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2025/09/18
so・raの小さな物語
** たぬき桜 ** その 42

雨が
薪小屋の
トタン屋根に落ちていく

嬉しいときは
弾むように
悲しいときは
叩きつけるように

春も
夏も
秋も
冬も
雨を受け止めるその屋根は


ただ
静かに
薪が濡れないように
守ってる


🍁

バイト、なくなっちゃたんだ。

朝食の席で、新聞配達は今日はお休みなの?と聞いた母に、健太が答えていった。

もう、いいからって。
畑の手伝いとか家畜の世話のバイトもなくなっちゃった…。
間に合ってるからって。
あっちもこっちも断られて
はは…計画変更だ。
健太は力なく笑った。

まあ、そうなの。
私の野菜も、買ってくれなくなっちゃって…困ったわね。
母も、ため息をついた。

狭い村だから…良くも悪くも、何かあるたび、みんなで申し合わせたように変わっちまう。みんなが忘れるまで辛抱するしかあるまいな。
だが…どう算段するか。

父の言葉に、悔しい思いが込み上げた健太は、ご飯をかき込むように口にいれた。


猪狩りの日、健太の父が撃たれそうになり危機一髪だったと、またぎ達から聞いて村は大騒ぎだった。
その父を守ったのが、狸だったということが、さらに噂に尾ひれをつけた。


野生の狸が、人を助けるなどあるまいに。

それじゃあ、あれは飼われていた狸だったとでも。

そうとも、いつぞやの狸騒動を覚えとるか? わしらの村ではご法度と、村長まで確かめにいったあれだ。その狸を実は飼っていて、そいつが恩返しに助けに来たんじゃないかってわけだ。

じゃあ、あの時、わしらはまんまと騙されたわけか?
それにしても、昔話じゃあるまいに、そんなに狸が律儀に人を助けるか?

そうさな。だが、何にしても、狸が助けたのは事実よ。

全くだ。だが、鉄砲で撃たれそうになった人に、わけは何でだと聞くわけにもいかんからな。

なるほど、気の毒だが同情もできんと。狸の恩返しなど証拠もないことで、昔の話を持ち出すわけにもいかんからな。

まあ、遠巻きにようすを見るか。


村人達は、そんな相談をして、健太の家と距離を取ることに決めたのだった。そして、騒動の原因となった一彦の家にも、同じように距離おいたのだった。




🐄

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お出かけ先で出逢った花にとても感動して、こんな感動をどこかに残したいと始めたGSでした。花に添える言葉が上手く書けなくて、それなら575とか、詩にすれば書けるかなと、詩を書くようになりました。でも、私はやっぱり口べたで、どうしようもない天然で‥。ちゃんと届けたい想いが言葉にできなくて‥。何度も、自己嫌悪にもう投稿をやめてしまおうと思ったりもしました。(一度止めて、このアカウントは再開したものです)でも、そんなとき、今はおほしさまになってしまった天美ちゃんが、初めて私の言葉を書きとめてくれて‥私は言葉を紡ぐ人になりたいと思いました。そして、挫折しそうになるたびに、みんなが声をかけてくれて‥そんなみんなの暖かさに支えられて続けてこれました。いつも、こんな私にいいね!をくれるみんな、心からありがとうございます。みんなが今日も明日もずっとずっと幸せでいられますように🍀

キーワード

植物