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一筆狼さんのアツバキミガヨラン,八ヶ岳南麓の投稿画像

2024/10/15
アツバキミガヨラン(厚葉君が代蘭)。*長文。
リュウゼツラン科キミガヨラン属(キジカクシ科ユッカ属とも)。
別名/ユッカ グロリオーサ ユッカラン
原産地/北米〜メキシコ西海岸。明治中期に帰化。春と秋に二度咲く。

刀や剣のような葉っぱを見て、竜舌蘭かと思った。昔、実家の庭にあったような記憶もあるし、メキシコを放浪したとき、テキーラをよく飲んだ思い出もあった。テキーラはサボテンから作られると思っている人が多いが、竜舌蘭から作られる。酒の話はこれくらいにして、わが村の山麓にこんな低木常緑樹があることに一驚した。
調べてみると、和名がすごい。国歌「君が代」を外来種に使うとは。
原種のグロリオーサがハイチの現地語で「栄光のある」の意で、花数が多く花期が永いことからいつまでも栄えると名付けたようだが、砂漠地帯に自生する樹木とはあまりに論理が飛躍しているが、止むを得ない。

君が代蘭と厚葉君が代蘭の違いは、刀状の葉が薄く柔らかいので、折れ曲がって垂れ下がっているのが君が代蘭で、厚葉君が代蘭は葉が硬く、放射状に伸びて見栄えがいい。ここでも今の「厚葉君が代蘭」を君が代蘭に命名し、君が代蘭は「薄葉君が代蘭」とでも命名すべきだったと思わざるを得ない。残念な命名で、どんどん愛国者になってしまう。

最後に命名のミスをもうひとつ。
釣鐘型の花をあまりに多数付け重くなるので、花茎が曲がり「傾く」ことが多いらしい。(傾国に通じる。)現地ではユッカ蛾による虫媒で受粉するため、日本にはこの蛾がおらず、結実せず、挿木で増やすとか。優美な花は咲けども実がなることがないという悲惨。日本では次の世代に継承できないような樹木種なのだ。
今や葉の先端の棘が鋭く、人出があるところでは駆除推奨対象になっている。しかし、葉っぱをすべて伐採しても残った根から復活するため駆除がむずかしい。おまけに葉が枯れても落下しないので、見苦しいとも言われている。
散々な特長を持つアツバキミガヨランは、丈夫過ぎて駆除できず、ここまで列挙すると「君が代」の名を与えるのは不向きであることはわかってもらえたと思う。
三大残念な名前の山野草、ヘクソカズラ、ハキダメギク、ママコノシリヌグイと同等の不釣り合いの名の発見でした。
(国歌斉唱のとき、君が代蘭、厚葉君が代蘭を思いだされませんように。)
2024/10/15
一筆狼さん

こんにちは😊
私の家にもアツバではない、キミガヨランがありました。
子供が生まれて、外歩きをするようになった時、父が、葉先を全て丸く切り落としました。
孫が怪我をしないようにと、新しく葉が出るたびに切っていました。
懐かしい思い出です(´- `*)
2024/10/15
砂漠に咲くような植物は必死に生き抜いた種だけに、トゲトゲしいところがあるのでしょう。
でも、猫の爪のように手なづければ、可愛くなるのかもしれません。やさしい父上ですね。

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四季折々の山野草を追い駆けます。 八ヶ岳南麓、標高1000m辺りから発信しています。

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植物