕とっても
いいね
1
返信
鳥さん
2021/02/08
良かったです。朝から元気になりました。お花に話しかけて、これからも慈しんで、共に成長しなくちゃ💕💕
いいね
1
返信
@NOBU
2021/07/31
Soraちゃん チューリップ物語の15は どこだろ?
いいね
1
返信
@NOBU
2021/07/31
あった!
いいね
1
返信
投稿する
GreenSnapのおすすめ機能紹介!
【無料で利用できる】写真を撮るだけ!アプリが植物・花の名前を教えてくれる『教えて!カメラ』のご紹介!
小さな庭に関連するカテゴリ
広い庭
花壇
シンボルツリー
ウッドデッキ
グランドカバー
グリーンカーテン
エクステリア
テラス
バルコニー/ベランダ
アプローチ
フェンス
軒下
温室
車庫
開催中のフォトコンテスト
コンテスト一覧
so.ra
お出かけ先で出逢った花にとても感動して、こんな感動をどこかに残したいと始めたGSでした。花に添える言葉が上手く書けなくて、それなら575とか、詩にすれば書けるかなと、詩を書くようになりました。でも、私はやっぱり口べたで、どうしようもない天然で‥。ちゃんと届けたい想いが言葉にできなくて‥。何度も、自己嫌悪にもう投稿をやめてしまおうと思ったりもしました。(一度止めて、このアカウントは再開したものです)でも、そんなとき、今はおほしさまになってしまった天美ちゃんが、初めて私の言葉を書きとめてくれて‥私は言葉を紡ぐ人になりたいと思いました。そして、挫折しそうになるたびに、みんなが声をかけてくれて‥そんなみんなの暖かさに支えられて続けてこれました。いつも、こんな私にいいね!をくれるみんな、心からありがとうございます。みんなが今日も明日もずっとずっと幸せでいられますように🍀
場所
小さな庭
キーワード
sora の物語
チューリップ物語
植物
チューリップの球根
強い風の吹いた次の日から、雨が降り続いた。固い土のあちこちに小さな水溜まりができて、寒さに凍りつき、溶けて水に戻り、そんな繰り返しをしながら、少しずつ木々の芽が膨らんだ。
やがて小さなふきのとうが芽生え、つくしが顔をだし、少しずつ緑が賑やかになる頃、小さなチューリップが芽を出した。
それは小さな芽だったけれどそれでも、太陽の光を浴びて嬉しそうにキラキラと朝露を宿らせて、誇らしげだった。
そこはたくさんの野菜たちの畑。冬の寒さに溶けて崩れた大根や白菜が花を咲かせていた。チューリップは、そんな風景を見ながら、たった一枚伸ばした葉に春の光を浴びて、生きている喜びを噛み締めていた。
そんなある日畑の持ち主がやって来て、畑に残った作物を引き抜いて、新しい苗を植えていった。そして、チューリップを見つけると、大きな声で丘の上に向かって呼び掛けた。
『お~い!来てごらん!ここにもチューリップが生きてたぞ!』『えー!本当に♪』それは小さな男の子の声だった。
丘の上から小さな男の子が、小さなバケツを下げてかけ降りてきた。
『お父さん、きっとあのときのチューリップだよ!すごいね、ここにも生きてたんだ。』
『そうだね。2つも、生きてたなんて奇跡だね。』
『ねぇ、お父さん。これも、僕がもらっていい?大事に育てるから。花を咲かせて病気のおばあちゃんに持っていってあげるんだ』
『いいとも』お父さんは、男の子の頭を撫でて言った。
『これは小さな球根だから、今年はきっと花が咲かないよ。来年まで大事に育てられるかい?』男の子がコクリと頷くと、お父さんはチューリップをそっと掘り出して、男の子のバケツに移した。
そして、そこにいたのは!あのお爺ちゃん球根だった。
『ボウズ、懐かしいの。お前も無事に生き延びたわけだ!よくやったな』
『お爺ちゃん!お爺ちゃんなの!』小さな球根は嬉しくて泣きながら尋ねた。
『どうして、どうやってあの溝から生き延びたの?』
『わしも、もうだめかと覚悟しておったんじゃが、わしが落ちた所は、幸いにたくさんの枝や落ち葉が山になっていたところだったんじゃ。お陰で水に溺れずに過ごせたわしは、春になって芽を伸ばすことができたんじゃ。』
小さなチューリップは固唾をのんで聞いていた。
『そしたら、さっきのお父さんがあの溝の掃除にやって来て、わしを見つけたんじゃよ。
まさか、ここでお前さんに会うとはの。』お祖父ちゃん球根も目に涙を浮かべて話すのだった。
『ママ、奇跡だよ!すごいビッグニュースだよ!』
家に帰ると、男の子はお母さんに2つのチューリップを見せた。
『まぁ、なんて素敵な偶然なの。ママも今日、小さなチューリップを一輪見つけたのよ』
それは、ピンクの可愛いチューリップだった。
『それじゃあ、3つを一つの鉢に植えましょうか。どんな花が咲くか楽しみね』
それからの日々、3つのチューリップは、それぞれの冒険や出会いの話をしながら、一つの鉢で仲良く過ごした。
ピンクのチューリップは、小さなチューリップ球根の冒険を聞くのが好きで、何度も話をおねだりした。そうやって試練を乗り越えたチューリップを頼もしく思うのだった。
続く