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阿南田零
《歳時記》 ウチのフジバカマ(園芸種)は絶対11月に入ってからじゃないと咲かない。ネットの色んなサイトでは花期は8~10月頃と書かれてる所が多いけど、そんな時期、ウチのフジバカマは花どころかつぼみも出てない。 何故そんなものが秋の七草に選ばれたのか全くの謎だ。タイミング的にはヒヨドリバナの方がピッタリはまる。 もしかすると日本在来型のフジバカマは七草の時期に咲いてたのかもしれないが、昔、近所に生えてたのがどうだったかは覚えてないし、自生してた場所からはとっくに消滅しているので確認のしようもない。 さて、フジバカマってのは分類学的にというか来歴的に色々ややこしい植物で、まず、日本在来型のフジバカマは、古くは ①奈良時代頃に中国から持ち込まれた移入種 と認識されていたが ②日本の在来種で固有種(Eupatorium japonicum Thunb.)。中国産(Eupatorium fortunei Turcz.)とは別物 と考えられるようになり、さらに最新の研究(2024年発表)では ③フジバカマ(Eupatorium japonicum Thunb.)は日本固有種で、中国~インドに分布する大陸型は日本から持ち込まれた移入種 と結論付けられ、Kewもその見解を採択している。 “園芸種”フジバカマの方も元々 ①フジバカマとサワヒヨドリの交配種(サワフジバカマ) と考えられ、フジバカマの葉が桜餅の香りがするのに対し、サワフジバカマは香りがないのが区別点とされていたのだけど、数年前から ②“園芸種”フジバカマは中国産のコバノフジバカマ(Eupatorium fortunei Turcz.) という記述が見られるようになった(自分の知るかぎり、ネットで最初にコバノフジバカマに言及したのは重井薬用植物園のHPだと思う)。コバノフジバカマは在来型フジバカマよりは小型で、サワフジバカマとは違って、桜餅香が在来型フジバカマより強いらしい(ウチのフジバカマはこのタイプ)。 さらに上記の最新研究に従うなら ③“園芸種”フジバカマ=中国産のコバノフジバカマは日本からの移入種の再輸入種。 ということになり在来型フジバカマと“園芸種”フジバカマは結果的に同種ということになってしまう。 とはいえ、在来型と“園芸種”の大きさや姿の違いを考えると、同種と言われてもすんなりとは受け入れがたいものがあるし、遺伝子の地域的な偏りを考慮すると、仮に同種だったとしても“園芸種”フジバカマを安易に野外に逸出させたり、在来型と交雑させてはいけない気がする。
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阿南田零
《歳時記》 久しぶりに蘭以外を。 ダルマギク Aster spathulifolius Maxim. (1871) 学名のspathulifoliusは『ヘラ葉』という意味で、多肉植物のような肉厚の葉に由来する。っていうか、すでにダルマギクが多肉植物? 島根以西の山陰地方や九州北部、朝鮮半島に分布。 本来、海岸沿いの岩場などに生えるそうで乾燥・強光に強く、這い性なので放っておくと勝手にグランドカバー化する。 (写真2枚目) 実は、ダルマギクのすぐ横にはホソバヒイラギナンテンが植えてあるんだけど、この時期のヒイラギナンテンは、この花が大好きなスズメバチ類にたかりまくられてる。このダルマギクの写真を撮ったときもオオスズメバチが頭の上や目の前をブンブン飛び回っててすごく煩かった。 まあね、越冬前の追い込み時期だから忙しいよね。 よく、秋のスズメバチは危険っていうけど、そりゃ越冬直前、新女王を送り出す直前で、巣を壊されでもしたら大変な、言わばガルガル期なんだから巣に近づく者に神経質にもなるわさ。 でも、一生懸命餌を漁ってるスズメバチは人間なんかにかまってる暇はないから、よっぽど身の危険を感じないかぎりはハチの方から襲ってきたりはしない。 むしろ、TPOもわきまえず、こちらはなにもしてないのに、ハチってだけで殺虫剤撃ちまくる人間の方がハチにしたら脅威だよね。 ハチにしてみたら『ハマスに攻撃されたからって全パレスチナ人を掃討しようとしてるイスラエル軍かよ!!』って感じだろうね。
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阿南田零
《歳時記》 一枚目:ツワブキ Farfugium japonicum (L.) Kitam. (1939) 二枚目:ノコンギク Aster microcephalus var. ovatus (Franch. & Sav.) Soejima & Mot.Ito (1999) 三枚目:ダルマギク Aster spathulifolius Maxim. (1871) 今年はダルマギクの花付きがいい。夏場の雨が少なくて暑かったのがむしろ良かったのかな?もともと海岸植物だしね。 #投稿するときのコメント書いてるとき、コメント欄の上下スクロールが出来ないんだけど、これって自分だけ?
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