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つたの葉
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so.ra
2021/02/04
🌷チューリップ物語🌷その11
声のした方を振り向くと、それは真っ赤に色づいた蔦の葉だった。
「お前のことなんざ、どうでも良いんだが。まぁ、ちよっとした気まぐれに警告してやろうと思ってな」
「警告ってなぁに」
ドキドキしながらチューリップの球根が聞いた。
「お前さんは花たちを見ているが、今のお前は花も咲いちゃいないし、葉っぱも出てないただの球根だ。花を咲かせてるやつらとはそもそも違うってことさ。
この寒さに根っこを伸ばせだの、芽を出せだの。土の上に転がってるだけのお前さんがそんなことをしたら、凍りついて何もかも終わりさ。それを待ってるやつがいることも知らずに、お人好しなことさ。」
「うるさいねぇ。まるで私が悪者みたいじゃないか。この、何もわからない坊やに、イロイロ教えてあげて何が悪いのさ。蔦のあんたに花の何がわかるって言うんだい。花も咲けないくせに、偉そうに!あんたなんか黙って木に張りついてりゃいいのさ。」
さっきとはうって変わって、乱暴な口ぶりでヒメツルソバが話すのを、小さなチューリップの球根は驚いて聞いていた。
「こっちは高いところからみんな見てきたんだ。そうとも、お前さんがやってきたことも。お前の考えることなんざ、とっくにお見通しだよ。
ぼうず、いいか、こいつはお前がこんなところに転がってきて迷惑なんだよ。あれこれと悪知恵を働かせて、やっと陽当たりのいい場所に繁ることができたのにって思ってるんだ」
「どうして?僕ここに転がって来ちゃったけど、何も悪いことをしてないよ」
「お前にその気がなくても、こいつにはお前が邪魔なんだよ。お前が葉を繁らせたら、こいつは影になっちまう。こんな狭い畑でみんなが自分のいい場所を取られないように必死って訳だ。お前に考える頭があるなら、ちょっとぐらい想像したら、誰が得するか誰が損するか、俺様の言ってる意味がわかるだろうよ」
小さなチューリップの球根は、せっかく仲良くなったと思った花に、自分がほんとは邪魔にされてたかもしれないと知って、涙がポロポロとこぼれたのだった。
「やんなっちゃうな。少しぐらい根性があるかと思って話してやったのに、泣いて終わりかよ。ぼうず、悔しいとか、腹立つとか、思わんか。ちゃんと腹が立つときは、腹をたてるこった!怒りってのはな、時にどん底から抜け出る力になるんだ」
「泣いたりしてごめんなさい。。僕、怒ることも上手くできなくて。。どうかお願いです。僕がどうしたらいいか、知ってたら教えて」
小さなチューリップの球根は慌てて涙をぬぐうと、蔦に頼んだ。
「人に頼ってばかりのその根性を何とかせにゃあ、どこへいっても同じこった。まぁ、今度だけ特別に教えてやろう。
いいか、ちびのお前さんにゃ見えないだろうが、少し先のあの大きな木の手前の土に穴がある。あそこは少し前に大根が引っこ抜かれたあとさ。あそこに転がって行けたら、穴に落ちてお前もひょっとして芽を出せるかもしれん。泣き虫のチビスケ、お前にやる気があればだが」
小さなチューリップの球根にはその場所は見えなかったが、大きな木は見えた。そして、一か八か、蔦の言うことを信じてみようと思った。そして、恐る恐る蔦に聞いた。
「どうやって、その場所にいったらいいの。お願いです、教えてください」
「いいか、おそらくもう一度ぐらい強い風の吹く日がある。このあいだお前さんが転がってきた日のように、土ぼこりが舞い上がるのが目印だ。その日が来たら、とにかく転がっていくんだ。それだけだよ」
その時、一羽のカラスが枝から舞い降りて、チューリップの球根を覆っている葉っぱをくちばしでつついた。葉っぱ越しに、カラスのくちばしがチューリップにあたって、チューリップはあちこちに傷ができ痛くて悲鳴をあげた。そして今度はカラスは枝に飛び上がり、蔦の葉をつつきだした。
「何様のつもりだい!調子に乗ってるんじゃないよ!
チューリップなんざ、ここにおとなしく転がってりゃまたネズミが来て食べてくれるのさ。チビスケは身のほど知らずなことを考えず、ここでおとなしく諦めりゃあいいのさ!」
さっきまで話をしていた蔦の葉は見る影もなくボロボロになって、茎だけになってしまった。
カラスはその蔦の葉を見るとニヤリと笑い、カァー!!とひと鳴きして空に飛び去っていった。
もう誰も口を開こうとせず、辺りはしんと静まり返った。
やがて空にむくむくと黒い雲が立ち込め、ポツリポツリと雨が降り始めた。
続く
パトリシア
2021/02/04
とても充実した会話シーンですね👏👏👏👏👏
蔦さんのセリフ、良いですねぇ💖💖💖!!
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so.ra
2021/02/04
@パトリシア
さん
会話シーン、苦心しました😁💦❗
仕事中も考えては、こっそりメモしたりして(笑)
蔦のような本音を言ってくれる人が、そばにいてくれたら、心強いなって🎵羨望を込めて(#^.^#)
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パトリシア
2021/02/05
@so.ra
さん😊
蔦さんに言わせてるの@so.raさんだもの(*´∀`)ノ
ダイジョブ👌!
チューリップの球根みたいだった@so.raさんかもしれないけど、いまは蔦さんにも成れる‼️
うれしいよ、良かったよ🌠
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1
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鳥さん
2021/02/05
so.raさん 蔦とても綺麗ですね。チューリップ🌷君も蔦さんを信じて成長を感じました。誰を信頼するか、大切ですよね!
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so.ra
2021/02/05
@パトリシア
さん
人に騙され、粗末にされ総てを失う苦しみ悲しみ。けれども総ては力になって心に言葉の芽を育てているのだと思うんです。蔦の言葉は、私から、物語を読んでくれる方への、愛込めた応援メッセージです。今の時代だからこそ、伝えるべき言葉を探して、物語を綴りたいなと思っています。😊
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so.ra
2021/02/05
@鳥さん
さん
蔦の葉が美しくて、いつか投稿したいなと思っていたpic なんです。有り難うございます❤️
信頼できる人が見つかったら、生涯の財産ですね🎵そんな人に出会える人生は、苦しみであっても、貴重な宝なのかなって思います(#^.^#)
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鳥さん
2021/02/06
@so.ra
さん 仕事でこの人は、信頼できるという人が数名います。幸せですね♪♪
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はる❤️波瑠美
2021/02/07
お爺ちゃん球根じゃなかった😢
ちょっと期待しちゃった❗️
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so.ra
2021/02/07
@鳥さん
さん
仕事で信頼できる人が一人でもいたら、宝ですよね❤️そんな人がたくさんおられるなんて、鳥さんのお人柄で周りの人もそんな人が集まるんでしょうね🎵そんなところなら、大変なお仕事も頑張れそう😆
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so.ra
2021/02/07
@はる❤️波瑠美
さん
感想を有り難う😃
私は、この蔦さんも好きです🎵きっと近くにいたら、最初は毒舌を吐いも、よく知ろうとしたらいいところがいっぱいあって、本心を話せる人になれるかもって😃
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はる❤️波瑠美
2021/02/13
@so.ra
さん
確かに👍枯葉になっても 側にいて
力貸してくれましたもんね👍
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チューリップ物語
植物
つたの葉
声のした方を振り向くと、それは真っ赤に色づいた蔦の葉だった。
「お前のことなんざ、どうでも良いんだが。まぁ、ちよっとした気まぐれに警告してやろうと思ってな」
「警告ってなぁに」
ドキドキしながらチューリップの球根が聞いた。
「お前さんは花たちを見ているが、今のお前は花も咲いちゃいないし、葉っぱも出てないただの球根だ。花を咲かせてるやつらとはそもそも違うってことさ。
この寒さに根っこを伸ばせだの、芽を出せだの。土の上に転がってるだけのお前さんがそんなことをしたら、凍りついて何もかも終わりさ。それを待ってるやつがいることも知らずに、お人好しなことさ。」
「うるさいねぇ。まるで私が悪者みたいじゃないか。この、何もわからない坊やに、イロイロ教えてあげて何が悪いのさ。蔦のあんたに花の何がわかるって言うんだい。花も咲けないくせに、偉そうに!あんたなんか黙って木に張りついてりゃいいのさ。」
さっきとはうって変わって、乱暴な口ぶりでヒメツルソバが話すのを、小さなチューリップの球根は驚いて聞いていた。
「こっちは高いところからみんな見てきたんだ。そうとも、お前さんがやってきたことも。お前の考えることなんざ、とっくにお見通しだよ。
ぼうず、いいか、こいつはお前がこんなところに転がってきて迷惑なんだよ。あれこれと悪知恵を働かせて、やっと陽当たりのいい場所に繁ることができたのにって思ってるんだ」
「どうして?僕ここに転がって来ちゃったけど、何も悪いことをしてないよ」
「お前にその気がなくても、こいつにはお前が邪魔なんだよ。お前が葉を繁らせたら、こいつは影になっちまう。こんな狭い畑でみんなが自分のいい場所を取られないように必死って訳だ。お前に考える頭があるなら、ちょっとぐらい想像したら、誰が得するか誰が損するか、俺様の言ってる意味がわかるだろうよ」
小さなチューリップの球根は、せっかく仲良くなったと思った花に、自分がほんとは邪魔にされてたかもしれないと知って、涙がポロポロとこぼれたのだった。
「やんなっちゃうな。少しぐらい根性があるかと思って話してやったのに、泣いて終わりかよ。ぼうず、悔しいとか、腹立つとか、思わんか。ちゃんと腹が立つときは、腹をたてるこった!怒りってのはな、時にどん底から抜け出る力になるんだ」
「泣いたりしてごめんなさい。。僕、怒ることも上手くできなくて。。どうかお願いです。僕がどうしたらいいか、知ってたら教えて」
小さなチューリップの球根は慌てて涙をぬぐうと、蔦に頼んだ。
「人に頼ってばかりのその根性を何とかせにゃあ、どこへいっても同じこった。まぁ、今度だけ特別に教えてやろう。
いいか、ちびのお前さんにゃ見えないだろうが、少し先のあの大きな木の手前の土に穴がある。あそこは少し前に大根が引っこ抜かれたあとさ。あそこに転がって行けたら、穴に落ちてお前もひょっとして芽を出せるかもしれん。泣き虫のチビスケ、お前にやる気があればだが」
小さなチューリップの球根にはその場所は見えなかったが、大きな木は見えた。そして、一か八か、蔦の言うことを信じてみようと思った。そして、恐る恐る蔦に聞いた。
「どうやって、その場所にいったらいいの。お願いです、教えてください」
「いいか、おそらくもう一度ぐらい強い風の吹く日がある。このあいだお前さんが転がってきた日のように、土ぼこりが舞い上がるのが目印だ。その日が来たら、とにかく転がっていくんだ。それだけだよ」
その時、一羽のカラスが枝から舞い降りて、チューリップの球根を覆っている葉っぱをくちばしでつついた。葉っぱ越しに、カラスのくちばしがチューリップにあたって、チューリップはあちこちに傷ができ痛くて悲鳴をあげた。そして今度はカラスは枝に飛び上がり、蔦の葉をつつきだした。
「何様のつもりだい!調子に乗ってるんじゃないよ!
チューリップなんざ、ここにおとなしく転がってりゃまたネズミが来て食べてくれるのさ。チビスケは身のほど知らずなことを考えず、ここでおとなしく諦めりゃあいいのさ!」
さっきまで話をしていた蔦の葉は見る影もなくボロボロになって、茎だけになってしまった。
カラスはその蔦の葉を見るとニヤリと笑い、カァー!!とひと鳴きして空に飛び去っていった。
もう誰も口を開こうとせず、辺りはしんと静まり返った。
やがて空にむくむくと黒い雲が立ち込め、ポツリポツリと雨が降り始めた。
続く