薮山査子　ヤブサンザシ スグリ科(以前はユキノシタ科) スグリ属、 分布　中部以西の本州　四国　九州 在来種 花期　4~5月 ・落葉低木　高さ1m位 ・雌雄異株 ・バラ科のサンザシとは、果実が似ているだけで、近縁ではない。 ・スグリやフサスグリの仲間だが、果実の様子がバラ科のサンザシに似ることからヤブサンザシと命名された。 ・雄花は葉の脇に３～６輪ずつ咲き、５個の雄しべと花弁のように見える５つの萼片が反り返り皿型に開く。 ・雌花には退化した５個の雄しべと雌しべが一つある。 退化して小さくなった花弁は萼片の間に紛れている。 ・果実は径７〜8mmの球形の液果。１０〜11月に赤く熟す。 自生はあまり見ないと出てましたが山の斜面、大きく茂っていました。 雄株　雄花のようです。

山猫の目草　ヤマネコノメソウ ユキノシタ科 ネコノメソウ属 分布　本州　四国　九州　沖縄 在来種 花　期 3～4月 多年草 生育場所 湿った林内 高さ 　10～20㎝ ・全体に毛がある。 ・葉　互生　腎円形、縁に平らな鋸歯がある。長い柄がある。 　基部は心形。 ・花茎は直立し、上部で分枝し、枝先に黄緑色の花をつける。 ・花は花弁がなく、萼は4裂し　　　緑色、基部は少し黄色になり、平開する。 　雄しべ8個。 ・花後に、毛のある楕円形の珠芽（むかご）を茎の基部につける。 ほんの少し咲いていました。

仙洞草　セントウソウ 別名　オウレンダマシ(黄蓮騙し) セリ科 セントウソウ属 分布　北海道　本州　四国　九州 日本固有種 花期　３〜5月 別名のオウレンダマシは葉がキンポウゲ科のセリバオウレンに似ていることによるそうです。 高さ　10〜25cm "HiroKen花さんぽ"に下記のように面白いことが書いてありました。 セントウソウは子房2、それに大して雄蕊5、花弁5。 一つの脂肪が花弁3、雄蕊2、をつけ、 もう一つの子房が花弁2、雄蘂3、 と分け合ってつけているのだそうです。 それでつき方が偏ってしまってきれいな5角形にならない。 でもそれがバランスを取るために最適解だったのでしょう。 花も工夫しているもんだと感心しました。

花点草 カテンソウ イラクサ科 カテンソウ属 分布 本州 四国 九州 花期 3~5月 生育地 山地 雌雄同株、異株のこともある 。 雄花は長い柄で葉の上に多数つく 。 雌花は短い柄で葉腋に固まって つく。 5個ある雄蕊が一個ずつ伸びて 花粉を飛ばす 飛ばし終えたらまた縮んで元に 戻るそう。 写真がきれいに撮れませんでした。

猩猩袴　ショウジョウバカマ メランチュウム科 ショウジョウバカマ属 分布　北海道　本州　四国　九州 花期　低山３〜４月 　　　高山　６〜７月 ・葉は広い線形 ・花　色は生育場所によっ て、淡紅色、紫色、白色と変 化に富んでいる。 ・花被は花が終 わった後もそのまま残り、色 はあせるが咲いたときの姿を残しているので、夏 に緑の花が咲いているように見える。 ・種子　約5mm で細長く、1つの蒴(さく)果 に40~60 入っている。 ・繁殖は種子のほか、葉の先に できる不定芽によっても殖え ることができる。 不定芽は主に株齢3~6年、ロゼット直径200mm以上の 株に9~10月頃形葉先につく。 数は葉1枚あたり 1個、1株あたり0~10個。 特にロゼット直径 430mm以上の株には3個以上の不定芽を形成するものが多 く見られる。 ・名前は、花が赤いのを猩々 (中国の伝説上の動物のこ と)になぞらえ、根生葉の重 なりが袴に似ていることから 。

山瑠璃草　ヤマルリソウ ムラサキ科 ルリソウ属 分布　本州の福島県以西　四国　九州 日本固有種 花　期 4～5月 多年草 ・生育場所 山地の木陰、道端 ・根生葉はロゼット状、長さ12～15㎝、幅2～5cm ・花　直径約1㎝。 ・花冠は5裂して平開し、花冠の喉部には白色の付属体が2個ずつつき、歯車状になる。 ・花の色　咲き始めはピンク色、次第に淡青紫色になる。稀に白色もある。 ・花が終わると、果実は垂れ下がり、夏葉は約20㎝と大きくなる。 　 山林の斜面にスミレなどと一緒にたくさん咲いていました。

錨草　イカリソウ メギ科 イカリソウ属 分布　本州の東北地方以南の太平洋側　四国 花期　4〜5月 ・落葉多年草 ・低い山地の雑木林に生 える。 ・茎の先が3本の葉柄に分か れて、3枚の小葉がつく。 春に 淡紅紫色の錨形の花を咲かせ る。 ○写真1枚目　モモイロバイカイカリソウの近くで咲いていました。 ○写真2枚目　同じ山の離れた斜面で咲いていた別の個体

桃色梅花碇草 モモイロバイカイカリソウ モモイロのバイカイカリソウにであいました。 山林の斜面に自生していました。近くにモモイロのイカリソウも咲いています。 自然交配したものでしょうか。 ○写真1枚目2枚目　モモイロバイカイカリソウ ○写真3枚目　バイカイカリソウ 2022/4/29に帝釈峡で撮って投稿したものです。 ---以下　バイカイカリソウの情報--- 梅花錨草　バイカイカリソウ メギ科 イカリソウ属 分布 本州(近畿以西) 四国 九州 花期　4〜5月 山地の林内生育、常緑多年草 ・高さ20~30cm。 ・根生葉は1~2回2出 複葉。・小葉はゆがんだ卵形で長さ3~ 5cm、先は鈍く、ふちの剛毛はないか あっても少なく、裏面の毛も少な い。 ・花色は白 ・距がない。 純粋なバイカイカリソウといえるものは、中国 地方の瀬戸内海沿岸と九州にのみ分布するとい うことです。 -------- 有色の梅花型の花を持ったものは、バイカイカ リソウとイカリソウ またはトキワイカリソウとの交 雑個体である可能性もあるようです。

長葉の立坪菫(長葉立坪菫) ナガバノタチツボスミレ (ナガバタチツボスミレ) 分布　本州（中部，近畿，中国）・四国・九州 花期　3〜4月 ・人里・田畑，山地・低山，森林・林縁に生育する。 ・東海地方〜九州の山地や丘陵に生える。 ・茎は花の頃には高さ10〜20cmで、花の後20〜40cmになる。 ・根生葉は心形で長さ1.5〜4.5cm、茎葉は三角状卵形〜披針形と細長くなる。 ・托葉は縁がくしの歯状に深く切れ込む。 ・花柄は根もとか葉の脇から立つ。 ・花　径1.5〜２cmで淡紫色又は濃紫色の花をつける。 ・普通側弁の基部は無毛だが、有毛のものもある。 ・花が咲き始めた頃の根出葉は丸い円心形。花茎が伸びると上位ほど細長くなり三角形から被針形。上位の葉が三角形になる点がタチツボスミレとの区別点。 早春ではまだ三角形の葉が出ていないので、区別しにくい。 ＊葉脈に沿って紅紫色が入っていることについては下記のような記述があります。 ・早春の段階では葉の裏面が紫色を帯びるが、初夏には紫色は薄くなる。 ・中国地方で見られるナガバノタチツボスミレには高い割合で赤斑が見られる。斑の入っていない個体の方が少ないかも知れないとさえ感じました。 　　　　ーすみれの部屋よりー ・葉脈に沿って紅紫色を帯びるものは　マダラナガバノタチツボスミレ とすることがある。 　　ー西宮の湿性・水性植物ー すみれの部屋の　中国地方では高い割合で.... を採択してナガバノタチツボスミレ としました。

一輪草 イチリンソウ キンポウゲ科 イチリンソウ属 分布 本州 四国 九州 花期　4~5月 日本固有種 ・花白色の花に見えるのは普通 5~6枚の萼片 ・花径　約4cm 花茎の高さ　20〜30cm ・葉　茎葉は鞘状に広がった柄を持ち3枚が輪生する。 小葉は3出複葉で羽状に深く 裂ける。 ・他のキンポウゲ科同様有毒物質を 含有する。 2枚目　上部の花が切れてしまっています。

葵菫　アオイスミレ 別名　ヒナブキ 分布 北海道　本州　四国　九州 山地　低山　森林　林縁 花期　3月中旬〜4月中旬 日本原産 ・名前の由来　徳川家の家紋の双葉葵に葉が似ていることから。 ・花　2枚の花弁があまり開かない。 距は ぼってりしていて立ち上がる。 萼片の先があまり尖らない。 花柱 の先端がかぎ状に曲 がる。 側弁は有毛の と無毛の個体がある。 ・葉　円形で毛が沢山生えている。植物全体に毛が多い。 ・匐枝 を伸ばして次々に新 しい株を作る

次郎坊延胡索 ジロボウエンゴサク ケシ科 キケマン属 分布　本州の関東　中部　近畿　中国、四国、九州 花期　4〜5月 初めて見られました。 貧栄養の土なのか小さな個体がそれでも沢山咲いていました。

片栗　カタクリ ユリ科 カタクリ属 分布　北海道　本州　四国　九州 花期　3月中旬〜下旬 種から花が咲くまでに、最短でも8年もかかるようだ。 1年目は芽を出すのみで地上部は枯れる。 2年目～7年目は春に葉を1枚だけ出すのみ。 8〜9年目にようやく葉を2枚出して花を咲かせる。 鱗茎から良質なデンプンが採れる。 林業と共存することで生息地を広げていたものの、森林の荒廃でササなどの別の草木に生息域を奪われ　さらに乱獲も手伝って、群生地は少なくなっている。 見に行ったところも笹が沢山生えていた。群生とはいかなくポツンポツンと生えている感じでした。 気温が17℃以上になると、赤紫色の花をそり返らせ、蝶の吸蜜を助けるが雨や曇天になると雄しべや雌しべを守ろうと花を開かないようだ。 曇天ながら開花していた。