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信濃柿(シナノガキ) カキノキ科カキノキ属の落葉高木。中国原産。古く中国から渡来した。昔は柿渋を採る用途で人里周辺によく植えられた。長野県をはじめ各地で栽培され、流失したものが山地などに自生する。葉は互生。葉裏は粉白色で、ふつう無毛。葉柄は1〜3㎝。花期は6月。雌雄異株で、雌花はサーモンピンクで少数咲き、雄花は赤みが強く多数咲き。果実は液果。径1〜2㎝で、秋に黄色くなっても未熟で渋く、冬に霜にあたるとぶどう色に染まり甘く熟れて食べられる。よく似た在来種のリュウキュウマメガキも暖地に自生し、昔は柿渋の原料とされた。 シナノガキは主に柿渋を採ることを目的に栽培されてきた。木工品の盛んな『信濃』は柿渋の産地だったことからシナノガキの名がついた。小柿(コガキ)や豆柿(マメガキ)、ブドウガキの別名もある。 里山には沢山の柿が植えられている。昔は食べるためだけではなく、柿渋を採るためにも柿は身近に植えられた。実の小さなマメガキや、西日本に自生するリュウキュウマメガキの実も同じ用途に使われた。柿の渋はタンニン物質である。未熟な柿を食べると渋み、つまり舌がしびれて麻痺するような感覚を味わう。タンニンは大量に摂ると体に有害に働く。たんぱく質を変性させる作用があるので、舌や食道に直接作用するだけでなく、同時に食べたものに含まれているたんぱく質を変性させて消化しにくくしてしまうため、食事をとっても栄養にならず、やせ細ってしまうことになる。植物がつくりだした動物への対抗手段なのである。柿の渋は、人々の生活には欠かせないものだった。カキやマメガキの未熟な実を臼でつくと、どろどろの液体になる。これを発酵・熟成させたのが柿渋である。防水効果が高く防腐効果もある優秀な塗料であり、昔は木造舟や漁網や和傘をこれで防水し、補強剤としてうちわや家具にも塗った。たんぱく質を変性させる作用を利用して、獣皮の皮なめしにも使われた。柿は用途の広い木だったのだ。 出典『里山の花木 ハンドブック』『秋の樹木図鑑』『樹木の名前』
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