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カラスウリの一覧

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醜男
烏瓜(カラスウリ) ウリ科カラスウリ属のつる性多年草。やぶなどに生える。葉は長さ、幅とも6〜10㎝の卵心形または腎心形で、ふつう3〜5浅裂する。表面は粗毛が密生し、光沢はない。花期は8~9月。夏の夜にレースのような繊細な花を咲かせる。日没後しばらくすると咲き始め、20時頃には満開となり翌朝にはしぼんで小さな白い玉になる。夜咲く花は、月明かりでも目立つ白や黄色の花色と花の香りで虫を誘うものが多い。烏瓜は白いレース部分と甘い香りで花の存在をスズメガ類にアピールする。そこから星形の花びらで蜜のある花の中心部を示し、スズメガ類はその中心に細長い口吻を伸ばして蜜を吸う。その時口吻に花粉がついて雌花に運ばれ受粉する。果実は液果。雌雄異株で雄株には果実はできないが、雌株には6㎝ほどの楕円球の果実がいくつもできる。果実ははじめ緑色でスイカのような縞模様があるが熟すと朱赤色になる。朱赤色になるのは理由がある。動物が果実を食べると種子も噛み砕かれてしまうが、その点、鳥類は果実を丸呑みにし、消火管も短いので種子はそのままの形で排泄されて発芽できる。そこで多くの植物は鳥だけに分かるよう赤く熟す果実をつけるよう進化した。鳥類は赤を認識できるが、類人猿以外の哺乳動物は赤と緑の識別が苦手だからである。 上に向かって伸びていたつるは秋になると地面に向かって伸び、先が地中に入って小さい塊根をつくる。翌年新しい塊根から芽が出て生長し生育範囲を広げていく。種子と塊根の二段構えで種の存続を図っている。地下の塊根にはデンプンやアミノ酸を含み、漢方薬やしもやけの薬にもなる。昭和初期まで『あせも』にはキカラスウリの根のデンプンで作った真正の天瓜粉(てんかふん)が使われた。現在ではバレイショデンプンと亜鉛華を原料としている。また、烏瓜の実の中にはカマキリの頭に似た形の種が20~30個ある。この種を上から見ると大黒様の打出の小槌に似るため、財布の中に入れるとお金が貯まるとのいい伝えもある。 名前の由来は多くの説がある。紅い果実が蔓に残るのをカラスが食べ残したように見える、唐朱瓜の意味で唐伝来の朱墨を製造する原鉱石の辰砂が朱赤色でこの果実に似ていたことによるなど。また、昔の人は植物の名前をつける時、よく知っている動物の名前を借りてつけた。特に大きさの大小を表すことが大切な時は、名前だけで大きさが想像できる動物を選んだ。それが雀瓜に対する烏瓜で、雀と烏は実や草姿の大きさを示す名前であったとする説もある。 出典『野に咲く花』『夏の野草』『里山さんぽ植物図鑑』『薬草の呟き』
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