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山草の一覧

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雲南百薬(ウンナンヒャクヤク) ツルムラサキ科アカザカズラ属のつる性多年草。南アメリカ、アジアが原産の薬用・食用の植物。古く中国を経由して琉球列島に渡来した。沖縄では古くから民間薬(琉球百薬)や食用として用いられる。初期には薬用植物として、現在は健康野菜として注目されている。高さは2〜10mにもなり、地下には肥大した根茎がある。葉は肉質の卵形で表面は光沢のある暗緑色。花期は晩夏または秋。10〜30㎝の穂状花序に多数の花をつける。花ははじめ白色で、のち黒色になり芳香がある。実は結ばず葉腋に珠芽(むかご)をつける。繁殖は珠芽による。珠芽は滋養強壮の漢方薬『藤三七(とうさんしち)』。塊茎や珠芽にはぬめりがあり、とろろにできる。だだし、寒地、寒冷地の戸外では塊茎や珠芽は枯死し、越冬できない。 葉はサラダ、おひたし、酢の物、汁の実、炒め物、和え物、鍋物等に用いる。乾燥葉は汁物等にも利用できる。葉はぬめりが少なく、ごくわずかに苦味があり、クセはツルムラサキよりごく少ない。生ではわずかにシュウ酸臭がある。 葉は生のまま食べると青臭いが、さっと茹でると見た目や食感がワカメによく似てくることからオカワカメの名前がついた。別名の藜蔓(アカザカズラ)は蔓が赤いことに由来する。多くの薬効・機能性を有することから雲南百薬、他に琉球百薬、川七(かわなな)、ぬるっぱとも別呼される。 出典『日本大百科全書』『野菜の花写真館』『野菜・山菜ハンドブック』
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玉簾(タマスダレ)/ゼフィランサス ヒガンバナ科タマスダレ属の多年草。明治時代初期の1870年頃に観賞用として渡来したブラジル原産の帰化植物。人家周辺でしばしば逸出、野生化している。地下に直径2~3㎝のラッキョウに似た形の鱗茎から、長さ40㎝ほどの扁平で線形の葉を、秋から冬にかけて叢生する。花期は5~10月。高さ30㎝ほどの花茎をだし、直径6㎝ほどの白色の6弁の花を上向きに単生する。花は日光が十分当たると開き、夕方日が陰ると閉じ、翌日日が昇ると開く。これを数日間繰り返す。鱗茎はよく分球して群背逸する。果実は蒴果。楕円体を3つくっつけたような形。成熟すると裂開して種子を落とす。種子は果実に7~20個入る。種子はやや扁平な楕円形や卵球形で、片面が丸く反対面には鈍い稜がある。長さは6~7㎜。 タマスダレの名前は、葉が並んでいる様子を簾に見立て、花の白さを玉に例えた。同属で花色が淡紅色のサフランモドキ(江戸時代末期に渡来した帰化植物)などとまとめてゼフィランサスという属名で呼ぶことがある。 全体に有毒成分を含み、葉をニラと、鱗茎をノビルと誤食して中毒事故が起きる。症状は激しい吐き気と嘔吐、下痢による脱水性ショック。嘔吐、下痢が続くことで身体から水分が失われて、胃腸炎、呼吸不全、痙攣などを起こして死に至る。アルカロイドのリコリンはヒガンバナ科の植物の多くに含まれており、致死毒になりうるが、中毒死することが少ない。それは、催吐性があるため、たとえ口にしても胃の中のものを吐き出してしまうために、吸収される毒成分の量は少なく、大事に至ることは少ないからである。 出典『日本帰化植物写真図鑑』『帰化&外来植物見分け方マニュアル 950種』『都会の草花図鑑』『草木の種子と果実』『薬草の呟き』
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醜男
韮(ニラ) ヒガンバナ科ネギ属の多年草。河原の土手、草地など日当たりのよい場所に生える。もともと日本に自生していたとする説と、古い時代に大陸から持ち込まれたとする説がある。古事記や日本書紀にも記述があり、万葉集では久々美良(くくみら)という名前で登場する。野菜として栽培されるが、1株から多数の種子ができ、よく発芽するため、いたるところに野生化している。全体に特有の臭気がある。地下の鱗茎が分かれて殖える。鱗茎は小さく、シュロ状の毛に包まれ、横に連なっている。葉は扁平な線形。花期は8~9月。花茎は高さ30から50㎝になり、先端に白い花を散形状に多数つける。花被片は狭長楕円形で先は尖る。果実は熟すと裂けて黒い種子を落とす。 名前は、古事記に『加美良(かみら)』の名前で登場し、これが訛ったという説がある。韮は漢名。 江戸時代の農書では韮黄の作り方などが述べられているが、そのにおいが強いためか、ほとんど市販されなかった。第二次世界大戦後、中華料理が身近なものになって、ニラは大衆野菜となった。品種に花茎とつぼみを食べる『花ニラ』や、軟白栽培して食べる『黄ニラ』、葉の幅が広い『大葉ニラ』などがある。ニラはカロテンのほか、ビタミンB1・B2・C、各種ミネラルが含まれている。なお、別種である帰化植物の花韮(ハナニラ、別名 西洋甘菜)はニラとつくが全体に有毒成分を含み、ニラと間違えて食べると下痢を起こすので注意が必要。 出典『四季の野の花図鑑』『散歩の草花図鑑』『食材図典』『都会の草花図鑑』
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深山刺草(ミヤマイラクサ) イラクサ科ムカゴイラクサ属の多年草。山地、亜高山のやや湿った沢沿いなどに生える。高さ40〜80㎝。茎や葉に刺があり、刺さると痛い。葉は互生し、柄は長く、葉身は広卵形で長さ6〜15㎝、先は尾状に長く伸び、縁に粗い鋸歯がある。花期は9~10月。雌雄同株。雌花は上部の長い穂に多数つき、花弁状萼片が4個、花柱は1個。雄花は雌花より下の葉腋に円錐状に多数つき、白色で、萼片、雄しべとも5個。東北地方ではアイコといい、新芽を食べる。 よく似たイラクサは葉が対生し、雌花序が茎のてっぺんに突出することはない。 イラクサは、全草についた刺で人を痛がらせ、赤くはらす草なので有毒植物として知られてきた。江戸時代中期の『有毒草木図説』にも『いらくさ』の名前がある。しかし、若芽は『アイコ』の名前で食用になり、茎皮は織物の材料になっていた。少し危ない有用植物と思われていたようである。そのことは、『痛痛草』『疼草』『人刺草』など毒刺を表す名前、『鬼麻』『蛇麻』『火麻』など織物材料の麻を表す名前、『湯菜草』など食用になることを表す名前などがあることで理解できる。なお、イラクサは古代では『伊良』『以良』『刺』『苛』などと書き、単に『いら』といっていたようだ。 イラクサ目Urticalesは、イラクサ属Urticaに-aceae『目』を表す接尾語がついたもの。これはラテン語uro『焼く、焦がす』に由来すると考えられる。イラクサの茎や葉には毛のような刺があり、その基部には胞囊があり、刺に触れるとそれが破れて皮膚につくと『焼くような』痛みが生じる。 出典『山に咲く花』『野に咲く花』『野草 見分けのポイント図鑑』『野草の名前 秋冬』
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醜男
山路の杜鵑草(ヤマジノホトトギス) ユリ科ホトトギス属の多年草。山野の林内に生える。ホトトギスは湿った岩場に垂れ下がっていることがほとんどだが、本種は林縁や林内で見かけることが多く、茎も斜上することが多い。茎に下向きの毛が密生する。葉は長さ8~18㎝。葉に暗緑色の斑紋が見られることが多い。花期は8~10月。花は茎の先や葉腋に1個~3個つく。花被片には紅紫色の斑点がある。花被片が水平に開き反り返らない。花柱には模様がない。ホトトギス類で花の中央に立つ噴水状のものは、大きく立ち上がり3裂してさらに先が2裂する雌しべと、下向きの葯をつけた雄しべである。 花の地色が白くて広い地域に分布しているホトトギス類は『杜鵑草』『山杜鵑草』『山路の杜鵑草』である。しかし、『山路』は山道でよく見かけるからというような特徴を表す言葉ではなく、杜鵑草や山杜鵑草と区別するための記号といったようなもの。杜鵑草の杜鵑は鳥のホトトギスのことで、中国では野鳥のホトトギスのことを杜鵑(とけん)という。花びらに細かな紫点がある。この紫点を鳥のホトトギスの胸毛などの紫点に見立てて杜鵑草の名前がある。 日本に杜鵑草の仲間は10種ほどあるが、主なホトトギス類の違いは次の通り。 山路の杜鵑草 ・花被片は平開する ・花被片は白地に紫色の斑点がある ・花は茎の先や葉腋に1~3個つく ・葉は長楕円形または広披針形で長さ8~18㎝ 山杜鵑草 ・花被片は強く反り返る ・花被片は白色に紅紫色の斑点がある ・花は茎の先と葉腋から散房花序を出す ・葉は長楕円形または楕円形で長さ10~15㎝ 杜鵑草 ・花被片は斜開する ・花被片は白色で紫色の斑点がある ・花は葉腋に2~3個つく ・葉は長楕円状披針形で長さ10~20㎝ 台湾杜鵑草 台湾や西表島に自生する。観賞用として庭や公園などに植えられ、都会で見られるものはほとんど台湾杜鵑草と思ってよい。栽培されていたものが逃げ出し人家周辺に野生化している。山地に自生する杜鵑草との交配による園芸品種も多く作られている。 出典『山に咲く花』『里山の植物 ハンドブック』『野草 見分けのポイント図鑑』『野草の名前 秋冬』
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釣舟草(ツリフネソウ) ツリフネソウ科ツリフネソウ属の一年草。野山の湿った場所に群生する。茎はやや赤みを帯び、節が膨らむ。葉は互生し、菱状楕円形で細かい鋸歯がある。花期は8~10月。花序は葉腋から斜上し、紅紫色の花を数個つける。花弁3個、萼片3個からなる。萼片も紅紫色で花弁のように見え、下の1個は大きく袋状になり、その先端は細長い距(きょ💬花冠や萼の一部が管状に突出したもの)になって渦巻状に巻く。この距の部分に蜜がたまるので蜂が潜り込む。果実は肉質の蒴果。披針形で少し波打ち長さ1~2㎝。熟すと5片にはじけて種子を飛ばす。果実は刺激でも弾けて種子を飛ばし、種子は水に流れて散布される。 名前の由来は、花の形が吊り下げた帆掛け船に似ることから。あるいは、花がぶら下がっている姿が花器の『釣舟』に似ることから。花器の『釣舟』は舟の形をしていて、天井から鎖を垂らして吊る。 よく似た近縁種との違いは次の通り。 釣舟草(ツリフネソウ) ・距は渦巻状に巻き込む ・花は紅紫色 ・葉の上部に粗い毛がある 葉隠釣舟(ハガクレツリフネ) ・距は曲がるが巻き込まない ・花は淡紅紫色 ・葉の両面に毛がある ・葉の下に隠れるように咲く 黄釣舟(キツリフネ) ・距は巻かずに垂れ下がる ・花は黄色 出典『野に咲く花』『山に咲く花』『里山の植物 ハンドブック』『草木の種子と果実』『野草 見分けのポイント図鑑』
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男郎花(オトコエシ) スイカズラ科オミナエシ属の多年草。野山の草地や道端の半日陰に生える。地上に長い走出枝を伸ばし、先端にロゼット状の子苗を作って殖える。葉は対生し、多くは羽状に分裂し、裂片は卵状長楕円形で頂裂片が最も大きい。茎の下部には白い粗毛が多い。花期は8~10月。花茎は直立し、白い花を散房状に多数つける。花は直径4㎜ほどで、5枚の花弁がある。花が終わると長さ約3㎜の倒卵形の果実がなる。果実になると小苞がうちわのような翼になり風に乗って散らばる。 男郎花や、よく似た女郎花(オミナエシ)を生けた水は腐った醤油のようないやなにおいがする。このとこから中国では敗醤と呼ぶ。漢方では両種とも根を敗醤根と呼んで消炎や排膿などに用いる。 男尊女卑の時代では、男は白い飯、女は粟の入った黄色い飯を食べた。男郎花によく似た女郎花は黄色い花が咲くが、黄色い小さなつぼみを粟飯に見立て、女飯(オミナメシ)が転じてオミナエシになった。それに対して男郎花の白いつぼみを白米に見立てた男飯(オトコメシ)が名前の由来とする説もある。また、女郎花よりも草姿が大きくて茎に毛が多く剛直な感じで男性的なのが名前の由来とする説もある。 出典『里山の植物ハンドブック』『野に咲く花』『秋の野草』
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荒地盗人萩(アレチヌスビトハギ) マメ科ヌスビトハギ属の多年草。1940(昭和15)年に大阪府で初報告された北アメリカ原産の帰化植物。荒れ地や道端に生える。茎は高さ1mほどで、開出毛が多い。葉は3小葉からなり、小葉は長さ5〜8㎝、幅2〜4㎝で両面に伏毛が密生する。花期は7~10月。花は帯青紫色で、長さ7〜8㎜とヌスビトハギよりやや大きい。夕方にはしぼんで赤くなる。果実は5〜6個の小節果からなり、小節果は長さ約7㎜。 ヌスビトハギ属の帰化植物には、他にアメリカヌスビトハギとイリノイヌスビトハギがあるが、いずれも果実の節が日本産ほどくびれないのが特徴。 ヌスビトハギの仲間の果実は、2つ以上のくびれがあるので節果(せつか)という。この節果にはかぎ形の毛が密生しているため、そばを通ると動物や服のあちこちにその節果がつく。知らぬうちに節果がくっつくことが、昔の盗人が目星をつけた人に取りつくことに似ているので、『盗人』の名前をつけた。そして、花が萩に似るので『萩』を加えた。盗人の名前の由来については、もう1つの説がある。節果をよく見ると盗人の足跡に似ている。金品を包んだ大風呂敷を背負い、抜き足差し足忍び足で歩く。盗人は足袋を履いている。つま先で歩くので、この節果とそっくりの足跡になる。 出典『野に咲く花』『帰化&外来植物見分け方マニュアル 950種』『日本帰化植物写真図鑑』『野草の名前 秋冬』
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